Past seminars

2023年11月2日に下記のセミナーが行われました。

OCAMI (大阪公立大学数学研究所) との共催にて下記セミナーを行います。

対面のみのセミナーです。奮ってご参加下さい。

OCAMI 可換環論・不変式論セミナー III

OCAMI Commutative Algebra and Invariant Theory Seminar III (OCAMI-CAIT Seminar III)

 

日時 令和6年1月12日(金)13:30-17:00

場所 大阪公立大学杉本キャンパス 理学部E棟4階 E408 教室(大講究室)

プログラム

13:30  – 15:00 Hoang Le Truong (Institute of Mathematics, Vietnam Academy of Science and Technology)

On the Complexity of Cubic Hypersurfaces

15:30 – 17:00 早坂太 (岡山大学・環境生命)

On a question of Ratliff on the associated primes of powers of an ideal

17:30 ~ 懇親会 (野の花ハウス)

 

  ☆Hoang先生のご講演のアブストラクトは以下の通りです。

  In this talk, we establish the Buchweitz-Greuel-Schreyer Conjecture for cubic hypersurfaces of small Ulrich complexity.


  ☆早坂先生のご講演のアブストラクトは以下の通りです。

It is known that the sequence of the associated primes of powers of an ideal eventually stabilizes. On the other hand, the initial part of the sequence does not necessarily behave well. In this talk, we will discuss a classical question of Ratliff on this initial behavior. In the first half, we will talk about the known results on this question, especially a classical example of Brodmann and a recent result of Ha-Ngyuen-Trung-Trung which settled the question affirmatively. In the second half, we will consider what problems remain and give a new example to the Ratliff's question in a special case. This is joint work with Haruto Imamura.

 

 

  ☆懇親会を 17:30から、理学部棟から徒歩1分のイタリアン・レストランの野の花ハウスで行います。懇親会参加ご希望の方は1月4日(木)までに橋本光靖 mh7@omu.ac.jp までご連絡ください。アレルギー、苦手な食べ物のある方はお申し込みの際にお伝えください。

OCAMI 可換環論・不変式論セミナー II

OCAMI Commutative Algebra and Invariant Theory Seminar II (OCAMI-CAIT Seminar II)


日時 令和5年11月2日(木)14:00-17:00

場所 大阪公立大学杉本キャンパス 理学部E棟4階 E408 教室(大講究室)

プログラム

14:00  – 15:00 柳川 浩二 (関西大学)

q-変形有理数の組合せ論 

15:15 – 15:45 橋本光靖(大阪公立大学)

有限群スキームの作用による不変式環の渡辺型定理と a 不変量

16:00 – 17:00 東谷章弘 (大阪大学)

斉次アフィン半群環とその正規化のヒルベルト級数の差について 

17:45 – 懇親会 (詳細はセミナー中に決めます。懇親会のみご参加ご希望の場合、事前にご連絡ください)


  ☆柳川先生のご講演のアブストラクトは以下の通りです。

アブストラクト:(小木曽岳義氏、宮本賢伍氏、任鑫氏、和久井道久氏との共同研究に基づく)

正整数 n の q-類似 1+q++q^{n-1}は古典的であるが、近年 Morier-Genoud と Ovsienko は、

有理数の q-類似を導入した。Jones多項式や三角圏の研究に応用されているが、本講演では

より基本的な性質を考える。

 

既約分数 r/s (s >0) のq-類似を R_{r/s}(q)/S_{r/s}(q) と記す。 「分母」は

S_{r/s}(1)= s なる正整数係数の単峠な多項式で、r を s で割った余り(と s)で決まる。

今回紹介する結果と予想は以下の通り。

 

定理 1.  r r' - 1 (mod s) ==> S_{r/s}(q)= S_{r'/s}(q)

 

定理 2.   S_{r/s}(q)が回文的 <==> r^21 (mod s) 

 

予想. s が素数なら S_{r/s}(q)は Q上既約。

 

予想は、計算機で 739 までの素数で確認している他、 理論的 evidence として、

 

命題: s が素数で S_{r/s}(q) が可約なら、7次以上の因子を持つ。

 

が示される。証明には、当該多項式に q=-1, i (虚数単位), ω (1の3乗根)を代入した値を考える。

この観測は、有理結び目の Jones 多項式に i や ω を代入した値に再解釈を与える。

 

  ☆橋本の講演のアブストラクトは以下の通りです。

体上の有限次元ベクトル空間 V に対して, 擬鏡映を持たない GL(V) の有限部分群 G の作用について, S=k[V], A=S^G とおくとき,(ω_S)^G と ω_A は A 同型である (ω_S, ω_A は標準加群)。特に, 次は同値である。

1) G ⊂ SL(V)

2) ω_S は S と (G,S) 加群として同型

3) ω_A は A と A 加群として同型

4) A は quasi-Gorenstein

この同値は non-modular な場合に渡辺敬一, modular な場合には Braun, Fleischmann-Woodcock によって示された。最近, この渡辺敬一の定理は Liedtke-Yasuda によって, linearly reductive な有限群スキームの small な作用に一般化されて示されている。本講演では, GL(V) の small な有限部分群スキーム G の作用について (ω_S)^G ≅ ω_A が成り立つ十分条件として, k[G]^* (座標環の双対) が Hopf 代数として unimodular であれば良いことを示す。この条件は k[G]^* が k 上の対称多元環であることと同値である。また, k[G]^* が対称多元環となる十分条件として, G の単位連結成分が linearly reductive であれば良いことを示し, Braun, Fleischmann-Woodcock と Liedtke-Yasuda を同時に一般化する。また, 同じ仮定の下, a(S) ≧ a(A) であり, 等号成立は G ⊂ SL(V) と同値であることを示す。これは, Goel-Jefferies-Singh によって, ほぼ同時に独立に(より強い形で)有限群に対して示されている。この講演の内容は https://arxiv.org/abs/2309.10256 として arXiv に投稿されております。


  ☆東谷先生のご講演のアブストラクトは以下の通りです。

アブストラクト:本講演では、斉次アフィン半群環とその正規化のヒルベルト級数にはどのような関係があるか議論する。

特に、ヒルベルト級数の分子に現れる多項式(h多項式)の次数の差の振る舞いについて紹介する。

具体的には、与えられた斉次アフィン半群環RがSerre条件(S_2)を満たすならば、Rのh多項式の次数がRの正規化のh多項式の次数以上になること、

さらに、(S_2)を外すと反例が存在することについて紹介する。


  ☆懇親会はセミナー後にあびこ駅近辺で行います。セミナー中に詳細を決めて参加者を募ります。セミナー不参加または遅れて参加される方で懇親会参加ご希望の方は橋本光靖 mh7@omu.ac.jp までご連絡ください。


 


2023年7月19日(水)の第1回のセミナーが下記の通り行われました。

下記の OCAMI (大阪公立大学数学研究所) との共催イベントとしてセミナーを行います。

対面のみのセミナーです。奮ってご参加下さい。セミナー後に懇親会を行います。そちらもご参加お待ちしております。


懇親会申し込みの受付は終了いたしました。

本日、雨が降る可能性が高いです。ご用心下さい。

OCAMI 可換環論・不変式論セミナー

OCAMI Commutative Algebra and Invariant Theory Seminar (OCAMI-CAIT Seminar)


日時 令和5年7月19日(水)14:15-17:50 (講演追加により開始が早まりました)

場所 大阪公立大学杉本キャンパス 理学部F棟4階 F415 教室(中講究室)

プログラム

14:15  – 15:15 橋本光靖(大阪公立大学)

FFRT property of the ring of invariants under the action of a finite group

15:30 – 16:30 渡辺敬一(日本大学)

Normal reduction numbers of integrally closed ideals in a 2 dimensional normal rings and vanishing of cohomology

16:50 – 17:50 松下光虹 (大阪大学)

Conic divisorial ideals, F-signatures and Hilbert-Kunz multiplicities of toric rings

18:15 – 懇親会 (野の花ハウス)


  ☆橋本の講演のアブストラクトは以下の通りです。

正標数の可換環の性質である Finite F-representation type (FFRT) はK. Smithと Van den Bergh によって定義された同じ論文で、non-modular な有限群の多項式環への線型な作用に関する不変式環がFFRTを持つことは示されているが、modular な場合 (つまり、有限群の位数が体の標数を割る場合) については、あまり調べられてこなかった。本講演では、A. Singh 氏との共同研究で、

が分かったので、そのことを中心に講演する。

  ☆渡辺先生のご講演のアブストラクトは添付の通りです。

  ☆松下さんのご講演のアブストラクトは以下の通りです。

正標数を持つ代数閉体上のトーリック環は有限F表現型(FFRT)を持ち、そこに現れる加群はconic因子的イデアルと呼ばれるものであることが知られている。conic因子的イデアルは可換環論のみならず、代数幾何や表現論など様々な分野において重要な役割を担っていることが分かっており、特に、正標数可換環論においても(generalized) F-signature、Hilbert-Kunz multiplicityといった不変量と深く関わっている。その上で、トーリック環の因子類群の中にあるconic因子的イデアルに対応する元を決定することは非常に重要な問題である。

本講演では、上述の問を解決するためのあるアイデアを与える。また、トーリック環のF-signature、Hilbert-Kunz multiplicityの計算手法と、いくつかのクラスにおいて、その具体的な値を紹介する。

  ☆懇親会は 18:15 から、キャンパス内のイタリアンレストラン・野の花ハウスにて行います(学割あり)。セミナー参加に特に予約は必要ありませんが、懇親会参加は予約をお願いいたします(すでに参加表明されている方は除く)。7/17(月・祝) までに橋本あて mh7@omu.ac.jp にお申し込みください。ただし、アレルギー対応等、食事内容に特別なご希望のある方はその内容とともに7/13 (木) までにお申し込みをお願いいたします。