滞在期間 :2022年8月2日〜9月26日
成果発表展: 2022年9月21日〜10月2日 なら歴史芸術文化村 文化財修復・展示棟B1F・芸術文化体験棟3F
アーティスト紹介
中尾 美園 NAKAO Mien
大阪府生まれ。
京都市立芸術大学大学院美術研究科保存修復専攻修了。対象を丹念に「うつす」ことで、ものに内在する時間や歴史の層を汲み取り伝統や慣習が伝え残すことやそれらの変化をテーマに作品を発表している。ほかに絵師として、仏画や日本画の模写・制作なども行っている。京都市在住。
文化村での制作について
昭和時代に建てられた一軒の住宅を解体した際にたくさんの「家の断片」を採取しました。ここでは「家の断片」を絵にうつす作業を公開制作しています。並べられたものをご覧になった時、懐かしいと感じる方と、これらに馴染みのない世代もあるでしょう。文化はどんどんと変化していき、時代感覚の共有は難しくなります。残された断片に、みらいの人たちは何を見るのでしょうか。その視線は現代のわたしたちが古い文化財をみる時と、少し似ているのかもしれません。
スタッフによる記録 随時更新
事前に到着していた荷物を、開梱しながら空っぽだったスタジオ303はアトリエ化していきます。
「家の断片」は床に並べていくのでしょうか?
土足厳禁
解体された「家の断片」が机に並べられました。文化財修復・展示棟を見学したことが影響されているのかもしれません。
日々変化するスタジオ
天理大学附属天理参考館へ。学芸員の幡鎌様に収蔵品の保存、管理方法などを伺い、収蔵品を管理する難しさなどを知る。
ふとんの上に「家の断片」が。大事な物が壊れないよう梱包などに使うふとん。真綿と薄葉紙(うすようし)で作られいます。
文化村の空は秋
橿原市博物館へ。 丁度、博物館実習中で学生の皆さんと展示する際のワイヤーの掛け方や、落下防止の留め具の使い方などを学びました。
来館者の皆さまも興味深々
和紙を使った幼児向けアートプログラムに参加している子どもたちが見学に来てくれました。
日々変化するスタジオ
文化財修復・展示棟内にある考古遺物を修復している天理市教育委員会文化財課にて接着の方法や、隙間を埋める方法や材料、収納方法などを教えていただく。
中尾さんが制作中に破損した瓦を持ち込み、修復方法を学ぶ。
数日後、修復された瓦。
展覧会風景
展覧会風景
芸術文化体験棟3Fスタジオ
展覧会風景
文化財修復・展示棟B1F
関連イベント風景
アーティストによるガイドツアー
関連イベント風景
親子向けワークショップ
「モフモフの図譜」
10月2日 中尾さんの滞在、展覧会が終了しました。「家の断片」は丁寧に片付けられました。