持ち吟、大会出場吟を練習しました。(予定)
「意訳」
時ならぬ山鳥が一声高く鳴いて、夜はさびしくふけわたる。あとからあとから吹いてくる春風はなま暖かく、今なお後醍醐天皇の御恨みが消えずこもっているように思われる。
懐古の情に堪えかねて、この夜、延元陵のほとりで月に照らされて野宿をし、全身に花影をあびて夢にまで南朝のことを思うのである。
「漢詞の読み方」
芳野懐古<河野鉄兜>
山禽叫び斷えて 夜廖廖
限り無き春風 恨み未だ銷せず
露臥す延元 陵下の月
滿身の花影 南朝を夢む
「意訳」
千年を経た今では、かつて敵味方となって戦ったというが、今は跡形もなく消えてしまった。ただ風や雲ばかりがこの地を訪れ、永久に楠公の忠魂を弔(とむら)っているかのように見える。
私は旅の一夜をこの生田に過ごし、松風の音に耳を傾けながら昔をしのんだ。眠れぬままに窓の外を見ると、月もほの暗く、楠公の墓のあるこの村は、なんとも寂しい限りであった。
「漢詞の読み方」
生田に宿す <菅 茶山>
千歳の恩讐 両つながら存せず
風雲長えに為に 忠魂を弔う
客窓一夜 松籟を聴く
月は暗し 楠公 墓畔の村
「意訳」
振り返ってみると大阪城は青々として、遠くかすんではっきりとは見えない。折しも、とま船の窓で血を吐くようなホトトギスの声を聞いた。(そうでなくても悲痛無念の極みであるのに)
いったい今の世で、誰が、わが胸中の真心を知ってくれるであろうか。とても他人にはわかるまい。今夜もこの舟の中で見る夢は、故郷のことではなく、天皇のおられる京のことなのである。
「漢詞の読み方」
舟由良港に至る <吉村 寅太郎>
首を回らせば蒼茫たり 浪速の城
篷窓又聴く 杜鵑の声
丹心一片 人知るや否や
家郷を夢みず 帝京を夢む
持ち吟、大会出場吟を練習しました。
「意訳」
男子がひとたび志を立てて故郷を出るからには、学問がもし成就(じょうじゅ)しないならば、死んでも故郷に帰らないつもりだ。
自分の骨を埋めるのは、何も故郷の墓地に限ったことではない。世の中にはどこへ行っても自分の骨を埋めるのにふさわしい青々とした美しい山があるではないか。
「漢詞の読み方」
壁に題す <村松 文三>
男児志を立てて 郷関を出ず
学若し成る無くんば 死すとも還らず
骨を埋む豈惟 墳墓の地のみならんや
人間到る処に 青山有り
「意訳」
広い世の中には人はたくさんいるけれども、本当の「人物」はいないものだ。はたして誰を昔からまことの学者と称賛できるだろうか。
ただ多くの学者は名誉と利欲とが心の災いとなって真の道に進むことができない。だから、この名利の関門を超越した人こそ、初めて大人物と言えるのである。
「漢詞の読み方」
謾 言 <佐藤 一斉>
落落たる乾坤 人も亦無し
誰ぞ歟古自り 是真儒
唯名と 利と 多くは 累を為す
一たび此の関を過ぐれば 纔かに丈夫
「意訳」
吉野に来て南朝の昔の事柄を尋ねてみても、当時から既に長い年月を経ているので、何の事かぼんやりとしていてはっきりしない。御陵の前の狛犬(こまいぬ)は何一つ語ろうとしないし、御陵(ごりょう)も荒れるに任せている。
ただ春は桜の花にも及んで、昔ながらに咲き乱れ、山全体を白く飾っていてまことに美しい。それはまるで南朝の天子の御魂(みたま)が芳しいことを、我々に伝えているかのように感じられる。
「漢詞の読み方」
芳野懐古 <梁川星巌>
今来古往 事 茫茫
石馬声無く 抔土荒る
春は桜花に入って 満山白く
南朝の天子 御魂香し
それぞれ難しい譜があり、これまで飛ばしていたもの。
「意訳」
天門山は真ん中から断ち切られて、その間を楚江が流れている。ここで深みどりの川は東の方に流れて、さらに北に向きを変えて流れている。
両岸には青々とした山が向き合って突き出しており、その切れ目の奥の方から一艘の舟が下って来るのは、まるで太陽の沈むあたりから流れ下って来るかのようである。
「漢詞の読み方」
天門山を望む <李 白>
天門中断して 楚江開け
碧水東に流れて 北に至りて廻る
両岸の青山 相対して出で
孤帆一片 日辺より来る
「意訳」
まっ黒な雲が墨をぶちまけたように、むらむらと広がってゆくが、その雲がまだ前方の山を隠してしまわないうちに、早くも夕立の大粒の雨が玉を跳らせたように、乱れて船の中に降り注いできた。
と見る間に、大地を巻き上げるような強い風が吹いて来て、たちまちこの雨雲を吹き散らしてしまった。そしてそのあとには何事もなかったかのように望湖楼下の西湖の水は、澄み渡った大空のように再び静まりかえっている。
「漢詞の読み方」
望湖楼 <蘇東坡>
黒雲 墨を翻して 未だ山を遮らず
白雨 珠を跳らして 乱れて船に入る
地を捲くの風は来りて 忽ち吹き散ず
望湖楼下 水天の如し
「意訳」
冷たい雨が長江の川面に降り注ぐ中を昨夜君はこの呉の地にやってきた。(別れの宴をした後)そして今朝早く洛陽へと旅立つ君を送れば、君の行く手には楚の山がぽつんと姿を見せている。
君がこれから洛陽に帰って、親友たちがもし私のことを尋ねたなら、私は一片の氷が玉の壺の中にあるように、清く澄み切った心境で暮らしていると答えてくれ。
「漢詞の読み方」
辛漸を送る <王昌齢>
寒雨江に連なりて 夜呉に入る
平明客を送れば 楚山孤なり
洛陽の親友 如し相問わば
一片の氷心 玉壺に在りと
「意訳」
見渡す限り黄色がかった黄昏(たそがれ)の雲が垂れこめ、太陽の光さえも薄暗い。北風は空ゆく雁の群れを吹き送り、雪まで紛々と降りしきる。
このような夕べ、君は別れて遠く旅するのであるが、董大よ、君の行く先に親友がいないなどと心配しなさるな。天下に琴の名手である君の名を知らない人は誰一人としていないのだから。
「漢詞の読み方」
董大に別る <高 適>
十里黄雲 白日曛し
北風雁を吹いて 雪紛紛
愁うる莫れ前路 知己の無きを
天下誰人か 君を識らざらん
8月(2026年8月9日)関西吟詩文化協会大阪地区連合会第50回優勝者決定予選大会出場
参加した上平さん、岡村さん、山口さん、上川の全員が上位入賞でした。
持ち吟、大会出場吟を練習しました。
それぞれ難しい譜があり、これまで飛ばしていたもの。
「意訳」
遠くから吹き寄せてくる風に送られ、大波を破って一艘の帆船が帰っていく。青海原が遥かにめぐりまわる所は赤間関である。
瀬戸内海の多くの早瀬難所を乗り切ろうとするところ、天の彼方に、わが故郷である九州の山々が見え始めた。
「漢詞の読み方」
赤間が関<伊形霊雨>
長風浪を破って一帆還る
碧海遙かに回る赤馬が関
三十六灘行ゆく尽きんと欲す
天辺始めて見る鎮西の山
「意訳」
ここ芳野に来てみれば、幾千株もの桜の花がすべて咲いていて、見渡す限りただ雪の降り敷いたように、一面白く見える。
どこからともなく近くで人の話し声が聞こえてくるが、それがどこだか一向に見当がつかない。声はただ芳しい花雲の群がった中から出てくるのである。
「漢詞の読み方」
芳野に遊ぶ<菅茶山>
一目千株 花尽く開き
満前唯見る 白皚皚
近く人語を聞けども 処を知らず
声は香雲 団裏自り来る
「意訳」
あおあおとした海の真ん中に6里も続いている松並木、これが天橋立の勝景で、仙人の住んでいた跡であるという。
夜も更けて龍燈の出るのを待っていると、折から月が落ちて、文殊堂の鐘の音が水を渡って聞こえてくる。
「漢詞の読み方」
天の橋立<釈希世>
碧海の中央六里の松
天橋の絶景是仙蹤
夜深くして人は龍燈の出ずるを待つ
月は落ち文殊堂裏の鐘
「意訳」
一面、紺碧色をした海面は宝石の瑠璃(るり)のように美しく、波もない。その平らな湾上には青色のほら貝のような小島が無数に点在している。
夜になって、月は明るく輝いて、まるで龍宮の神の捧げる燈火をともしたかのようで、その光は四方に分かれ、松島の夜景は一段と風情を添えるのである。
「漢詞の読み方」
松島 <頼 春水>
一碧 瑠璃 澹として 波たたず
平湾無数 青螺を点ず
月は明らかに 宛ら 龍燈の出ずるに似たり
光輝を分付して 夜色多し
持ち吟および大会出場吟題練習
持ち吟練習
持ち吟および4月29日 全河内連合会錬成競吟大会出場吟題練習
結果は、上平さん初段入賞、岡村さん二段で優勝、山口さん二段で準優勝、上川高齢者の部で準優勝でした。
辞世<吉田松陰>を教えてもらいました。
青葉之笛<松口月城>も復習しました。難しいですが、「笛は哀し」という独特な節回しがあります。
大阪府詩吟連盟大会は3月15日第一次予選、山口さん、上川合格
4月19日第二次予選、山口さん合格、第三次予選辞退、上川第二次予選落選
「意訳」
私は今、国のために命を捧げる。これは決して君や親に対する忠孝の道に背くことではない。
遥かに広がる天地の間に営まれる事の中で私の行ってきたことはすべて国の為であり至誠より発したものである。そのことは霊験あらたかな神々がご照覧されていると信じている。
「漢詞の読み方」
辞世<吉田松陰>
吾今 国の為に死す
死して 君親に負かず
悠悠たり 天地の事
鑑照 明神に在り
大阪府詩吟連盟大会が出場が近づき、主に出場吟の練習
持ち吟の練習
「意訳」
威風堂堂と錦の御旗(みはた)を押し立て、官軍は関東に進み、その勢いは関(かん)八州を圧している。江戸百万人の庶民の死と生が危ぶまれるとき、西郷と勝は談笑のうちに江戸城を明け渡す和議を結んだ。
物事を見極められない人人には、二人の考える天下の謀(はかりごと)は知る由もないが、日本の進路を誤らなかった二人の英雄の偉業は永遠に語り伝えられるであろう。
「漢詞の読み方」
両英雄<徳富蘇峰>
堂堂たる錦旆 関東を圧す
百万の死生 談笑の中
群小は知らず 天下の計
千秋相対す 両英雄
「意訳」
幕府の力も落ちて今にも国運が傾こうとしているとき、土佐の風雲児、坂本龍馬が立ち上がり、新しい国づくりのため、大政奉還を推進すべく京都を駆け巡った。
だがある夜、荒れ狂う風が大樹を吹き折るように、龍馬は明治維新を見ることなく凶刃(きょうじん)に倒れたが、その後、維新の大業が成ったのは、ひとえに龍馬の命を賭(と)しての働きがあったおかげである。
「漢詞の読み方」
坂本龍馬を思う<河野天籟>
幕雲日を掩うて 日 将に傾かんとす
南海の臥龍 帝京に翔る
一夜狂風 幹を折ると雖も
維新の大業 君に頼って成る