Post date: 05-Apr-2015 13:30:21
児童書ということですが、継承語としての日本語話者児童には、読み聞かせてもわからない言葉だらけ。逆に大人に読み聞かせても漢字を見ないとわからない言葉が多い。このお話の中でも大事な役割を果たす短槍(たんそう)もその例。非常に漢語が多いので和語に直しながら読み聞かせました。読み聞かせてもらっている方は、難しいながらもお話にはひかれていったようです。
お話の内容は…。
大人が読んでも十分ドキドキする面白さです。帝の息子の第二皇子が何かにとりつかれ、帝はそれを事故に見せかけて殺そうとします。それを察した母親の第二妃が息子を女用心棒で短槍使いの名人バルサに託し、バルサが皇子を守ります。しかし、守るのは帝からだけではなく、皇子の体産みつけられた別の世界の生き物の卵をねらう、これまた別の世界の怪物。皇子が下々の者の生活に慣れていく様子、大人の世界のいざこざ、駆け引き、信頼などが描かれます。
一つだけ難点があるとすれば、バルサについてなんども「女用心棒」とでてくるのがうるさい。女だと一回分かったら、あとはただの「用心棒」でいいのでは。却って、素敵な女性というイメージが汚される気がしてしまいます。
読み聞かせ所要時間は一日約30分で、十日ほど。もう少しかかったかな?対象は中学生以上でしょうか。大人も読める児童書というよりは、子供も読める本という気がします。文庫にあるのはふりがながない「文庫版」です。続編はもう少し字の大きい「軽装版」を置いてあります。