森大造は、1900年に木彫の里として知られる滋賀県上丹生に生まれました。幼い頃から兄・光次郎のもとで木彫を学び、その後、東京美術学校彫刻科で本格的に彫刻を修めました。
卒業後は東京を拠点に活動し、帝展や文展でたびたび入選・特選を果たすなど、高い評価を受けました。仏像や能彫刻をはじめ、人物像や母子像など幅広い作品を制作し、木彫ならではの温かさと力強さを表現しました。
戦後は日展を離れ、独自の創作活動に取り組みます。東京都美術館で続けた「創型会展」や、日本橋三越での仏教美術展などに毎年出品し、生涯にわたり制作を続けました。
また、彦根城近くの井伊直弼像や、JR彦根駅前の井伊直政像など、滋賀県内各地に多くの野外彫刻を残しています。
晩年は「無耳庵(むじあん)」の号を名乗り、静かな環境で木彫制作に専念しました。1988年に88歳で逝去。現在もその作品は、多くの人々に親しまれています。