須貝杏子 

研究分野

植物系統分類学・保全遺伝学

主な研究テーマ

「小笠原諸島の木本植物における多様性のメカニズムの解明・日本の島嶼地域における保全遺伝学的研究」 

島嶼地域において植物が多様化するメカニズムを明らかにするため、遺伝解析とフィールドワークを組み合わせて、研究を進めています。また現存個体の遺伝的多様性の把握や生態系保全のための種苗配布区の設定など、保全に活かせるデータの提供を目指しています。

最近の研究

「小笠原産樹木種における生育環境の違いに対応した遺伝構造とその形成・維持要因」 

小笠原の固有種であるシマホルトノキは、1つの島の中の隣接した集団間でも遺伝的分化が見られ、湿性林・乾性林という生育環境に対応した2つの遺伝的グループが存在しています(Sugai et al. 2013)。さらに、2つのグループ間では開花期のずれにより遺伝子流動が制限されているものの、グループ間の交配による種子が低頻度で形成されています。よって、シマホルトノキは種分化の途上にあると考えられます。 

主要な研究業績 (5編以内)