植物香り成分の生成機構を紐解く
植物は、受粉媒介者を誘引するための「情報化学物質」として、また、病原菌や草食動物を撃退するための「化学防衛物質」として、数千種類にも及ぶ香り成分(揮発性化合物)を作り出しています。では、こうした香り成分は、植物の中でどのように作られているのでしょうか?私たちの研究室では、香り成分の生合成、輸送、蓄積、そして放散(大気中への放出)に関わるしくみを、さまざまな角度から解き明かそうとしています。
植物機能性成分の生産システムを構築する
植物が作る香りや色素、薬用成分となる「特化代謝産物」は、昔から香料や医薬品原料、食品添加物などとして私たちの生活に利用されてきました。私たちの研究室では、その中でも特に「香り成分(=揮発性化合物)」に注目し、植物バイオテクノロジーや代謝工学などの技術を使って、機能性成分の持続可能なものづくりを目指しています。