第三十三號

特集「樹・木」 201310


◇作品解説


「樹・木」というテーマから、木々を悠々と飛び越えて優雅に大空を舞う「鳥」を想像したのでしょう。山口は幼少の頃から「空」への強い憧れを抱いていました。それは幼少期に自宅の庭から見たという、かの有名な飛行船「ツェッペリン号」の面影に端を発するものです。重力に抗い、軽やかな浮遊感を特徴とする作品を多く制作してきた山口にとって、自由に空を行き交う「鳥」は、一種の憧れの対象だったのではないでしょうか。