2019年 10月例会参加者の感想

(Wさん)

仮説実験研究会のサークルでも同じ資料を出しましたが、検討される視点が異なっており、勉強になりました。仮説では古代原子論的にざっくりとした「もう分けられないモノの本質」というイメージを大切にしていると思いますが、科教協では「物質の三大分類」を大切にしていることを再確認しました。しかし、いずれの授業も問題(課題)⇒予想⇒討論⇒実験の流れは同じだと思い ます。引き続き、押し付けることなく、楽しく化学をまなび、豊かな 人生が送れる実践を続けていきたいものです。また気が向いたらレポーターとしてご指名ください。「仮説」のお 話なら紹介できま す。ありがとうございました。

(Kさん)

Wさん

原子論を本当の意味で子ども自身のものにする、ということについて考えさせられました。「押し付けない」ということはそういうことで、自然科学的なことをただ理詰めで積み上げていくだけではやっぱりダメだよなぁと改めて考えました。やっぱり板倉さんの読み物はいいなぁ、自分の生徒にも読ませたいなぁと思いました。

Tさん

金属の延性や展性は言葉だけで教えても仕方がなくて、こうしたものづくりなどを通してぜ ひ実感させたいと思いました。時間と、騒音の問題はあるのですが。真鍮のメッキの方法についても、単純に僕自身の勉強になりました。一度自分でもやってみたいと思います。

(Iさん)

IMさんの飛び入り参加や,もはや10 月例会恒例となったYさんの実験紹介もあり,盛りだくさんの充実した内容になりました。Wさんの道徳と理科のコラボ実践は刺激的でした。昨今の教育の現場では,意義を見いだせない業務や押しつけられた仕事に振り回されているという話をよく聞きますが,何事も自分のやりたいと思う,意義を感じる実践に引きつけて,楽 しみながらやってしまえというWさんのスタンスにたいへん共感を覚えます。なんにもやりたくない人ならいざ知らず,私たちに目指す実践があるわけですから,どんな押しつけがあっても,それを天の配剤と思い,利用してやろうという気持ちになりました。周囲の圧力(?)に負けず,例会やサークルにせっせと参加し,実践を楽しむ材料を集めましょう( 10 月例会ではたっぷり充電できましたよ!)

(Tさん)

IMさんが 来られ 、 来年の大会会場の様子がよくわかりました。また圧力関係の実験器具の紹介は,たまたま大学の講義で圧力について取り上げていたので,次回取り上げたいと思いました。Wさんの報告は,道徳の授業で原子論を取り上げるというもので,こういう道徳だったらやっても良いなと思いました。 1 時間だけで原子論に納得するかは難し い ですが,「押 し付けない」姿勢は大切だと思います。板倉さんの文章を使われてい たので葬儀の時のようすを思い出しました。Yさんの実験,教具の紹介,いつも視野の広さに驚きます。 99 %ビリヤード,楕円の性質で見 せたら最高だと思い 2 つも買ってしまいました。私の報告,検討いただきありがとうございました。

(Mさん)

年に1度の西部地区開催で初めて小江戸蔵里の会議室を使いました。駅から少し遠い難点はありましたが、会場自体は静かで良かったと思います。他支部からの参加者(IMさん)もあり、少人数ながら盛り上がりましたね。もう少し埼玉支部からの参加者が増えないかな。Wさんのレポートは、実際の授業のように授業書を体験しながらの報告だったので、生徒ならどう考えるかとイメージしながら問いを考え、楽しかったです。仮説の授業書授業書の読み物は頭に入りやすい文章ですね。自分の文章は・・・。私たちが日々検討しているプランは実践しては問いなどの教材や授業の順番を練り直すのですが、授業書はあるものなので、実践から子どもの認識の仕方を探りプランを練り直すということがないのですよね?

Tさんの針金から栞をつくる実験はぜひやってみたいと思います。手軽に延展性実感でき、なおかつ栞として使うことができるので。ただ、音がすごいので教室では無理かな~。

(IWさん)

「押しつけずに『原子論』を伝えたい」(Wさん)の報告は,唯物論を教えつつ(とらえさせつつ),一人ひとりが自分の言葉で考え,信念をもつことを認めることの大切さを提起したものだった。「原子論」(これを教育内容としてどうとらえ,いかに教えるかは,教える人によって異なる可能性があるが)=唯物論としたときに,これを教えること,とらえさせるという議論はこれまであったものの,今回のWさんのをような提案は,少なくとも埼玉科教協ではなかった。このような考えを理科の授業で取り上げないまでも,教員としてこの問題をどう受け止め,考えていくか,課題になる。価値観にかかわるものなので,自然科学とは何かということと,とりわけ人間,とりわけ自分も一人の人間としての存在であることを意識することの大切さを指摘したものだった。

「針金から金色,銀色,銅色の栞をつくる-中学技術の授業から-」(Tさん)は,技術科の授業報告。理科と共通するところは,金属の展延性で,技術科の特殊性は,タイトルにあるように,「金属の着色(方法)」と「栞をつくる」という目標部分。教科のちがいに基づく目標設定の仕方という観点からは,これまで検討がなかったかと思う。もっとも技術科という教科の報告がなかったかもしれない。こういう点から理科という教科をあらためてとらえ直すことも意味があるかと考えた。