出前授業

■ 2023年5月19日 にほんごしえん出前授業レポート

テーマ:多文化共生とは何か?

にほんごしえんのメンバーで狛江第6小学校4年生の3クラスに出前授業に行ってきました。▼

にほんごしえんのメンバーで狛江第6小学校4年生の3クラスに出前授業に行ってきました。

テーマは「多文化共生とは何か?」

ほとんどの子どもたちはマジョリティとして日本文化を享受していますが、自分が文化的マイノリティになったらどうするか、を体験してもらうことにしました。

そこで「他の国の学校に行くことになったら」という設定で、

にほんごサロンに通っている生徒が読んだ中国語とネパール語の文章を聞いてもらいます。

音声は合わせて2分弱、最後までなんとか聞き取ろうとする子や、早々に聞き取りをあきらめてしまう子、ずっとびっくりした感じの子などが見受けられます。

音声が終わり、毎日全く分からない言葉に囲まれていたらどんな気持ちになると思うか、を尋ねると、

「つまらない」「ストレス」「気が狂う」「日本に帰りたくなる」などの意見が出ました。

それがまさに今、日本にいて日本語で困っている子どもたちの気持ちです。

そのうえで、自分が外国人の立場だったら、日本人の立場でクラスに日本語の分からない子がきたら、

の二つの視点で、自分が他の人にしてほしいことは何かをグループで考え、1位~5位までのランキングにしてもらいました。

選択肢は9つ。

 ①自分の国の言葉で会話がしたい。(日本語または外国語)

 ②自分の国の文化(食事や遊び等)を紹介したい。

 ③ 友達になってほしい。

 ④ そっとしておいてほしい。(話しかけないでほしい。)

 ⑤ 「○○○人だから」という偏見を、捨ててほしい。

 ⑥ 自分の国の人に接するように、平等に接してほしい。

 ⑦自分の国の文字を使って活動(交流)したい。

 ⑧ 進路の情報を教えてあげたい。教えてもらいたい。

 ⑨ 地域の人と仲良くなってほしい。(仲良くなりたい。)

グループによりランキングは様々でしたが、

相手の立場を想像するよいアクティビティになったと思います。

次にやさしい日本語の活動にも取り組みました。

やさしい日本語ができた理由や、やさしい日本語とは何なのかを説明し、

 ① 登下校

 ② 耳鼻科

 ③ 保護者

 ④ 放課後

 ⑤ 安全確保 をやさしい日本語翻訳してもらいました。

⑤の安全確保が一番難しかったようですが、

思ったよりすいすい進める子どもたちでした。

最後に、なぜこの活動をしているのか、言葉が分からなかったらどうやって交流すればいいのか、など

質問が出ました。

2番目の質問に対しては、ほかの子たちからジェスチャーする、絵を描くなど、自然と答えが出ていました。

自分たちがどういう立場になったとしても、自分たちが良いと考えるやり方で良い共生社会を作っていってくれると

うれしいですね。

にほんごしえんのような活動があることも知ってもらい、私たちにとっても発見が多くあり、実りの多い3時間、

そして子どもたちのパワーに圧倒された3時間でした。