医学の進歩、よき医療の達成のためには、人間実験的アプローチが不可避であることを
一般市民も理解、納得し、進んで医師-研究者に協力することを期待しなくてはならない。
しかし、そのためには医療のとりことなった憐れな患者を、それと断ることなしに、
個人の自律性(autonomy)を無視して、専門的権威と仁術的恩恵の衣にかくれて、
自由勝手に操作することによって行うのではなく、
診療の場合における契約とははるかにきびしい条件の、
研究についての特別の契約ののちに、はじめて実施に移されるべきであるという
社会的合意が成立していなくてはならないのである。
【砂原茂一(1988).『臨床医学研究序説-方法論と倫理』】
ロゴの解説:"J" をかたどった3本の線は、研究倫理の基本原則とされる3つの原則(人格尊重、与益、正義)を表しています。また、中央に位置する球体は、これら3つの原則が適切に調和した状態を表しています。そして、その球体を包む "J" は、これら3原則の中でも、とりわけ研究倫理の本質を顕す"Justice(正義)"を示したものとなっています。
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