西院六斎念仏は、江戸時代の寛永2(1625)年に西院村ではじまったとされる、笛や鉦・太鼓等を使った伝統芸能です。
戦前までは念仏六斎(シコロ念仏)があったとされていますが、今は伝わっていません。
講元の屋号をとって「隠居(いんき)はんの六斎」と呼ばれていました。
貞明皇后御焼香式に供奉を命じられ、金銀太鼓の許状を受けており、菊御紋の付いた金太鼓が伝わっています。
昭和58年に国の重要無形民俗文化財に指定され、令和4年に「風流踊」の中の「京都の六斎念仏」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されています。
色々な本や道具類からわかる細かな歴史を最下部の表にまとめていますので、ご興味がある方はご覧ください。
【発願】
導師について「至心帰命阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」と唱え、太鼓を打つ。そのまま次曲の【地唄万歳】に入る。
【地唄万歳】
三味の地唄で歌詞は色町のきれいどころの芸者衆もよく知っている。
西院六斎以外に、小山郷六斎、千本六斎が「万歳」という曲を持っている。
【早度】休曲
西院六斎以外に「早度」という名の曲をもつ六斎団体はない。
【さらし】
西院六斎以外に
中堂寺六斎、千本六斎、梅津六斎、田中村六斎など他の六斎団体でも同様にさらしを使用する曲がある。
【四ツ太鼓】
4個の太鼓を枠に入れて打つ
京都の芸能六斎ではどこの保存会でも実施する曲。
【猿廻し】休曲
浄瑠璃「堀川の段」より取材された曲で与次郎が猿を使うにちなんだ踊り打ち。
【海士】休曲
謡曲の海士を唄った曲で、海女ともいう。
南無や志渡寺の観音さったと豆太鼓と、どろ太鼓の掛け合い曲
【祇園囃子】
西院六斎の誇りとする曲「これぞ見てくれ西院の祇園囃子」といわれた名調子。
上り鉾・下り鉾とに成り、「流し」の部分でヒョットコ・お多福がうかれた踊りをする。
京都の芸能六斎ではどこの六斎団体でも実施する曲。
【獅子太鼓】休曲
獅子の登場をさそう曲太鼓で4人がX状に飛び出して尻合わせにすれ違う。
【獅子と蜘蛛】
獅子が蜘蛛と渡り合い巣攻めされ力を無くしたところを、攻め太鼓の法力にて力を取り戻す。攻め太鼓の際は獅子を取り囲んで回りながら獅子を励ます。
獅子は腰を低くした地回りが特徴。蜘蛛も腰をかがめた低い位置で回転し、動き回る。
他名称の曲も含めれば京都の芸能六斎ではほぼすべての保存会でも実施する曲。ただし最後に獅子が復活するかしないかは六斎団体による。
【結願】
全員が出て念仏を唱える。「願以此功徳、平等施一切、同発菩提心、往生安楽国」の唱言にて一山打ち(全曲)が終わる。
【太鼓】
古い太鼓には、明治四十一年と寄付者名と先祖の戒名が彫られている。
【二丁釣鉦】
「植木屋清七」「砂糖屋藤助」の名と先祖の戒名が彫ってある。
【笛】
6つ穴の笛
【豆太鼓】
【獅子】
他の六斎団体では前を見るために、四角く物見が設けられているが、西院六斎の獅子は前の部分の油単が全面麻で出来ており、これにより獅子内の演者は前の様子が見える。(蚊帳のような作り)
【長持ち】
明治九年八月の字が入っている。