高橋 歩美 (愛媛大学: D3)
高橋 歩美 (愛媛大学: D3)
遠方クエーサーのブラックホール質量推定と新規クエーサー統計的研究プロジェクトの展望
赤方偏移6を超える宇宙では300天体以上の超巨大ブラックホール(以下、SMBHs)が発見されている。昨今、JWSTの圧倒的な感度によって赤方偏移が11の宇宙でも発見されつつある。輝線/連続光から得られるブラックホール質量やエディントン比などの諸情報はSMBHsの成長軌跡を辿る上で重要であるが、遠方宇宙で遍く存在するSMBHs の統計的調査はその暗さゆえ観測の難しさから依然として途上である。本研究では、近傍の大規模なクエーサーサンプルを活用したブラックホール質量推定方法を開拓し、最遠方領域のクエーサーブラックホール質量分布を求めた。
さらに、今後は低質量クエーサーブラックホール群の同定及び低光度クエーサーサンプルのアウトフロー統計調査に加えクエーサー全宇宙史における数密度進化研究を遂行していく。