巻尺の全長より長い距離を測定する場合や斜面における水平距離を測定する場合では、測線上に見通し点(中間点)を設けて距離測量を行います。距離を測るには、測量結果を記録する記帳手、巻尺の目盛りを読む前手、巻尺の0目盛りを持つ後手の3人が必要です。
距離測量を行うときの注意事項としては以下のことが挙げられます。
①巻尺が曲がったりねじれないようにし、水平に引っ張り読み取る。
②同一距離は往復測定し、誤差を少なくする。
③記帳手は復唱を行うことで過誤を防ぐ。
④線維性巻尺は [cm]、鋼巻尺は [mm] まで読み取る。
⑤鋼巻尺を用いて精密な距離測定を行う場合は気温を測定し、温度補正を行う。
勾配が一様でない傾斜地の水平距離を測定する場合は、下図のようにポールと下げ振りを用いて行います。また、高い地点から低い地点に向かって距離測定する方法を降測、低い地点から高い地点に向かって距離測定する方法を登測といいます。
まとめとして、距離測量は記帳手、前手、後手の3人で行います。傾斜値の水平距離を測定するときは、一般的に精度が優れ作業が容易な降測が用いられます。