連続レクチャー

持続可能な社会と文化芸術

社会のサステナビリティをどのように構築するか、資本主義とどう付き合うか、という重要かつ喫緊の課題に対して、SDGs: Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)を踏まえ、「格差なき包摂型社会の達成」「真の意味での『潜在能力(capability: アマルティア・セン)』の平等化」「環境・気候変動と社会の関係の再構築」を三つの軸として開催します。持続可能な社会の構築のための知識を共有し、芸術文化の活動が゙果たしうる役割について考えます。

<第9回>動物としての人間と倫理――進化論が教えてくれること

日時:2023年3月3日(金)19:30-21:00 (質疑応答含め延長21:30まで)

場所:オンライン(Zoomウェビナー)

※視聴方法は当日10時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します

進化論の誕生以来ずっと、人間の倫理をどうとらえるかは論争の的でした。いまだに論争は続いていますが、ある程度のコンセンサスもできています。
自然における人間、人間における自然(本性)、そして自然としての倫理について、進化論はなにを教えてくれるのか? なにを問うているのか?
人文学的・文化史な観点も交えて、できるだけ簡明にあらましをお話しいたします。

講師:吉川 浩満(文筆家・編集者・ユーチューバー

1972年生まれ。文筆家・編集者・ユーチューバー。慶應義塾大学総合政策学部卒業。著書に『哲学の門前』(紀伊國屋書店)、『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である 増補新版』(ちくま文庫)、『理不尽な進化 増補新版』(ちくま文庫)、山本貴光との共著に『人文的、あまりに人文的――古代ローマからマルチバースまでブックガイド20講+α』(本の雑誌社)、『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。――古代ローマの大賢人の教え』(筑摩書房)、『脳がわかれば心がわかるか――脳科学リテラシー養成講座』(太田出版)など。山本との共訳に、サール『MiND 心の哲学』(ちくま学芸文庫)、セットガスト『先史学者プラトン――紀元前一万年―五千年の神話と考古学』(朝日出版社)。YouTubeチャンネル「哲学の劇場」(https://youtube.com/tetsugeki)を山本と主宰。

参加申し込みフォーム:https://forms.gle/5VbeAveuppsqofd59

<第8回>海の環境社会学:「自然」以後の海に生きる

日時:2023年3月2日(木)19:30-21:00 (質疑応答含め延長21:30まで)

場所:オンライン(Zoomウェビナー)

※視聴方法は当日10時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します

講師:福永真弓(社会文化環境学専攻/環境倫理・環境社会学 流域と海、気候正義と環境正義、食の倫理  東京大学大学院・新領域創成科学研究科・准教授)

    太平洋沿岸のサケやコンブをめぐる人の営みを追いかけながら、わたしたちはどのような存在として他の生きものと共に生き,どのような世界を共に生み出していこうとしているのか、現場の「厚い記述」と共に模索している。最近は食の倫理について、家畜化と野生化、生命と非生命の境界のゆらぎという観点から研究を進めているほか、魚・藻類文学と魚の駅弁掛紙の収集もはじめた。「水の思考」を社会に根づかせるプロジェクトも実施中。著書に『サケをつくる人びと:水産増殖と資源再生』(東京大学出版会、2019年)、『未来の環境倫理学』(吉永明弘と共編著、勁草書房、2018年)など。

参加申し込みフォーム:https://forms.gle/1QZHXSdDCmW8HfSs6

<第7回>ポストヒューマン時代の芸術ーAI・身体・ジェンダー

日時:2023年3月1日(水)19:30-21:00 (質疑応答含め延長21:30まで)

場所:オンライン(Zoomウェビナー)

※視聴方法は当日10時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します

講師:清水知子(文化理論、メディア文化論/東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科准教授)

愛知県生まれ。東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科准教授。筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科修了。博士(文学)。専門は文化理論、メディア文化論。著書に『文化と暴力――揺曳するユニオンジャック』(月曜社)、『ディズニーと動物――王国の魔法をとく』(筑摩選書)、『21世紀の哲学をひらく――現代思想の最前線への招待』(共著、ミネルヴァ書房)、『芸術と労働』(共著、水声社)、『コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求――ポスト・ヒューマン時代のメディア論』(共著、東京大学出版会)など。訳書に、ジュディス・バトラー『非暴力の力』『アセンブリー行為遂行性・複数性・政治』(共訳、青土社)、アントニオ・ネグリ+マイケル・ハート『叛逆 マルチチュードの民主主義宣言』(共訳、NHKブックス)、デイヴィッド・ライアン『9・11以後の監視』(明石書店)など。

参加申し込みフォーム:https://forms.gle/RTKkADrmV47yo86S9

<第6回>障害とジェンダー:ニードの重要性と危うさに焦点を当てながら

日時:2021年10月5日(火)18:00-20:00

場所:オンライン(Zoomウェビナー)

※視聴方法は当日10時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します

講師:瀬山紀子(明治大学ほか非常勤講師)

明治大学、東京家政大学ほか非常勤講師。立命館大学生存学研究所客員研究員。DPI女性障害者ネットワークメンバー。東京大学経済学研究科「多様性の経済学」プロジェクトサイトにエッセイ「介助・介護の時間」を連載中。共著に『往き還り繋ぐ―障害者運動 於&発 福島の50年』(生活書院、2019)、『障害者介助の現場から考える生活と労働』(明石書店、2013)他、論文に「優生保護法が問いかける現在進行形の課題」(『女性展望』N0.692、2018)、「障害のある女性たちとの関わりから」(『現代思想』45(8)、2017)他がある。


事前読書会

REDDY(多様性の経済学)での瀬山氏のエッセイ「介助・介護の時間」を読んで参加者と話し合う読書会を開催します。ご希望の方は、どなたでも参加可能です。同フォームよりお申し込みください。
http://www.reddy.e.u-tokyo.ac.jp/act/essay_serial/seyama.html

日時:2021年10月1日(金)20:00-21:30

場所:オンライン(Zoomミーティング)

※参加方法は当日18時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します。


参加申し込みフォーム:https://forms.gle/Scab3zYUcynfdfPr7

<第5回>アマルティア・センの社会倫理学

日時:2021年9月17日(金)15:00-17:00

場所:オンライン(Zoomウェビナー)

※視聴方法は当日10時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します

講師:川本隆史(社会倫理学/国際基督教大学教養学部特任教授)

1951年広島市生まれ。東京大学文学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了(文学博士)。 国際基督教大学教養学部特任教授。 著書に、『現代倫理学の冒険』(創文社、1995年)、『ロールズ:正義の原理』(講談社、1997年)、『ケアの社会倫理学』(編著、有斐閣、2005年)、『共生から』(岩波書店、2008年)、『忘却の記憶 広島』(共編著、月曜社、2018年)。 訳書に、アマルティア・セン『合理的な愚か者』(共訳、勁草書房、1989年)、ジョン・ロールズ『正義論〔改訂版〕』(共訳、紀伊國屋書店、2010年)ほか。


事前読書会

川本氏の著書『岩波 応用倫理学講義〈4〉経済』(岩波書店)の「Ⅰ 講義の七日間」の「第三日 厚生経済学と社会倫理学との架橋」「第七日 暮らしよさを目指して」を読んで参加者で話し合う読書会を開催します。ご希望の方は、どなたでも参加可能です。同フォームよりお申し込みください。本はご自身でご用意ください。

日時:2021年9月16日(木)20:00-22:00

場所:オンライン(Zoomミーティング)

※参加方法は当日18時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します。


参加申し込みフォーム:https://forms.gle/XaCJwx2roMaeamSr8

<第4回>「自然」災害と包摂

日時:2021年9月9日(木)15:00-17:00

場所:オンライン(Zoomウェビナー)

※視聴方法は当日10時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します。

参加申し込みフォーム:https://forms.gle/bCbX6t2JLVYdGUAS9

講師:金菱清(災害社会学、環境社会学/関西学院大学社会学部教授)

1975年大阪府生まれ。関西学院大学社会学部卒業後、関西学院大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。東北学院大学教養学部教授を経て、2020年より現職。2019年より放送大学客員教授(災害社会学担当)。専門は災害社会学、環境社会学。著書に、『震災学入門―死生観からの社会構想』(ちくま新書、2016年)、『震災メメントモリ―第二の津波に抗して』(新曜社、2014年)、『反福祉論―新時代のセーフティーネットを求めて』(共著、ちくま新書、2014年)、『新体感する社会学』(新曜社、2014年)、『生きられた法の社会学―伊丹空港「不法占拠」はなぜ補償されたのか』(新曜社、2008年)。編著に、『環境社会学の考え方―暮らしをみつめる12の視点』(ミネルヴァ書房、2019年)、『生活環境主義のコミュニティ分析―環境社会学のアプローチ』(ミネルヴァ書房、2018年)。東北学院大学震災記録プロジェクト(金菱清ゼミ)の作品に、『永訣―あの日のわたしへ手紙をつづる』(新曜社、2021年)、『震災と行方不明―曖昧な喪失と受容の物語』(新曜社、2020年)、『3.11霊性に抱かれて―魂といのちの生かされ方』(新曜社、2018年)、『私の夢まで、会いに来てくれた―3.11亡き人とのそれから』(朝日新聞出版社、2018年)、『悲愛―あの日のあなたへ手紙をつづる』(新曜社、2017年)、『呼び覚まされる霊性の震災学―3.11生と死のはざまで』(新曜社、2016年)、『千年災禍の海辺学―なぜそれでも人は海で暮らすのか』(生活書院、2013年)、『3.11慟哭の記録―71人が体感した大津波・原発・巨大地震』(新曜社、2012年)。


事前読書会

金菱氏の著書『震災学入門―死生観からの社会構想』(ちくま新書)の「はじめに」「第1章 いまなぜ震災学か―科学と政策を問いなおす」を読んで参加者で話し合う読書会を開催します。ご希望の方は、どなたでも参加可能です。同フォームよりお申し込みください。本はご自身でご用意ください。

日時:2021年9月7日(火)20:00-22:00

場所:オンライン(Zoomミーティング)

※参加方法は当日18時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します。

<第3回> ガバナンスと腐敗の問題、SDGsとの関係

日時:2021年3月1日(月)13:00-15:00

場所:オンライン(Zoomウェビナー)

参加申し込みフォーム:https://forms.gle/SBMRFyGQBeYzhQDT6

※視聴方法は当日10時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します

参加費:無料

講師:溝口哲郎(応用ミクロ経済学、公共経済学/高崎経済大学経済学部国際学科教授)

1997年慶應義塾大学経済学部卒業。1999年慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程修了。2008年慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、Ph.D.in Economics取得(オタワ大学)。現在、高崎経済大学経済学部国際学科教授。専門は応用ミクロ経済学、公共経済学、財政学。研究分野は汚職・腐敗の経済分析、日本財政の持続可能性。主要な研究業績に、N. Yoshino, T. Mizoguchi, and F. Taghizadeh-Hesary (2019): "Optimal Fiscal Policy Rule for Achieving Fiscal Sustainability: The Japanese Case, " Global Business and Economics Review, Vol.21, No.8, pp.156-173、Tetsuro Mizoguchi and N. V. Quyen (2014): "Corruption in Public Procurement Market, "Pacific Economic Review,Vol.19, No.5, pp.577-591、『国家統治の質に関する経済分析』(三菱経済研究所, 2010年)など。

<第2回> 共生「せざるを得ない」時代を生きること― 他者、都市、偶然性、そしてコロナ

日時:2021年2月27日(土)14:00-16:00

場所:オンライン(Zoomウェビナー)

参加申し込みフォーム:https://forms.gle/6s9JysjukyCmC1sXA

※視聴方法は当日10時までにお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します。

参加費:無料

講師:大谷悠(まちづくり活動家、都市研究者)

1984年東京生まれ。2010年単身渡独、2011年ライプツィヒの空き家にて仲間とともにNPO「日本の家」を立ち上げ、以来日独で数々のまちづくり・アートプロジェクトに携わる。2019年東京大学新領域創成科学研究科博士後期課程修了、博士(環境学)。同年秋から尾道に在住、「迷宮堂」共同代表として空き家を住みながら改修し、国籍も文化も世代も超えた人々の関わり合いの場にしようと活動中。2020年から尾道市立大学非常勤講師。ポスト高度成長とグローバリゼーションの時代に、人々が都市で楽しく豊かに暮らす方法を、欧州と日本で研究・実践している。主な著書・論文・作品に『都市の〈隙間〉からまちをつくろう』(単著、学芸出版、2020)、「都市の〈間〉論-1990年以降のライプツィヒ東西インナーシティを事例に」(博士論文、東京大学、2019)、『CREATIVE LOCAL-エリアリノベーション海外編』(共著、学芸出版社、2017)、映像作品『40㎡のフリースペース-ライプツィヒ「日本の家」2015-2017』(2018)など。

<第1回> ジェンダーとニーズ、潜在能力   

日時:2020年10月8日(木19:00-21:00

場所:オンライン(Zoomウェビナー)

参加申し込みフォーム:https://forms.gle/MDLmJkV7imDq8a887

※視聴方法は開催前日にお申し込み時にご登録いただいたメール宛にご案内します

参加費:無料

講師:山根純佳(社会学、ジェンダー研究/実践女子大学人間社会学部准教授)

1976年生。東京大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了し、博士(社会学)取得。2010年山形大学人文学部講師、同准教授を経て、2015年より実践女子大学人間社会学部准教授。著書に、『なぜ女性はケア労働をするのか 性別分業の再生産を超えて』(勁草書房、2010年)、『産む産まないは女の権利か フェミニズムとリベラリズム』(勁草書房、2004年)、『現代の経済思想』(共著、勁草書房、2014年)、『正義・ジェンダー・家族』(共訳、岩波書店、2013年)など多数。