第一回日本サイコカーディオロジー学会学術集会会長
地方独立行政法人加古川市民病院機構 加古川中央市民病院 院長
平田 健一
第一回日本サイコカーディオロジー学会学術集会会長
久留米大学 学長
内村 直尚
第1回日本サイコカーディオロジー学会学術集会を、2025年12月7日(日)に開催 させていただきます。 本学術集会のテーマは「はじめてのサイコカーディオロジー」 といたしました。サイコカーディオロジー学会は、まだまだ十分に認知されているとは 言えませんが、 日本循環器心身医学会を前身とし、循環器疾患患者さんにみられる 「うつ」や「認知症」、「睡眠障害」など、さまざまな課題に対して多職種で取り組んできました。
近年、循環器診療の進歩によって日本人の平均寿命は延伸していますが、それに伴い慢性心不全患者さんの急速な増加など、循環器疾患患者さんのメンタルヘルスへの対応が重要な課題となっています。こうした課題を解決するためには、循環器科と精神科という二つの領域をつなぐ医師や専門職種の連携が不可欠です。本学術集会では、循環器領域と精神科領域の医師やメディカルスタッフがフラットな関係で対話やコミュニケーションを行い、活動を広げる機会になればと期待しています。
このたびは記念すべき第1回学術集会として、プログラム委員会を中心に企画し、ZOOMを用いたオンライン形式で構成しました。 基調講演ではサイコカーディオロジーについての背景とその重要性を知っていただき、パネルディスカッションでは「すべての心不全患者にうつ、認知症のスクリーニングを行うべきか?」という実践的テーマを掲げ、さまざまな職種の立場から議論を深めていただきます。また、教育講演では心理検査の基本と実践を体験的に学ぶ企画を設けました。午後には一般講演、そして最後にはシンポジウム「オールスターで挑む!心不全コントロールに難渋し入退院を繰り返す 困難症例」を開催し、ここでは多職種による連携のあり方や、各専門職の立場から診療現場での課題について具体的な議論を行います。
我が国では高齢化が進み、多疾患を併存する患者さんが増加するなかで、循環器疾患の治療はますます複雑化しています。そのような背景のもと、サイコカーディオロジーの視点と取り組みは今後さらに重要性を増していくと考えます。
今回の学術集会は、全国の皆さまに広くご参加いただけるよう、WEB形式で開催いたします。この領域のさらなる発展に寄与する実り多い集会となりますよう、皆さまの ご参加を心よりお待ち申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。