臨地実習は、学生の看護実践能力を高める重要な教育です。しかし、「教材化がうまくできない。」「教えたいことが山ほどあるからゆっくり学生を待てない。」「本気でやる気があるのかイライラする。」「そもそも何を学ばせたら良いのかわからない。」「学生と患者さんや指導者さんの関係調整が難しい。」など、教える者の悩みはつきません。それは、指導経験を重ねていても学生が多様であるからこそいつまでも課題は続きます。そのような悩みを抱えた方の解決へのお手伝いができれば幸いです。
実習指導案を作るとき、教材観・学生観・指導観、週案・日案などでがんじがらめになっていませんか?
臨地実習は、未知の要素を多く含んだ不確定なもとでの学習です。前もって詳細に計画することは困難とも言われています。
この未知の状況における自由な探究の幅と深さが、臨床の場における学習の生命と言われています。そんな実習となるような指導案を作ってみませんか。
教材化とは「学生が自分の経験していることを自分で看護学的に意味づける作業の援助」と言われています。 教材化を難しく考えすぎてしまって、質問責めになってしまった、自分の考えを押し付けてしまったなどの苦い経験はありませんか? どのような対話が教材化となるのか一緒に考えませんか。
臨地実習は、プロセスと幅広いコンピテンシーを評価します。したがって、行動主義モデルに基づいた評価では限界があり、構成主義に基づいたパフォーマンス評価が必要です。その方法としてルーブリック評価があります。ルーブリック評価の次元(観点)に看護実践能力の要素を用いると、どのような能力が強みで、どんな能力が課題となるか学生自らがわかります。そして、次の段階へ自信をもって進んでいけます。そんな価値ある実習評価を一緒に作っていきませんか。
臨地実習では、「看護の喜びを感じてほしい」と教員・実習指導者は願っています。しかし、実際には、学生は緊張の連続で、自分らしさを発揮できず、看護の喜びどころではないこともあります。そうした原因の多くは、教員や指導者との関係に問題があります。学生はそんな関係を敏感に感じ取っています。
病棟との実習調整は、学生の学びを保証するためにはとても大切です。全体的な検討は実習指導会議などで行えば良いですが、具体的な検討は実習指導者と担当教員で行います。お互いの役割を明確にして、表面的な話し合いではなく、双方の考えが噛み合うような調整をしていきたいです。
オンライン実習の方法、ご提案します。臨地実習に行けない場合、学内、オンラインでの実習を余儀なくされます。そんな時の実習の方法を、事前に考えておくと、いざという時、慌てずに済みますね。私達と一緒に整えておきませんか?
実際にオンライン実習をしてみて、課題も多々ありましたが、成果もありました。その経験をみなさま方と共有、より良い教育の方法を考えたいと思っています。
学生の実習終了後の感想では、「臨地実習と違う、多くの学びが得られた」「看護観が広がった」「臨地実習の時より、教科書、資料で学ぶことが多く、多くの知識が備わった」と述べられていました。