不登校状態とは、置かれている環境とお子さん自身との間にミスマッチがあり、お子さんがそれにものすごく苦しんでいて、
その苦しみが限界に達した状態、と私は考えます。
決して、サボりや怠け、本人のやる気の問題などではありません。
逆に、やる気を出し続けていたのです。
環境に合わせようと、ずっと頑張り続けてきたお子さん達です。
不登校状態のお子さんは、不登校状態になる前に、ものすごい苦労の時期があったので、とても疲れています。
少しの時間でも学校に登校するとか、家庭で勉強するとか、そういうことをしたいけれども、
心のエネルギーが空っぽになってしまっていて、何かしたいのに何もできない、ということも多いのです。
まずは心のエネルギーを回復することが大事です。
置かれている環境に合わせる努力は、いったん置いておきましょう。
リラックスして、自分の好きなことやしたいことを探したり、やってみたりすると、
だんだんと心のエネルギーが回復していきます。
これには、ある程度の期間が必要なことが多いです。
また、自分に合う環境・合わない環境について考えたり、自分に合う環境を探したり、作ったりするのも、とても大事だと私は考えます。
心のエネルギーが回復していくと、環境と自分とのミスマッチについて考えられるようになります。
何が自分に合わなかったのか、どんな環境なら合うのか、考えて言葉にできるようになります。
スコラiは、お子さんの心のエネルギーの回復を手伝います。
個別対応型のフリースペースで、その子だけの時間を提供します。
家庭でも学校でもない場所で、リラックスして好きなことをするのにお付き合いします。
週に1回、45分間。
その45分間、何をするのもお子さんの自由です。
何もせず、ボーッとしてもいい。
本やマンガを読んでもいい。
何かを作ったり、書いたり、描いたりしてもいい。
ゲームをしてもいい。
したいことが思いつかないときには、何をするか一緒に考えます。
勉強したい子には、できるところ・やりたいところの勉強に付き合います。
(ただし、勉強にお付き合いするのは、心のエネルギーがある程度たまった子に限ります)
スコラiで過ごすうちに、だんだんと元気が出てきたら、次のステップについて一緒に考えます。
フリースクールやフリースペース。
学習塾。
放課後等デイサービス。
在籍校の、少人数で学べる教室や、在籍している教室。
その他にも、いろいろなステップがあると思います。
お子さんのしたいことや状況に合わせて、どんなステップがいいのか、話し合っていきます。
そして、ステップを踏んでいる最中も、見守っていきます。