岡村商店 日本茶部
岡村友章(日本茶インストラクター)が全国の茶農家を訪ね歩いて預かったお茶を紹介しています。
催事出店や日本茶出張講座のご依頼も承りますので、 info.okamurashouten@gmail.com へご一報ください。
当店は、こんな講座を店の内外で開催することができます。
・子どもむけのお茶の淹れ方講座 - ルールにとらわれない日々の習慣として。
・生産農家のお話とともにご紹介する日本茶のバリエーション - 当店ならではの現場感ある時間を。
子ども日本茶教室 随時受付中です
場所:岡村商店
日時:だいたい午後3時~6時の間でご希望の時間に。事前にご予約ください。
所要時間:およそ1時間 費用:1,000円 / 名
対象:4歳児から小学生まで ※未就学児は要保護者同伴 / 保護者は参加無料
内容:
学び /「お茶」ってそもそも何?
練習 / 自分で淹れられるようになると嬉しい
練習 / 一緒に暮らす人たちにも淹れると頼もしい
探求 / 淹れ方でおいしさが変わってびっくり
これらをその子の興味や経験に応じて組み合わせます。
ご予約前のお願いごと:
参加するお子さん自身に、講座に対して興味関心があるかどうかを予めお確かめください。
お子さんに無理強いさせることの無きよう、お願いいたします。
連絡先:
075-204-9688 / info.okamurashouten@gmail.com / SNSのダイレクトメッセージ
当店の日本茶
◯ 単一農園
原則的に、異なる茶園のものとブレンドされていない茶葉です。「このお茶は、どこのだれがどんなことを考えながら作っていて…」というお話できるものだけを並べています。
◯ 在来種と品種茶 バランスよく
在来種とは種から育ったお茶のことです。滋味深く素朴な味わいがあり、日々のお茶として最適と考えています。
一方の品種茶は「やぶきた」を筆頭に多様なバラエティがあり、なかでも日常茶として遜色なく、過度な飾り気のない素直なものを選んでご紹介しています。
◯ お茶の栽培
ラインナップのほとんどは、栽培期間中に除草剤などの農薬を使用しないお茶。とはいえお茶は飲み物ですから、飲んでおいしいと思えることが何よりです。当店なりの「おいしさ」の基準を設け、それを満たせば農薬や化学肥料を必要に応じて使用するお茶であっても、情報開示とともに自信をもってご紹介します。
もちろん、農薬を使用する農家の健康や経済的負担、そして環境負荷のことを思うと、やがて農薬の使用頻度と量が全国的に減ることを望みます。そのための取り組みを「援農」という形で少しずつはじめています。
また、過度の肥料投下は体に負荷のかかる無理な味わいを生み出すだけでなく、土壌と河川の汚染となることも報告されています。当店では化成肥料・有機肥料を問わず、肥料を使いすぎることなく素直な風味を持つお茶を選んでいます。
◯ 環境に対する取り組み
試飲販売を行う際、紙コップを原則使用せず、お茶をおいしく感じられる磁器を使用します。
パッケージ資材は少なめに。ラベルを多用せず、ハンコを中心に使います。
オンラインストアでの商品発送には、なるべくリユース資材を使うよう心がけています。商品の品質を損ねない程度なら多少の傷と汚れがあるダンボールなどでお届けすることも多々ありますが、使えるものは何度でも使うという日常生活の延長線上にあることとして、ご理解いただけましたら幸いです。
コピー用紙は、琵琶湖の森の保全と循環に寄与する、一般社団法人 kitoto が販売する「びわ湖の森の木になる紙」を主に使用。
生産農家
満田 久樹
滋賀県 蒲生郡 日野町 / 煎茶・焙じ茶
父から茶業を引き継いで以来、在来種を主とした煎茶をつくる。家業「満田製茶」は問屋でもあり、茶業のあらゆる側面を偏りなく俯瞰する。素朴で昔ながらの味わいを大切にした子どもたちが安心して楽しめるお茶の生産者。農薬と化学肥料を使わない。
山形 蓮
滋賀県 東近江市 政所 / 煎茶・平番茶
3年間の地域おこし協力隊としての活動を経て定住。生産者組合の立ち上げなど精力的に行い、600年の歴史を誇る政所の孤高のお茶づくりを支えている。農薬と化学肥料は使用していない。
ひとたび集落を歩けば「おう、蓮!」と声が飛び、愛され、また頼られている存在。
川嶋 いさ
滋賀県 東近江市 箕川 / 煎茶・平番茶
90年あまりの生活を奥永源寺地域で過ごす政所茶の生き証人。畑を先祖からの預かりものと考え、毎日の手入れを決して欠かさず、日々の暮らしのあることを「一日よろこび」と表現し今日も立ち働く。農薬と化学肥料は使用していない。
小椋 武
滋賀県 東近江市 君ヶ畑 / 煎茶
政所茶ブランドを支える7集落のうち、最奥の君ヶ畑(きみがはた)で至高の在来煎茶づくりに取り組む。かつての日本茶が持っていた爽やかな香りを生み出す工程「萎凋」を意識的に経て、孤高の煎茶の香りを追求する。農薬と化学肥料を使わない。
「茶畑にとっての一番の肥料は親方の足音なんです」
梶原 敏弘・康弘
熊本県 葦北郡 芦北町 告 / 釜炒り緑茶・紅茶
伝統的釜炒り茶の製法を守る生産者。茶葉の素の味わいを殺さない絶妙の火入れを経て、いくら飲んでも胸やけのしない清涼感と香り高さが随一のお茶をつくる。当店で扱うお茶は在来種を主体とし、農薬と化学肥料は使用していない。
門内 智子
熊本県 山都町 馬見原 / 釜炒り緑茶・紅茶
随一の香りを持つ釜炒り緑茶「川鶴」と並行し、小ロット高品質の紅茶生産にも力を入れている。滋味深い在来種から個性ある独自品種茶までその持ち味を活かし、多様なラインナップを誇る。農薬は使用していない。
小﨑 孝一
熊本県 山都町 菅尾 / 釜炒り茶
釜炒り緑茶と煎茶のいずれをも手掛ける。寡黙な職人気質の小﨑さんは、とりわけ地域の伝統的製法である釜炒り茶には特別の感情を持ち、肥培管理から製茶まで目の行き届いた丁寧なお茶づくりをする。菅尾共同製茶工場長。農薬と化学肥料を使用しない。
徳永 恵一
徳島県 上勝町 生実 / 阿波晩茶
若いころからの山仕事を引退した現在も、晩茶づくりをはじめとして野菜や椎茸栽培、炭焼きなどに従事。元来は自家用だった阿波晩茶を平成中期からは販売用にも少量だけ製造するようになり、自生する山茶を植え替えた在来種の圃場を管理する。
大石 裕二郎
長崎県 対馬市 / 紅茶
べにふうき種を主とした紅茶をつくり、メリハリのきいた香り高い紅茶は多数のファンを引き付ける。対馬のブランディングにも関わり、島内外で積極的に発信している。
羽間 一登
奈良県 奈良市 都祁 / 発酵番茶
一切の農薬と肥料を使用しない自然栽培で、茶だけでなく米・野菜・椎茸などを栽培する自給農家。無理をせず、できるときにだけ製造される彼の番茶は自然の成り行きそのもの。素朴で無垢な笑顔を絶やさない人。
栢下 裕規
奈良県 山添村 / 天日干し釜炒り茶
熊野地方に伝わる「熊野番茶」(天日干し釜炒り茶)の製法を学び、借り受けた山添村の茶畑を一切の農薬と肥料を使用せず耕作。初めて飲むのにどこか懐かしい飾らない素朴なお茶を、家族3人で作る。寡黙な人にみえて、お茶を通じてこそ雄弁に語っている。
益井 悦郎
静岡県 川根本町 / 煎茶
「ひとりで出来る農業」を掲げ、川根本町で昔ながらの煎茶から発酵系のお茶までを手広く手掛ける。青年海外協力隊での経験と知見を自らの農業のなかで力強く展開するその姿は、日本茶の未来にとって参照されるべき存在だ。
農薬を使用せず施肥量を絞ったお茶は、静かな滋味を持ち、輪郭が引き立ち美しい。
亀長 浩蔵
宮崎県 延岡市 北方町 / 釜炒り緑茶
県内でのみごく僅かに育成されている釜炒り茶専用品種「うんかい」の圃場を2代にわたり継続している。開墾当初より農薬不使用。肥料は有機質のものを限定的に使用。一般的な市場価値として認められる釜炒り緑茶の品質とは距離を置き、地域でお茶に親しんできた人々が好む昔ながらの香ばしい釜炒り茶を作る。昭和20年代後期製の仕上げ機を味の決め手として大切に管理し現在も使う。
福井 肇
滋賀県 東近江市 杠葉尾 / 玉露
お百姓の福井さん。お茶づくりにおいては、昔から続けられてきた方法をそのままになぞり、「特別なことをしているとは思いません」と淡々と語る。土地に投入するものは土地のものを中心に使い、玉露栽培のため自作の餅米からとった藁を編んで作る菰を遮光資材にする。無理のない贅沢かつ伸びやかな味わいは、そのまま福井さんのお人柄を現すようで清々しい。