大阪産業大学
情報デザイン学部 情報システム学科
情報数理科学研究室
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情報デザイン学部 情報システム学科
情報数理科学研究室
2025/8/24:オープンキャンパス学科イベント「体験する量子コンピュータ:量子ビット入門 」を実施しました。
2025/8/9:オープンキャンパス学科イベント「体験する量子暗号:情報社会を守る量子技術」を実施しました。
2025/8/6:中間発表会(4年生)を行いました。
2025/6/4:中間発表会(4年生)を行いました。
2025/5/28:第52回量子情報技術研究会(静岡大学浜松キャンパス)にて次の研究発表を行いました。
2025/4/1:デザイン工学部情報システム学科は情報デザイン学部情報システム学科に改組されました。
2025/2/13:中間発表会(3年生)を行いました。
2025/2/7:主な卒業論文の内容を更新しました。
2025/2/5,6:デザイン工学部情報システム学科で卒業研究発表会を行いました。
2024/11/27,12/4:中間発表会(3年生)と卒研発表練習会(4年生)を行いました。
2024/11/11:2024 International Symposium on Information Theory and Its Applications (National Taiwan University of Science and Technology, 台湾)にて次の研究発表を行いました。
2024/10/16:中間発表会(4年生)を行いました。
2024/10/9:新たに3年生8人が加わりました。
2024/8/10:オープンキャンパス学科イベント「量子暗号の模擬実験をして研究を知ろう!」を実施しました。
2024/8/8:中間発表会(4年生)を行いました。
2024/6/5:中間発表会(4年生)を行いました。
2024/5/28:第50回量子情報技術研究会(産業技術総合研究所つくばセンター)にて次の研究発表を行いました。
2024/5/1:本研究室4年生が令和5年度デザイン工学部情報システム学科学業優秀賞を受賞しました。
2024/2/14:中間発表会(3年生)を行いました。
2024/2/9:主な卒業論文・修士論文の内容を更新しました。
2024/2/7,8:デザイン工学部情報システム学科で卒業研究発表会を行いました。
2023/12/17:第49回量子情報技術研究会(沖縄科学技術大学院大学)にて次の研究発表を行いました。
2023/11/29,12/6:中間発表会(3年生)と卒研発表練習会(4年生)を行いました。
2023/10/18:研究発表会(4年生)を行いました。
2023/10/11:新たに3年生6人が加わりました。
量子情報科学(量子暗号、量子コンピュータ、量子通信、量子情報理論など)
量子暗号:無条件安全性を実現すると期待される暗号方式
量子コンピュータ:超高速計算を可能にすると期待される計算機
量子通信:超高速通信を可能にすると期待される通信技術
量子情報理論:量子コンピュータや量子通信の基盤となる理論
数理科学(暗号理論、符号理論、情報理論、機械学習など)
暗号理論:情報の秘匿性を保証するための暗号に関する理論
符号理論:情報の信頼性を保証するための符号に関する理論
情報理論:情報の圧縮や伝送の限界を定量的に扱う理論
機械学習:大量のデータからパターンや規則を自動的に発見・学習する技術
これまでの主な研究の内容を紹介します。
量子もつれ状態の判定に関する研究
量子もつれ状態(エンタングルメント)は、量子テレポーテーションや量子コンピュータを実現するために不可欠なリソースです。そのため、準備した量子状態が実際に量子もつれ状態であるか否かを判定することが重要となります。本研究では、量子もつれ状態であるかどうかを判定する方法を示しました。具体的には、まず判定対象の量子状態から統計情報を得ます。そして、その統計情報の値が判定基準を超えているならば、量子もつれ状態であるとわかります。
研究発表Masakazu Yoshida, "Entanglement detection based on the generalized Landau-Pollak uncertainty relation for (N, M)-POVMs," International Symposium on Information Theory and Its Applications 2024, pp. 33-38, Nov. 10-13, Taiwan, (2024). » This publicationMasakazu Yoshida, Takayuki Miyadera, and Hideki Imai, "Separability Criterion in prime dimensions based on Landau-Pollak Uncertainty Relation," International Symposium on Information Theory and Its Applications 2008, pp. 467-472, Dec. 7-10, New Zealand, (2008). » This publication量子状態トモグラフィのために最適な測定方法に関する研究
例えば量子コンピュータの利用において、意図した量子状態の準備がなされていない場合、利用者は期待する出力結果を得ることはできません。そのため、準備された量子状態を同定し、意図した量子状態となっているか、あらかじめ確認しておく必要があります。量子状態トモグラフィは、未知の量子状態を同定するための技術です。本研究では、量子状態トモグラフィに最適な測定を実現するための一般化SIC-POVMの構成方法を示しました。
研究発表Masakazu Yoshida and Gen Kimura, "Construction of general symmetric-informationally-complete–positive-operator-valued measures by using a complete orthogonal basis," Physical Review A 106, 022408 (2022). » This publicationマルチパーティ量子鍵配送の安全性の検討に関する研究
量子暗号は、暗号技術の一つOne time pad暗号と、そのOne time pad暗号で用いる秘密鍵を送信者と受信者で共有する量子鍵配送の組み合わせにより構成されます。量子鍵配送の一つに、一人の送信者と多数の受信者が秘密鍵を共有するマルチパーティ量子鍵配送があります。本研究では、受信者が二人の場合において安全性を検討しました。その結果、盗聴者が二人の受信者に対して盗聴行為を行った場合、盗聴者は検知されることなく盗聴を行うことはできないことを示しました。
研究発表Masakazu Yoshida, Ayumu Nakayama, and Jun Cheng, "Distinguishability and Disturbance in the Quantum Key Distribution Protocol Using the Mean Multi-Kings’ Problem," Entropy, Vol. 22, Issue 11, 1275, (2020). » This publicationマルチパーティ量子鍵配送の構成に関する研究
量子暗号は量子鍵配送とOne time pad暗号の組み合わせにより構成されます。まず、情報伝達を行う送信者と受信者は、量子鍵配送により秘密鍵を共有します。そして、送信者と受信者は、共有した秘密鍵を用いてOne time pad暗号による暗号通信を行います。よく知られている量子鍵配送の多くは、二者間で秘密鍵を共有することを想定して構成されています。本研究では,一人の送信者と多数の受信者が秘密鍵を共有するマルチパーティ量子鍵配送を構成しました。
研究発表Ayumu Nakayama, Masakazu Yoshida, and Jun Cheng, "Quantum Key Distribution using Extended Mean King’s Problem," The International Symposium on Information Theory and Its Applications 2018, pp. 339-343, Oct. 28-31, Singapore, (2018). » This publication量子状態推定問題と量子誤り訂正符号の関係性に関する研究
次のステップからなる量子状態推定問題があります:1)量子状態の準備、2)測定と測定値の取得、3)測定、4)一度目の測定の種類の開示、5)一度目の測定の測定値の推定。このとき、正しく測定値を推定できるかどうかが問われます。本研究では、通信路における誤りを推定することで量子状態を守る量子誤り訂正符号と量子状態推定問題の対応関係を明らかにしました。また、量子誤り訂正符号を用いた解法を示しました。
研究発表Masakazu Yoshida, Toru Kuriyama, and Jun Cheng, "Solutions to the mean king’s problem: Higher-dimensional quantum error-correcting codes," International Journal of Quantum Information, Vol. 14, No. 8, 1650048, (2016). » This publicationMasakazu Yoshida, Gen Kimura, Takayuki Miyadera, Hideki Imai, and Jun Cheng, "Solution to the mean king's problem using quantum error-correcting codes," Physical Review. A 91, 052326, (2015). » This publication定理証明支援系の量子情報理論への適用に関する研究
証明言語は、数学の定理や証明をコンピュータ上で記述するための言語です。証明言語で記述された証明の正しさを検証するソフトウェアを定理証明支援系と呼びます。人間には正しさを検証することが困難な定理の正しさを、定理証明支援系を用いて完全に検証した例があります。本研究では、量子暗号や量子通信を応用とする量子情報理論における定理証明支援系の有用性を検討しました。具体的には、不確定性関係の証明の正しさの検証を定理証明支援系を用いて行いました。
研究発表Takaaki Masuhara, Toru Kuriyama, Masakazu Yoshida, and Jun Cheng, "Formal Verification of Robertson-type Uncertainty Relation," Journal of Quantum Information Science, Vol. 5, No. 2, pp. 58-70, (2015). » This publication量子鍵配送Ping-Pongプロトコルの安全性の検討に関する研究
量子鍵配送は、One time pad暗号で用いる秘密鍵を二者間で共有するための暗号技術です。量子鍵配送の一つにPing-Pongプロトコルがあります。このプロトコルでは、準備した量子ビットを相手に送り、相手は量子操作を行った後に量子ビットを送り返します。本研究では、Ping-Pongプロトコルの安全性を検討しました。その結果、盗聴者がある具体的な盗聴行為を行った場合、盗聴者は検知されることなく盗聴を行うことはできないことを示しました。
研究発表Masakazu Yoshida, Takayuki Miyadera, and Hideki Imai, "On the Security of Quantum Key Distribution Ping-Pong Protocol," Journal of Quantum Information Science, Vol. 3, No. 1, pp. 16-19, (2013). » This publication情報理論を用いた量子状態推定問題の再定式化に関する研究
次の量子状態推定問題を考えます:1)量子状態の準備、2)測定と測定値の取得、3)測定、4)一度目の測定の種類の開示、5)一度目の測定の測定値の推定。このとき、正しく測定値を推定できるかどうかが問われます。本研究では、この問題を情報理論により再定式化しました。具体的には、3)の測定と4)の測定の種類から、測定値の推定の曖昧さをゼロにできるかという問題にしました。その結果、情報理論により量子状態推定問題を考えることができます。
研究発表Masakazu Yoshida and Hideki Imai, "Re-formulation of Mean King’s Problem using Shannon’s Entropy," Journal of Quantum Information Science, Vol. 3, No. 1, pp. 6-9, (2013). » This publication量子状態推定問題を応用した量子鍵配送の安全性に関する研究
量子鍵配送は、One time pad暗号で用いる秘密鍵を二者間で共有するための暗号技術です。量子鍵配送の一つに、量子状態推定問題を応用した量子鍵配送があります。この量子鍵配送では、準備した量子ビットを相手に送り、相手は測定を行います。測定後に量子ビットを送り返し、再度測定が行われます。本研究では、この量子鍵配送の安全性を検討し、盗聴者がある具体的な盗聴行為を行った場合、盗聴者は検知されることなく盗聴を行うことはできないことを示しました。
研究発表Masakazu Yoshida, Takayuki Miyadera, and Hideki Imai, "Quantum Key Distribution using Mean King Problem with Modified Measurement Schemes," International Symposium on Information Theory and Its Applications 2012, pp. 317-321, Oct. 28-31, Hawaii, (2012). » This publicationMasakazu Yoshida, Takayuki Miyadera, and Hideki Imai, "On the security of the quantum key distribution using the Mean King Problem," International Symposium on Information Theory and Its Applications 2010, pp. 917-921, Oct. 17-20, Taiwan, (2010). » This publication量子誤り訂正符号を用いたエンタングルメント蒸留に関する研究
量子テレポーテーションや量子コンピュータを実現するためには、量子もつれ状態(エンタングルメント)の高品質な準備が不可欠です。不完全な量子もつれ状態を完全な量子もつれ状態にする技術がエンタングルメント蒸留です。本研究では、量子誤り訂正符号を用いたエンタングルメント蒸留を提案し性能を評価しました。その結果、応用上十分な信頼性を持つ量子もつれ状態を共有できることを数値計算により示しました。
研究発表Masakazu Yoshida, Manabu Hagiwara, Takayuki Miyadera, and Hideki Imai, "A Numerical Evaluation of Entanglement Sharing Protocols Using Quantum LDPC CSS Codes," IEICE TRANSACTIONS on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences, Vol. E95-A, No. 9, pp. 1561-1569, (2012). » This publicationこれまでの主な卒業研究です。
準巡回水平連結行列を用いた量子QC-LDPC符号の構成方法(2024年度)
Mean King問題を用いた量子鍵配送における雑音対策の有用性の検証(2024年度)
量子ビット系を測定したときに測定値を得らえる確率の検証II(2024年度)
GSIC POVMと完全MUSを用いたMUMの構成方法(2023年度)
MUMと完全MUSを用いたGSIC POVMの構成方法(2023年度)
量子ビット系を測定したときに測定値が得られる確率の検証(2023年度)
疎な二元正方行列から構成される量子誤り訂正符号(2022年度)
スパムメール判定システムの構築へのデータセット数が与える影響(2022年度)
Mean king 問題を用いた量子鍵配送における雑音の影響と対策について(2022年度)
量子コンピュータIBM Qに再現した量子中継の実行結果に対する評価(2022年度)
量子ビット系と量子トリット系におけるGSIC-POVM測定を用いたMUM測定の実現(2022年度)
BB84を用いたEveの優位な状況とAlice・Bobの優位な状況のトレードオフ(2022年度)
最適な実機の選択に向けた量子トモグラフィを用いた量子コンピュータIBM Qの評価(2022年度)
Mean multi-kings問題を応用した量子鍵配送の安全性:識別可能性と情報攪乱(2021年度)
IBM Quantum Experienceを利用した研究に関する調査結果と分析(2021年度)
精確な出力を得る実機選択を可能にするためのIBM Quantum Experienceの性能比較(2021年度)
暗号化・復号を検証させることによって学習者の理解を深める暗号理論学習サイト(2021年度)
学習目標に対して学習手順の不明瞭さを解決するための情報セキュリティカリキュラムツリー(2021年度)
暗号化と復号の動作の理解を学習者へ促すためのRSA暗号学習教材(2021年度)