単線管水路とは、管径や管種が異なっても、上流端から下流端まで1本の管で連結されている管水路のことです。では、単線管水路での水位差と流量の式を求めていきます。まずは、水槽の入り口と出口の2点でベルヌーイの定理を適応させます。また、水槽内の速度はv01とv02と置きます。
このとき、水槽内の速度v01とv02は管内の流速と比べるとものすごく遅いのでv01=v02=0となります。
水位差Hは管水路の入り口から出口までに生じる損失水頭の総和と等しくなります。
また、連続の式から速度v2を求めます。
この式を水位差の式に代入します。
最後に、上式を式変形し速度v1と流量を求めます。
最後に例題を1問解いて終わりましょう。
例題:下図のような管水路に流量Q=0.08 [m3/s] が流れているとき、水位差を求めよ。ただし、粗度係数は0.012とする。
まずは、流速と速度水頭を求めます。
次に、各損失係数を求めていきます。今回の損失係数は、摩擦損失係数f、流入損失係数fe、屈折損失係数fbe、流出損失係数f0の4つです。
これら損失係数を水位差の式に代入していきます。
まとめとして、単線管水路の損失係数の総和(水位差)は管径、管長、流入速度があれば求めることができます。また、流量の式から管径を求めることもできます。その場合は繰り返し計算をする必要があります。