OS
現在は主にdebianを使用しています。 linuxを使い始めたのは2005年ごろだと思います。 当時研究室の先輩が引退することになり使用していたPCを譲り受けました。 中身はredhatでしたが、初心者には難しく感じられました。 そこでvine linuxを使い始めました。 そこから ubuntuへ行ってみたりfedraへ行ってみたり色々して、 結局debianに落ち着きました。 もう10年以上の付き合いになります。 が、まだまだ初心者の域を出ません。
エディタ
今の所エディタはvim→neovim一本です。慣れると使いやすいかな。
シェル
シェルは最近はfizshを使うようになりました。 最初はbashでちょっとfishを使うこともあったのですが、 馴染めずtmux上でfizshを使っています。 tmuxじゃない時はbash。 というかtmuxが偉大すぎてやめられなくなった。
シェルスクリプトを書く時はbash。というかそれ以外書けない。(能力的に)
言語
前はmaximaを使っていましたが、流行りにのってpythonを使うようになりました。
本の収集が趣味ではないですが、蔵書一覧です。個人的な感想も含んでいます。 (積読本も多いのでリストされている本全てに感想を書くのは難しいですが。)
と思っていましたが、網羅的なリストはやめて読んだ本の感想に変更しました。(2020年 5月 22日)
力学
力学・解析力学 阿部龍蔵、岩波基礎物理シリーズ
大学の授業で指定された教科書ではなく、始めて自分で買った本です。 と言っても、古本屋で買ったんですが...。 初学者でも割と読みやすく、私自身、初めて力学が分かった、と感じたのはこの本を読んでからでした。量子力学などの先の分野を見越した記述が多いのも特徴かもしれません。
力学 後藤憲一、 学術図書出版社
この本は文体や記述がその他の本と異なり、分かりづらい点があります。 他方でかなりすっきりと書かれているために、一度力学の勉強を終えてから読むと「なるほど」と感じる点があります。解析力学まで含まれているのに、非常に薄いです。反面、中身は非常に濃いです。 個人的には単振り子の運動方程式を解く際に、いきなりヤコビ楕円関数を導入している本はこれ以外で見たことがありません。(普通は近似解で単振動をしてからだと思います。) いろいろな例題も豊富で、読んでみて損はないと思います。 最後の方は解析力学にも触れています。
詳解 力学演習 後藤憲一 他、共立出版社
先の本と同じ著者が書いた演習書です。かなり多くの例題が含まれています。 この本の問題が全て解けるようになれば、力学はマスターしたと言えるのではないでしょうか。 (ちなみに私は全部解けません。) 分からない問題が出てきた場合にはこの本を参照するとよいと思います。
理論物理学教程 力学 ランダウ、リフシッツ、 東京図書
言わずと知れた名著です。 超一流の物理学者ランダウとリフシッツが書いた理論物理学教程(理論物理を志すものが最低限身につけるべき教養)の力学偏です。 はっきり言って、初学者には向きません。この本を初めて読んで「なるほど」と思った人は天才だと思います。ぜひ物理学を極めてください。 通常の力学の教科書の最後に書かれている解析力学を出発点として、様々な物理を簡潔にまとめています。 特に非線形振動のあたりの議論は読者にもセンスを要すると思います。
Classical Mechanics Goldestein、Pearson Education
大著です。本文だけで600ページあります。買ったものの、未だ全てに目を通したことはありません。 三体問題(Lagrange pointsの議論)などもしています。最初から解析力学を用いているので初学者には厳しいと思います。 反面、一度勉強した内容を英語で勉強しなおすことで、物理と英語の勉強になってよいかもしれません。 後半では相対性理論(特殊+少しだけ一般にも)にも触れています。
ファインマン物理学 力学 ファインマン(訳:坪井忠二)、岩波書店
超一流の物理学者ファインマンによってなされた講義を本にしたものです。 ただ、系統立てて力学を学びたい場合には不向きだと思います。 後半ではやはり相対論に触れていますが、その説明はかなり平易でわかりやすいと思います。 物理の勉強に疲れたとき、気分転換にパラパラと見てみるとよいと思います。 通常の教科書で解説されてる視点とはまったく異なる視点で解説されています。
よくわかるニュートン力学 須原唯広
同僚が書いた本。同僚いわく高校物理から大学物理へのギャップが十分に埋められているらしい。学生からの評判も上々でなおかつkindle ultimate に入っていると無料で読めるらしいので、そのあたりもお得。剛体の運動方程式(オイラー角)には他の教科書にはないオリジナルの記述があるとかなんとか。ぜひ買って確認してみてください。買っても読んでもいない人が書くのも微妙な気がしますが...。
電磁気学
電磁気学の考え方 (物理の考え方 2) 砂川 重信
大学初年度のときに買った本で、初学者にはおすすめ。ただ、これを読んで分かった気になったので調子に乗り後から痛い目に合いました。
岩波基礎物理シリーズ3 電磁気学 川村 清
これまた初めて自分で購入した本です。全部ではないですが結構読んだ記憶があります。 産まれて初めてグリーン関数に出会った、自分にとって記念碑的存在の本。 当時は(今も?)数学は苦手だったので大変だった記憶があります。
熱・統計力学
熱統計力学 阿部龍蔵(裳華房)
これまた初めて自分で買った本。とりあえず読んでみたが特に熱力学はよく分からなかった。3回ぐらい読んでやっと分かってきたような記憶があります。 統計力学はさらに分からなかったけど最近やっとマシになったかな。
フェルミ熱力学 エンリコ・フェルミ (三省堂)
フェルミによる講義ノートをそのまま本にしたらしい。天才フェルミによるものだが、意外(?)と中身は標準的。薄い本にも関わらず中身はかなり濃いので、一度勉強した人がもう一度読んで見るには良い本かもしれません。
量子力学
量子力学 日置善郎 吉岡書店
大学の時にいちばん読み込んだ本。入門編としてはかなり良いと個人的には思っています。 が、このあたりは好みがあるのでなんとも。 ただ著者自身も言っていますが、ボリュームは本当に少ない。本格的な本を読む前の学習として最適だと思っています。
現代の量子力学 JJ サクライ 吉岡書店
上下巻セットの厚い本。大学の時に進められた本で読んでみたもののいまいちよく分からなかった。 その後別の本を読んでから再度読むととてもおもしろく読めた記憶がある。 ただ、これで色々な計算ができるようになるのは難しい気がするので、他の本と併用して読むのが良い気がします。
岩波基礎物理シリーズ5 量子力学 原康夫
JJサクライがよく分からなかったのでこの本に手を出した。最初の方はわりとさくさく読めたけど後半は手が出なかった記憶があります。 Pauli matrixを色々いじってから上のJJサクライに戻りました。
相対性理論
思い返すと意外と読んだ本は少ないです。
岩波基礎物理シリーズ9 相対性理論 佐藤勝彦
誰でも知っている有名人佐藤勝彦さんの本。大学の時は知らなかったけど、とりあえず買いました。 とりあえず読んでみたもののちんぷんかんぷんで、アインシュタイン方程式を出したあたりで脱落しました。 一般相対論の壁は厚いと思い知らされた記憶があります。
一般相対論入門 須藤靖 日本評論社
今では普通のアプローチなのかもしれませんが、単位ベクトルの変化を元にして組み立てていくのは当時衝撃を覚えました。これで平行移動の概念が自分の中でスッキリしていったような気がします。でも後半は読んでいないので続きもちゃんと読めばよかったと後悔しています。
一般相対性理論 Dirac 筑摩書房
あの有名なディラックによる相対性理論の教科書。 とにかく無駄なものは一切存在しない、ある意味すごい本。 本のスタイルから彼の性格まで見えてしまう気がする。 巷では有名らしく、ファンもいるようです。
Quantum Field Theory in Curved Spacetime: Quantized Fields and Gravity. L. Parker, D. Toms (Cambridge Monographs on Mathematical Physics)
巷では(多分)有名な本。今ならもっと良い本があると思うので他をあたっても良さそうな気がします。たまたま研究の途中でspin connectionをやらないといけなくなり、vierbein を(というかn-beinを)やらないといけなくなったのでそこだけ読みました。計算も追いやすくわかりやすいと思います。逆に言えば他の部分は読んでないので?かな。
物理数学
岩波基礎物理10 物理の数学 薩摩順吉
初めて買った物理数学の本。主に線形代数と関数論を一生懸命読んだ記憶があります。 当時は一生懸命読んでいましたが、今思えばさらっとしか読んでいなかったようです。
物理と数学シリーズ3 物理とフーリエ変換 今村勤 岩波書店
フーリエ変換がよく分からなかったので買って読んでみました。 結構本格的な内容でグリーン関数まで出てきて愕然としましたが、一念発起して頑張って読み、うっすらと理解できたような記憶があります。
物理と数学シリーズ4 物理とグリーン関数 今村勤 岩波書店
研究もちょっとするようになってからグリーン関数で困った時に買った本。 結局あまり使えなかったけど理解度は以前に比べて倍増したので良かった。 でも結構難しく、最後の方は読んでいない。今でも辞書のようにしてたまに見るのでとっても良い本だと思っています。 おそらくいちばん付箋が貼ってある本。
基礎数学叢本9 複素解析入門 阪井章 新曜社
知り合いがこの業界をやめる時にもらったので、別の意味で思い入れがある本。 多価関数の積分を結構真面目に取り扱わないといけなくなった時に読んで、とても為になった。とっつきにくい本だったけど今ではすぐに手に取るようになりました。
Mathematical Methods for Physicists. Arfken and Weber, Elsevier
物理数学の本が欲しくなって買った本。洋書だけど読みやすく自分の中で評価はかなり高い。ただ、値段も高い。そして1000ページ超えの大著。基本的なところから載っているので辞書的にすぐに手に取る。高かったけど買ってよかったなと今では思っています。 日本語版は分冊でちょっと高め。英語は難しくないので洋書版をおすすめします。背表紙が壊れるぐらい愛用しています。
微分・位相幾何 和達 三樹 著 、岩波書店
インターネットでおすすめされていた本。これは本当に初学者向けにわかりやすい本だと思います。最初にこの本を読んで、後からきちんと別の本で読むと良さそうな、入門書として最適な本。
場の量子論
専門分野ですが、これまた色々な本に手を出しています。こんなことで良いのだろうか...。一冊をちゃんと読み切ったことはなく、ほとんどつまみ食いなのでその程度の書評だと思ってください。
場の量子論 -摂動計算の基礎- 日置善郎 (吉岡書店)
大学の恩師による本。初学者に場の理論で摂動計算ができるように設計された本で、最初に読んだ本がこれで良かったと思います。そうでなければ辞めていたかも...。最初は御本人からコピーをもらって勉強しました。(その後は自分で買いました)本格的な教科書ではないので、もちろん他の本で勉強が必要です。
相対論的量子場 演算子の基礎的性質 日置善郎 (吉岡書店)
またまた大学の恩師による本。そして唯一僕に対する謝辞が載っている本でもある。演算子形式で場の量子論を概観する、そしてかなり噛み砕いて書かれた本。事前に原稿に目を通したこともあり、割と愛着があります。初学者におすすめ。
Quantum Field Theory (Ryder 他)
これも有名な本。ただ、中身は古いのであまりおすすめできない気もする。大学時代の恩師からおすすめされて大学院に入る前に予習で読んだ本。当時は一生懸命読んだにも関わらずよく分からなくて愕然とした記憶があります。ま、今思えば適当に読んでいたのでしょう。
Quantum Field theory in a Nutshell (A.Zee)
大学院のゼミで読んだ本。文体も面白く、いろいろなトピックス(物性なんかも入っています)がふんだんに入っていて、今思えば面白い。ただ、あまり本格的な教科書ではない(と思う)ので、やはり別の本で勉強する必要があります。
Dynamics of the Standard Model (J. Donoghue 他)
標準模型に特化して現象論が展開されている本。大学院の指導教官からおすすめを受けて買いました。ただ、データは古いのでそのあたりは注意。本書執筆時点ではまだトップ・クォークは見つかっていません。最初に場の理論の基礎的な話を完結にまとめてあるのでそのあたりもありがたい本。appendixにはゲージ理論でなぜゲージ固定が必要なのか、そのあたりが離散化された場の理論から導入してあって、とてもおもしろく読みました。でも結局全部読めなかったな...。
An Introduction to Quantum Field Theory (A.Peskin 他)
言わずとしれた有名な本。もちろん全部読んでいない。大学院に入ったときに有名だからというミーハーな理由で買ったが、結局ほとんど読んでいない。あまり僕には合わない本だったようで、未だに読みにくいなと感じるときがあります。(おそらく僕が異端)大学院時代の恩師が知り合いのようで、研究会を開いたときにサインをもらいました。やはりミーハー。
Gauge theory of elementary particle physics (Chen and Li)
とてもお世話になっている本。いまでも新しい事を調べるときの勉強に開きます。SUSY以外の現象論が色々と載っています。ただ誤植が多いので自分で丹念に追いかける必要があります。まあどの本でも必要ですが...。でも良い本。くりこみはこれで勉強して初めて納得できた気がします。(あくまで気がしただけ)
A SUPERSYMMETRY PRIMER (STEPHEN P. MARTIN)
SUSYをやらないといけなくなったときに読んだ本。lecture note として公開されているので、そちらを読みました。文字通り初学者には良いと思うけど、突っ込んで勉強しないといけない場合にはさらに別の本が必要だと思います。というかこれを読んだ程度の知識で良く研究したもんだな。
Topological Solitons (Manton)
topological field theory をやらないといけなくなったときに読んだ本。洗練された書き方過ぎてしょっちゅう分からなくなっていました。でも業界人にはバイブルと呼ばれているらしい。
ゲージ場の量子論 (九後)
いわゆる九後本。噂によると、本人が学生の頃に場の量子論のギャップを一つづつ埋めていってそのまま本になったという、嘘か真かわからない話を聞いた。表記が他の本と違っていたりするので、ちょっと戸惑うときも。御本人と飲みに行った席で、当時「安堂ロイド」というドラマでキムタクが読んでいたので新しく帯に「キムタクも読んでいる!!」と入れれば更に売れるのでは?と冗談交じりに話していた。巷では有名だが、あまりちゃんと読んだことはない。唯一読んだのはBRS変換のあたりかな。端書きに「学部生でも読める」と煽り(?)が入っている点でも有名な本。