私の研究分野は超弦理論です。
この世界のカタチ「時空構造」を知りたくて探究しています。
我々が認識する時間と空間の数(時空次元)は「4」です。そして通常、物理理論(モノゴトの設計図)を考える時にこの時空次元はインプットとして最初から設定されます。
超弦理論では時空次元はインプットではなく、「10」とアウトプットとして定まってしまいます。このような時空次元の制限が超弦理論の威力の1つとなっていますが、我々の認識とはズレてしまっています。
ここですぐに超弦理論は間違いだと言って捨てるのではなく、「余った6次元はどうなってるの?」のように、我々の認識とのズレを肯定的に問い詰めると、「我々の住む4次元時空にある電子や光などあらゆる物質はこの余った6次元空間が決めているのでは?」という考えに到達します。この世界を形作っている物質や力も「時空構造」から決まってしまうという、とても壮大なシナリオが立てられます。このシナリオを特に「時空のコンパクト化」と言います。
私はこのシナリオに魅了され、理論物理学を用いて知的好奇心を膨らませています。 近年では量子情報理論なども視野に入れて「世界のカタチ」のあり方を新しい視点で見つめ直しているところです。
時空のコンパクト化
超弦理論・超重力理論のT-双対性
余次元2のブレーン
ブラックホール
微分幾何学
量子力学の基礎と量子情報(勉強中)
etc.
Calabi-Yau空間
弦の伝搬と巻き付きの双対性
T-fold