令和4(2022)年度日本学術振興会
研究拠点形成事業アジア・アフリカ (B)
ラオスにおけるボトムアップ型農村コミュニティ開発のための協力ネットワークの形成
令和4(2022)年度日本学術振興会
研究拠点形成事業アジア・アフリカ (B)
ラオスにおけるボトムアップ型農村コミュニティ開発のための協力ネットワークの形成
本研究交流は、ラオス農村のコミュニティ開発の重要な要素として社会関係資本の形成、保健医療、農 業の 3 分野を設定し、グローバル化の中で変動しつつも海外援助を受けながら自立を目指す農村を事例 に、琉球大学とラオスの 2 大学、ラオスに隣接するタイの 2 大学とともに実施するものである。ラオス国 立大学はラオス国において唯一の国立総合大学として、ラオス健康科学大学は唯一の保健医療系の大学と して、同国におけるコミュニティ開発の新たな人材育成の役割が期待されている。タイにおいてもコミュ ニティ開発の人材育成は重要であり、コンケン大学、ウドンタニラジャパット大学はラオスに隣接する東 北タイにおいて、ラオスの人材育成を含めてその任を果たしている。
琉球大学は、これまで公衆衛生、病院改善、歯科口腔外科など保健医療の分野を中心に協力を行い、さ らに附属小学校の教員交流や交換留学の推進など教育面での連携を行ってきた。琉球大学のチームによる JICA の地域歯科保健プロジェクトやコミュニティ母子保健の事業が草の根型で進められ、保健省やラオ ス健康科学大学との協力体制も拡大しつつあり、琉球大学ラオスサテライトオフィスを開設した。
グローバル化の中での有効なコミュニティ開発のためには海外援助の役割やボトムアップ型の視点を 取り入れた内発的発展の実践が重要になってくる。ラオス国立大学社会科学部社会開発学科ではこのよう な新しい視点での研究が開始され、若手研究者の育成など琉球大学との連携も始まった。
そこで、本申請事業においては、琉球大学とラオス国立大学、同健康科学大学が進めてきた大学間協定 に基づき、これまで取り組んできた様々なプロジェクトをネットワーク化させ、学際的にコミュニティ開 発の研究交流・連携をすすめ、自立的で継続的な国際研究交流拠点の構築を目指す。これにはラオスと国 境を接する東北タイの大学とのネットワークも活用し、琉球大学と同ラオスサテライトオフィスの 2 か 所に共同研究、研究者交流、若手研究者の育成を継続することができる国際研究交流拠点を最終的に構築 する。
自立的で継続的な国際研究交流拠点の構築のためには若手研究者の育成が最も重要な鍵になる。琉球大 学で学位を取得したラオス・タイの若手研究者を中心に、拠点機関と協力機関の若手研究者や大学院生に 学際的な研究チームやセミナーに参加させ、他分野と協働できる視野の広い若手研究者を育成する。
研究メンバー
(コーディネーター)
INTHAVONG Nouhak
SOSAMPHAN Bounthavey
VONGSA Souksavanh
(コーディネーター)
JAKKHOM Yuttaphong
RAEPET Jutatip
共同研究
国際セミナー
研究交流
拠点機関
協力機関