企画シンポジウム②

日 時   

   令和5年11月12日(日) 13:15~15:15 (大会3日目)

場 所   

「北海道文教大学」821教室(JR恵庭駅より徒歩8分) ※オンライン配信有
[住所]北海道恵庭市黄金中央5丁目196-1)


◆内 容   

  1.先進事例発表

【Ⅰ.園事例】

北海道浦河町「浦河フレンド森のようちえん

伊原 鎭氏((学)フレンド恵学園 理事長)

既存幼稚園の「森のようちえん」としてのリニューアルと併せて、園舎周辺の森林等を職員・保護者・地域住民等が連携して整備・活用しています。

  北海道北広島市「広島幼稚園

国本 亜希子氏((学)北広島竜谷学園 広島幼稚園 副園長)

近隣の森林を新たに購入し、「やかましのもり」として整備して、多様な遊び場を拡充するとともに、新たに「森育特化クラス」も開設しています。

【Ⅱ.支援組織事例】

北海道苫小牧市「ひかりの国幼稚園

上田 融氏((NPO)いぶり自然学校 代表、(学)原学園ひかりの国幼稚園「森っこクラブ」講師)

ひかりの国幼稚園 」では、敷地内の森林を「いぶり自然学校」の協力を得て整備し、日常の保育に加えて放課後の「森っこクラブ」で活用しています。

 


2.ディスカッション

「地域・保護者等と連携した園庭・裏山・森林等の整備と活用

 ~「自然保育」の保育環境の充実に向けて~」

〈登壇者〉

伊原 鎭氏((学)フレンド恵学園 理事長)

国本 亜希子氏((学)北広島竜谷学園 広島幼稚園 副園長)

上田 融氏((NPO)いぶり自然学校 代表、(学)原学園 ひかりの国幼稚園 「森っこクラブ」講師)

池田 貴彦氏((学)リズム学園 ONESTEPえにわ統括、恵庭幼稚園 自然体験活動 指導者)

〈進行〉

酒井真由子氏(上田女子短期大学 教授、日本自然保育学会 副会長)

木俣 知大氏((一社)東京学芸大Explayground推進機構 研究員、日本自然保育学会 理事)


◆趣 旨   

   近年、変化が激しく先行きが見えない社会を「生きる力」を育むため、「自然保育」への関心が高まっており、自治体による「自然保育」の認定・認証制度の創設等をはじめとした支援策も拡がりを見せています。
  さらに、2023年度から林野庁等は、保育・幼児教育分野と森林・林業分野が連携して、園庭・裏山・地域の森等の整備・活用を促す「こどもの森づくりフォーラム」を開始するなどで、保育環境の充実に向けた支援も拡がっています。

しかしながら、「自然保育」で活用する園庭・裏山・地域の森等の整備・活用等といった、保育環境の充実に関わる理論・方法論は、その学際性から研究途上にあります。

  そこで、北海道内で先駆的に園庭・裏山・森林等の整備・活用に取り組んで園・支援組織の先進事例をケーススタディに、保育環境としての森林等の価値・意義や、多様な主体が連携した整備・活用とその支援策のあり方について議論します。

◆参加費 

 「日本自然保育学会第8回研究大会」の「大会参加費一覧」をご覧ください。

◆申 込 

日本自然保育学会第8回研究大会」の「申込フォーム」から、11月12日(日)を含む枠組みでお申込み頂き、当日ご来場ください。

〈登壇者プロフィール〉

伊原 鎭 氏((学)フレンド恵学園 理事長、(合)森のがっこう 代表)

東京都出身。米国 Indiana University卒。

幼児教育コンサルティング会社などで勤務した後、2008年に母が経営する「浦河フレンドようちえん」の園長に就任。2018年3月から同幼稚園を運営する(学)フレンド恵学園の理事長に就任。2022年4月、新しい園舎に移ると同時に広大な森を所有する「森のようちえん」としてリニューアル。【多様性】【自由】【調和】をコンセプトに完成した新園舎は、「北海道赤レンガ建築賞」を受賞。また、今年6月には、オルタナティブスクール「フレンド森のがっこう」の運営を開始。地域活性化のため、「保育園留学」「小学生留学」も積極的に進めている。

国本 亜希子 氏((学)北広島竜谷学園 広島幼稚園 副園長・もり組担当)

北広島市特別天然記念物野幌原始林保存活用計画策定委員

平成16年、園で森を取得。ドイツ・長野等の森の幼稚園への視察を経て森の保育に携わる。

令和2年4月より、森特区クラス「もり組」を開設し、担任となり、毎日森の中で奮闘中。

上田 融
((NPO)いぶり自然学校 代表、(学)原学園 ひかりの国幼稚園 「森っこクラブ」講師)

岐阜県生まれ。北海道苫小牧市在住。

森のようちえん全国ネットワーク連盟理事、一般社団法人ネイチャーサウナ協会会長。

小学校教諭・社会教育主事を経て、NPO法人ねおすに参画。解散後、北海道苫小牧市に「いぶり自然学校」設立。森を持つ幼稚園で非常勤講師、森のようちえんの手法を使っての森林整備・ワーケーションシステムの展開等を行なってきた。

池田 貴彦 氏 

((学)リズム学園 恵庭幼稚園 自然体験活動指導者、恵庭ふるさと100年の森 事務局)

北海道滝川市生まれ。北海道千歳市在住。(学)リズム学園 ONESTEPえにわ統括。

札幌の森林内での障がい者支援活動、就労支援を経て、(学)リズム学園における自然体験、学童支援を行う。また、地域に根ざす里山整備事業として、市民団体「恵庭ふるさと100年の森」での自然保育、教育キャンプ等の実践を行なっている。

酒井真由子氏(上田女子短期大学 教授、日本自然保育学会 副会長)

長野県上田市在住。30年前は札幌市に在住。

印刷出版会社、特別支援学校、洗足こども短期大学、秋草学園短期大学などを経て現職。

上田女子短期大学では自然保育コースを設定するとともに、附属幼稚園では保護者・地域連携で裏山整備を実施。科学研究費「自然保育認定・認証制度の影響と効果に関する実証的研究」(代表山口美和)に参画。森のようちえんの方々と共に、森のようちえん・野外保育におけるインクルーシブ保育の可能性を探っている。

木俣 知大氏 ((一社)東京学芸大Explayground推進機構 研究員、日本自然保育学会 理事)

東京都生まれ。コロナ禍の2年前に長野県に移住。

東京農業大学大学院農学研究科林学専攻修了。 (公社)国土緑化推進機構等を経て現職。

産官学民等のセクター間、森林・教育・健康・観光等の異分野間の連携を促しながら、森林を活かした社会課題解決の政策立案・実施に従事。

教育分野では、森林が有する多様性・複雑性・流動性・循環性等の特徴を活かして、変化が激しく先行きが見えない社会を生きる力を育む教育を、幼児期・学童期から社会人まで促進。