土による荷重などを計算するときは土の重量を考える必要があります。重量では数値が大きくなりすぎるため、土質力学では単位体積重量が使われます。単位体積重量は密度に重力加速度を掛けることで求まります。また、土質力学で使う単位体積重量には湿潤単位体積重量と乾燥単位体積重量があり、次式で表わされます。
このとき、γtは湿潤単位体積重量 [N/m3]、γdは乾燥単位体積重量 [N/m3] です。
飽和状態にある場合の単位体積重量を飽和単位体積重量といい、飽和密度に重力加速度を掛ければ求まります。飽和密度は乾燥密度と湿潤密度の関係式にSr=100を代入すると求まります。
このとき、ρsatは飽和密度 [kg/m3]、γsatは飽和単位体積重量 [N/m3] です。
地下水より下に存在する土の単位体積重量は水中単位体積重量と呼ばれます。この場合は、土は飽和しているとともに土粒子部分に浮力が生じます。そのため、単位体積あたりの浮力を考慮する必要があります。
このとき、γsubは水中単位体積重量 [N/m3] です。
まとめとして、単位体積重量には、湿潤単位体積重量、乾燥単位体積重量、飽和単位体積重量、水中単位体積重量の4つがあります。以上です。