等価繰返し回数は構造物に作用する応力の回数であり、マイナー則によって求めることができます。
疲労破断の検討に用いる等価繰返し回数は次式によって表すことができます。
このとき、Neqは等価繰返し回数 [単位なし] です。
また、鉄筋の応力度は曲げモーメントに比例するので、鉄筋の等価繰返し回数は次のように表わされます。
このとき、Nseqは鉄筋の等価繰返し回数です。
コンクリートの等価繰返し回数は次式で求めることができます。
このとき、Nceqはコンクリートの等価繰返し回数 [単位なし]、σcpは永久荷重による応力 [N/mm2] です。
では、例題を1問解いていきます。
例題1:幅950 [mm]、有効高さ500 [mm]、鉄筋8-D32 (31.8) の単鉄筋長方形断面において、変動荷重による曲げモーメント200 [kN・m] に換算した鉄筋コンクリートの等価繰り返し回数を求めよ。ただし、コンクリートの設計基準強度は24 [N/mm2]、コンクリートの弾性係数は25 [kN/mm2]、鉄筋の弾性係数は200 [kN/mm2]、コンクリートの材料係数は1.3、鉄筋の材料係数は1.05、永久荷重および変動荷重とその繰返し回数は次のとおりとする。
まずは、鉄筋の等価繰返し回数から求めていきます。
次に、コンクリートの等価繰返し回数を求めていくのですが、先に計算に必要な諸量を求めておきます。
次に、永久荷重と変動荷重による応力を求めていきます。
では、コンクリートの等価繰返し回数を求めていきます。
まとめとして、構造物の等価繰返し回数を求めるときは鉄筋とコンクリートに分けて計算していきます。また、等価繰返し回数は疲労強度を求めるときに使用されます。