The RTNakano Lab
Plant Microbiota Communications
Max Planck Institute for Plant Breeding Research
Cologne (Köln), Germany
Max Planck Institute for Plant Breeding Research
Cologne (Köln), Germany
植物の野外での真の生き様を分子生物学的に理解することが私たちの究極的な目標です。植物の成長や発生、またその身を病原菌から守るための免疫機構はこれまでによく研究が進み、様々な知見を蓄えてきました。しかしながら、その多くが研究室内での人工培養環境での実験に基づいており、実際に野外で生きている植物にどこまで適用できるのかはあまりよくわかっていません。
野外と実験室内での大きな違いのひとつが細菌や真菌(カビの仲間)などの微生物の存在です。野外環境には、病気を引き起こす病原性微生物や、病気は引き起こさないけどそこら中にいる微生物など、多くの微生物が存在しています。そして、植物の発生や免疫はこれらの微生物に大きく影響をうけることが知られています。そこで私たちは、植物の野外での生き様というものが微生物にどう影響されており、それを植物がどのようにコントロールしているかに興味をもって研究をしています。個々の微生物との相互作用だけではなく、それらを多種多様な構成要素からなる微生物コミュニティ(「マイクロバイオータ」)として捉えることで、複雑な野外環境での植物の生き様に迫っていきたいと考えています。
特に、植物と微生物の間の「コミュニケーション」に興味をもっています。そのコミュニケーションを媒介する分子やそれを制御する遺伝子、またそれらが時空間的にどのようなダイナミクスで動いているかというのを統合的に理解していきたいと思っています。究極的には、それらの分子や遺伝子の解析を通して、植物と微生物がどのように共進化してきたのか紐解いていきたいと考えています。
Arabidopsis thaliana(シロイヌナズナ)
マイクロバイオータ
Rhizobiales 目細菌
分子遺伝学
細胞生物学/共焦点顕微鏡観察
生化学
マイクロバイオータ解析(アンプリコンシーケンス・メタゲノミクス)
比較ゲノミクス
トランスクリプトミクス (RNAseq)
プロテオミクス
メタボロミクス
Garrido-Oter*, Nakano*, Dombrowski* et al., 2018, Cell Host & Microbe
Max Planck Institute for Plant Breeding Research (MPIPZ)
Carl-von-Linne-Weg 10, 50829 Cologne, Germany
https://www.mpipz.mpg.de/2530/contact