学生の理解者になりたい、学生の成長を手助けしたい、そのように思った時、先生、指導者の皆さまはどのように学生に関わっていますか? 学生が悩んでいるのも、困っているのもわかっているけど、どうしてあげたら良いのか・・・などなど、お困りごとをご相談下さい。一緒に支援方法を考えていきましょう。
皆さまの思いを学生に伝えることから、学生支援は始まります。その初めの一歩を踏み出せていない方々、いらっしゃいます。皆さまが踏み出した一歩によって、学生は、皆さまを理解者と認めるでしょう。そして、学生を深く理解し癒すための共感、学生を成長に導く段階的なトレーニング、これらを繰り返すことで、学生も皆さまも成長に向かうケアリングが構築されます。
看護師としてのアイデンティティの形成のためには、学生自身のアイデンティティの形成が不可欠です。「自分とは」から、「看護師としての自分とは」が、学生の中に生まれていく、沁みこんでいくのかもしれません。
自分に自信がない学生、偽りの自信を獲得している学生がいます。自分を認めることは容易ではなく、他者のサポートが必要な場合も多いですね。
看護学校は、集団凝集性や均一性を求める傾向があります。裏を返せば、異質なものは排除するという悲しい結果があることも否めません。いじめを受けている学生も、いじめを首謀している学生も、両方に介入する必要がありますね。
他者と適度な距離を維持することが苦手な学生も少なくありません。学生であるこの期間に、人間関係構築のトレーニングをすることができます。まずは先生と、そして他学生と・・・、段階的にしていくと、実習に行った時、看護師になった時、活用できます。
遅刻する学生、不登校の学生の思いを聴いてみると、色々なことがわかります。「あー、そうだったのか」と教員が理解を示すと、そこから一歩踏み出せる場合もあります。学校に戻れる場合もあれば、進路変更の場合もあります。それでも、学生の思いを聴くことは大切です。
学生の面接は、問題解決の側面と癒しの側面が必要だと思います。この方法で面接をする場合は、学生の状態を見極め、今、どちらの手法が効果的かを考えます。
学生が学業に集中できない時は、何らかの原因があります。学生自身で解決できない場合は、どうしても保護者と相談しなくてはならないですね。保護者のサポートが必要な場合もあります。教員はお互いの代弁者になります。教員は、教育的に双方に関わり、学生が学業に専念できるように働きかけます。学生にとっての人的環境の整備ですね。