2018冬合宿参加者感想

〇義務教育の中でエネルギーに関わる学習はしている。だけど自分自身がエネルギーとは?について確実な定義がないので、子どもたちに伝わりにくいのかなと思いました。高校生になっても、知識として残る授業づくりとなるように頑張ります。5年生の物の溶け方の学習は奥が深く楽しいなぁと思います。

○ITさんのエネルギー学習に対する基本姿勢としてのひとつに「エネルギーの収支で様々な変化を見る」を挙げていたのは、今、電流回路において抵抗器で電圧降下が起こることとも関連して興味ある提案でした。どうせエネルギーなんて定義できないと見切りをつけて、エネルギー収支で見ることで定量的にエネルギーを検討できることですっきりとまとめられていると思いました。また、仕事と熱とを同等のエネルギーの移動とみられることから、中学校での熱の学習、電流と発熱といったつながりまでつながってくるのではないかと思いました。YAさんの水溶液は、到達目標、具体的内容、教材が構造化されていないところがあって違和感があった。課題方式でプラン作りをしていく作業では、集団での分析と検討が欠かせないと感じた提案でした。TYさんの実践で前回の実践より生徒の発言も、ねらいに沿った深まりが出てきてよくなっていると思いました。自身の授業分析もしっかり行われていて、いい授業記録が取れていました。KSさんの授業分析から、電圧を「抵抗体で電源電圧が使われる」という表現で抵抗体にかかる電圧を表現することにしました。TYさんの実践はそれを受けての実践で、生徒は「電圧」を的確に表現できていると思ったのですが、並列回路では破綻するのではないかということで批判されました。この表現をどうするかTYさんの実践を見て、まだ検討が必要なようです。

○インフルエンザが流行するこの時期に今年も参加できてよかったと思いました。レポート検討時間も、事務局会議もゆっくり時間がとれてよかったと思いました。

ITさんの提案はエネルギーの授業報告でしたが、「そうなんだ」と高校生になった気分で報告を聞いていました。エネルギーという言葉は日常用語で、いろいろな場面で使われていますが、物理で言うエネルギーは、それとは違い、使い方が難しいと思いました。

YAさんの「物の溶け方」のレポートは、具体的内容を2段階にしたという所が、画期的でしたが、「物を溶かしても溶かす前と重さは変わらない」は、大事なことなので格上げしたほうがよいという意見が出て、確かにそうだなと思いました。YAさんは、指導計画に沿って教材を書いていましたが、必ずしもそのようにはならないと思いました。1つの教材が2つの具体的内容に関連があることがあることもあるからです。

この単元の指導計画は、私もいつも悩みました。「溶けた物は目に見えないほど小さくなっている」をどこに入れたらよいかというところで悩みます。YAさんは、6時間目に入れています。理科教室2月号の宮崎亘氏の指導計画では、有色透明の指導の後に実践することになっています。早くに小さい粒を教えると、物の保存を考える時に「小さい粒になって水の中に入っている」と考える根拠になります。しかし、あまりヒントとなることを教えないで保存を考えさせたいと思うと後になります。「見えない物はなくなった」という素朴概念を払拭したいという事もあります。一長一短があるので、実践しながら考えてみるしかないのかなと思います。報告を楽しみにしています。

TYさんのレポートは全学級の全部の授業記録がとってあって、すごいと思いました。自分の過去の欠点を分析して、今度はこうしようと思って実践しているところも素晴らしいと思いました。

電圧を「使う」という言葉で表したことについて、批判がでました。しかし、子どもが、説明している時にとても分かりやすいと思いました。「同じ電流を流すためには、抵抗が大きいときは電圧も大きくしないといけない」という説明をした子供がいて、すばらしいと思いました。 しかし、並列になった時に、「使う」が通用するのかと考えました。そこが聞きたかったです。

いつも家庭にいてぼーと生きているので、脳の刺激になりました。ありがとうございました。

〇「エネルギーの学習」

子どもの使うエネルギー(私もよくある)というと、とりあえず自分の中で説明がつかない現象を見た時に「エネルギーのせいだな」みたいに扱っていることが多いと思います。そういった生活の言葉から自然科学の言葉に変換するには欠かせない学習だと思います。エネルギーの収支を理屈だけでなく、実際に実験をして定量的に事実を示していくことはかなり有効だなと感じました。

私自身、仕事とエネルギーの区別が付けられていないと思いました。勉強し直したいと思いました。

「物の溶け方」

到達目標、具体的内容、そして教材、これらを構造的に捉えることの重要性を学べました。またそれに関わって、1つの授業が指導計画のいくつもの授業とつながっていることを教師は理解し、進めていかないといけないのだなと学べました。

「電流回路」

難しく、議論についていくのが精一杯でした。しかし、「報告を聞いて」を書かせてもらう機会を与えて頂いたことで、プランの発展性と課題が自分なりに理解するようになり、「電圧」が議論されていることも少しはわかった気がします。

直列回路の電流を問う授業では、子どもらが電流の大きさが同じであると学習したことを使って主張できていました。前回の実践を分析し、改善している千足さんの授業づくりはとても私にとって勉強になりました。自分の捉え方、自分の分析がとても大切だということを意識していきたと思いました。