日本では、花粉症対策のための空中花粉計測が1960年代から継続されてきています。この空中花粉計測については、全国各地の病院関係者の尽力により継続されてきていますが、専門家による顕微鏡下での肉眼観察の人的労力が大きく、今後の長期継続性が危惧されています。
平成14年度よりレーザー工学手法による花粉の飛散データの自動観測システム(愛称:はなこさん)も運用されてきましたが、令和3年をもって終了されました。また、レーザー工学手法による花粉観測では、同定可能な花粉分類群が限られており、多様化する現在の花粉症対策のためには、多種の花粉の飛散状況を継続的に把握していく必要もあります。
政府も国民の約4割が悩む花粉症を社会問題ととらえ、「発生源対策」、「飛散対策」、「発症・曝露対策」を一体となって進めています。花粉飛散情報の効率的な収集と公開についても、内閣府が進める「研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)」の中で、「花粉症問題に対応するための花粉観測手法の高度化」に対する研究開発と社会実装の試みが進められています。
本シンポジウムでは、官民学で進められている空中花粉観測のための最新の試みについて話題提供をしていただきます。それらの話題提供をうけて、将来にわたり継続が可能な形での、よりよい花粉情報の収集と公開の方向性に関して、会場の先生方をふくめて活発な議論をしたいと思います。
13:40 挨拶 67 回⼤会委員⻑ 南 利幸(南気象予報⼠事務所)
13:45 【S-01】環境省における花粉症対策の現状と今後の展望
⽵内 皓太(環境省⼤⾂官房環境保健部企画課熱中症対策室)
14:05 【S-02】空中花粉濃度とダーラム花粉数の相関について
〇村⼭貢司(花粉情報協会)・佐橋紀男(花粉情報協会)
14:25 【S-03】AI による花粉画像同定モデルの現状と花粉観測に向けた課題
○ 林 ⻯⾺(琵琶湖博物館・産業総合研究所)
遠藤朝則・新村 ⼀・吉丸⼤輔(東京慈恵会医科⼤学)
板⽊拓也・宮川歩夢・⾒邨和英・中川実徳・平⽥尚哉(産業技術総合研究所)
14:45 【S-04】画像識別を⽤いた準リアルタイム空中花粉⾃動観測システムの開発と社会実装に向けて
○板⽊拓也・宮川歩夢・⾒邨和英・中川実徳・平⽥尚哉・林 ⻯⾺(産業技術総合研究所)
遠藤朝則・新村 ⼀・吉丸⼤輔(東京慈恵会医科⼤学)
15:10 パネルディスカッション
15:50 挨拶 ⽇本花粉学会会⻑ 伊藤由紀⼦(三重中央医療センター⽿⿐咽喉科)
15:55 【K-01】スギ花粉症ってよくなるの?
〜古くて最も新しい治療・⾆下免疫療法〜
湯⽥厚司(ゆたクリニック)
16:30 【K-02】 「花粉症だから仕⽅ない」と思っていませんか?
〜⼦どもの未来を変える⾆下免疫療法〜
岡藤郁夫(神⼾市⽴医療センター中央市⺠病院)
17:00 質疑応答