栃木県北部に梅平という美しい集落がある。
山の中に1ヶ所だけ残る棚田は、
年に一度、住人たちの手作り野外音楽会
『美炎・馬頭琴の調べ』のホールとなり、
集う人々は至福の体験を共有してきた。
2020年、新型コロナウィルス感染拡大によって
行動が自粛される中、
里守人たちが開催を決断し、
記念すべき10回目の音楽会を終えるまでを、
里の暮らしを織り交ぜながら、
馬頭琴奏者美炎の音楽と共に綴る。
(2026年/日本/116分)
=完成までの道のり=
遡ること2019年8月、梅平の近くにある「もうひとつの美術館」で、映画『ある精肉店のはなし』の上映&纐纈監督トークが開催されました。それを知った美炎さん、前田仁さんが上映会に駆けつけ、翌日にはヒロクラフトの廣田夫妻と共に梅平、山の棚田を歩きました。そこで美炎さんから、翌年音楽会が10年目を迎えるにあたり、音楽会と当日だけではわからない普段の梅平の人たちの様子を映像に撮ってほしい、という話しが出ました。第7回の音楽会に参加し、他にはない魅力を感じていた纐纈監督も、ぜひ!ということから、『里守人と馬頭琴』(仮題)映像制作プロジェクトが立ち上がりました。
資金ゼロからのスタート。『里守人と馬頭琴』(仮題)映像制作プロジェクトを応援する会を立ち上げ、主旨に賛同してくださる方々からの応援金を元手に、2019年9月から撮影をスタートしました。その後、新型コロナウィルス感染の拡大によって中断を余儀なくされましたが、第10回の音楽会の準備風景から音楽会当日、そして完成時期を延ばして、里の暮らしの様子を撮りためていきました。
梅平の里の暮らしの様子やこれまでの音楽会の10年のあゆみ、里守人たちが音楽会準備から当日の開催まで奮闘する様子などが、美炎さんの音楽と共に、ひとつの物語として織り込まれました。6年半の歳月をかけて2026年3月に116分のドキュメンタリー映画が完成いたしました。
監督・編集 : 纐纈あや
音楽 : 美炎
撮影 : 石井和彦
廣田美千香
纐纈あや
映像技術 : 石井和彦
音楽会録音・整音 : 石川雄三
グラフィックデザイン : 廣田萌(文京図案室)
パッケージイラスト : 千葉桜紀春
企画 : 西郷美炎子
制作 : 『里守人と馬頭琴』映像制作プロジェクト
制作協力 : ヒロクラフト
ポラリス~馬頭琴 美炎
『里守人と馬頭琴』映像制作プロジェクトを応援する会 のみなさん(231名)
製作 : やしほ映画社
纐纈あや・はなぶさあや(映画監督)
東京生まれ。自由学園卒業。
2010年に上関原子力発電所に反対し続ける島民の暮らしを映し撮った映画『祝の島(ほうりのしま)』を初監督。
シチリア環境映像祭で最優秀賞受賞。
二作目、大阪貝塚市の北出精肉店の家族の暮らしを描いた『ある精肉店のはなし』(2013年)は平成26年度文化庁映画賞文化記録映画部門大賞。
日本の風土、生活文化、共同体、民俗芸能などを通して、100年後の日本人へ遺していきたい映像をテーマに作品制作を続けている。