1959年に発売された「プラスチック汽車レールセット」から始まったプラレールは、2019年に60周年を迎えました。
実際の鉄道模型とは異なった可愛らしいデフォルメと創意が特徴で、工夫次第では様々な遊び方が可能なプラレール。特に2000年代は車両・情景ともに完成度の高い製品が次々と登場しました。この鉄道玩具に魅了され、卒業できなくなった学生やお父さんたちも多くいることでしょう。私も祖父に買ってもらったプラレールを大事に保管し、大人になっても卒業できなかった一人です。
しかし昨今では少子化やコンピューターゲームの普及などでプラレールで遊ぶ子供たちは徐々に減っていき、企業としても簡素なデザイン・合理的な遊び方ができる鉄道玩具へと方向性を変えていきます。
2011年にはプラレールをNゲージに近づかせつつ、従来の線路で新しい遊び方を実現したプラレールアドバンスが、2022年には住んでいる子供たちの地域を問わない"プラレール鉄道"シリーズが、2023年にはお父さんや大きなお友達をターゲットにした"プラレール リアルクラス"シリーズが展開されました。
時代や事情に合わせて進化したり分岐してきたプラレール。その方向性は利益を追求する企業として間違っていません。むしろ正しいといってもいいでしょう。
しかし、私が熱中した頃のプラレールはどこか遠くのものになってしまいました。
プラレール愛好家には、製品で発売されていない車両を作る"改造プラレーラー"と呼ばれる人たちがいることを、皆さんはご存知でしょうか?
かつてのホームページ・ブログ文化から撒かれた改造プラレールという種は、1999年にネコ・パブリッシング様から出版された"プラレールのすべて"や、2010年にニコニコ動画に投稿された"迷列車を作ろう"、YouTubeに投稿された動画が栄養となって、多くの改造プラレーラーという花を咲かせました。
鉄道模型かと見間違えてしまいそうなハイディテールな作風のものや、10両・15両と実車同様のフル編成が当たり前となりつつある昨今の改造プラレール。
それは当然ながら『その電車が好きだから』という思いからくるものであり、その思いを形にしてしまう技術と気力に敬意を抱き、正直に言えば嫉妬すらしてしまいこともあります。
ただ、2000~2010年代前半に改造されたプラレールの、鉄道模型とは違った玩具らしいデフォルメに魅了された私にとって、2020年代の改造プラレールには何か物足りない…いや、少し多すぎると感じることが度々ありました。
"プラレールとは何か---"
そんなことを考えた時、やはり出てくるのは"模型とは違う、玩具である"ということでした。
メーカーが発表する製品展開を軽蔑しているのではありません。プラレール愛好家の皆様の作品や製作理念を否定しているわけではありません。
趣味の楽しみ方も、解釈の仕方も人それぞれ。私はメーカーや皆さんを心から尊敬し応援しています。
しかし、私自身が活動するにあたって『プラレール=玩具』という軸がブレてはいけない。
"ANSWER(答え)"を見失ってはいけない。
そう思い、ここに書き記すことで、製作の途中で迷いが生じたときの標(しるべ)とすることにしました。
●自身が惹かれた2000年~2010年代のプラレールデザインや遊び方を模範とする
●メーカーが想定した遊び方に新たな機能を持たせ、遊びの幅を拡大させる
上記2点を忘れることなく、私のプラレールを精一杯カタチにしていきたいと思います。
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