光波や電波を使って2点間の距離を求める方法には光波測距儀や電波測距儀、半地球観測システム(GPS)などがあります。ここでは、2点間で直接送受信を行う光波測距儀と電波測距儀について説明していきます。
①光波測距儀
光波測距儀は可視光線よりも波長が長い赤外線を使って2点間の距離を測定する器械です。一方の点に光波測距儀を、もう一方の点にプリズム反射板を置き、発射光と反射光の位相差によって距離を測定します。
このとき、nは往復した波の数、λは波長 [m]、lは位相差 [m] です。
光波測距儀は2回の測定を1セットとして、測定の平均値を最確値とします。ちなみに、この測定値には気象による誤差や器械による誤差が含まれており、それぞれ器械に入力することで補正することができます。
②電波測距儀
電波測距儀は周波数変調波(FM波)を使って2点間の距離を測定する器械です。光波とは異なり、雲や霧などの天候障害の影響を受けても測定することが可能ですが、精度が劣ります。また、電波管理法の制約を受けるため、日本ではあまり使用されていません。
まとめとして、赤外線を使用して距離測定する器械を光波測距儀、FM波を使用して距離測定する器械を電波測距儀といいます。