当研究室では、主に子どもの言語、社会性・社会的認知の発達に関する研究を実施しています。
私たちは、話し相手との関係性や自分が置かれた状況に応じて、柔軟に話し方を切り替えます。この聞き手や状況に紐づいた話し方を“言語レジスター”といいます。この言語レジスターを子どもがいつ、どのように獲得するのかを検討しています。
私たちの行動は、1人でいる時と他の人と一緒にいる時とで変わってきます。また、一緒にいる他者との関係性も私たちの行動に影響を与えます。このような、状況に応じた子どもの行動調整がどのように行われているのかを検討しています。
他者の道徳的行為の善悪を子どもがどのように評価するのか、それが発達に伴ってどのように変化するのかを検討しています。特に、傍観者に対する第三者罰や道徳的行為性の判断、言語表現に基づいた道徳判断の発達についての検討を進めています。
養育者は、赤ちゃんや子どもに対しては、大人と同じような話しかけ方をするわけではなく、育児語と呼ばれる乳幼児向けの言葉を使ったり、助詞を落として喋ったり、ゆっくりと、高い声で話しかけたりします。この、子ども向けの話し方にどのような言語的な特徴があり、子どもの発達に伴ってどのように変化するかを検討しています。
これまでに受けた研究助成・科研費
幼児・児童における道徳的行為性の判断とそのメカニズムの解明
科学研究費補助金(若手研究) 研究課題番号:23K12882
研究期間:2023年4月〜2026年3月
幼児・児童における集団責任の認識の発達プロセスの解明
科学研究費補助金(若手研究) 研究課題番号:20K14170
研究期間:2020年4月〜2023年3月
幼児における道徳性理解の発達心理学的解明
日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所との共同研究
研究期間:2022年6月〜2023年2月
評判操作の発達-比較症候群アプローチによる検討-
2019年度発達科学研究教育奨励賞(公益財団法人発達科学研究教育センター)
研究期間:2019年9月〜2020年11月
日本人乳幼児におけるオノマトペの理解とその発達
科学研究費学術研究助成基金助成金(特別研究員奨励費)
研究期間:2014年4月~2017年3月