過去のサマーセミナー

過去のサマーセミナー

サマーセミナーは農業農村工学分野の若手交流の場として

多くの学生・若手研究者が集い,議論や情報交換等を行ってきました。

このページでは,過去の企画内容を紹介しています。

サマーセミナーの様子は,ギャラリーに掲載しておりますので,ぜひそちらもご覧ください。

2022年 「専門以外のNN分野を知ろう」/「サマーセミナーのロゴを作ろう」

開催場所:石川県青少年総合研修センター,オンライン(ハイブリッド)

メインテーマ:「専門以外のNN分野を知ろう」/「サマーセミナーのロゴを作ろう」

 22回目の開催である今回は,前年度に引き続きオンライン開催となりました。全国で頻発する自然災害,新型コロナウイルス感染拡大による交流の減少といった状況から今回のメインテーマを設定しました。同じフィールドを学びながらも,様々なバックグラウンドを持つ者同士で,自然災害について,農業農村工学分野の発信について,活発に意見を交わしていきましょう!


ディスカッションテーマ1:「専門以外のNN分野を知ろう」

 ディスカッション1では専門分野ごとにグループを作成し、各分野の概要や研究内容について簡単に紹介し合います。本ディスカッションは他大学・他分野と交流するこの機会を利用して、農業農村工学について広い知識を得ること、他分野の展開を知ることで自身の研究活動や進路選択に役立てたり、他の人の発表を聞くことで多くの場面で求められるプレゼンテーション能力を高め合うことを目的としています。発表や質問をたくさんして、農業農村工学の知識だけでなくプレゼンテーションのコツを身につけましょう! 


ディスカッションテーマ2:「サマーセミナーのロゴを作ろう」

  主に農業農村工学会の学生会員や若手社会人・研究者が中心となって活動するサマーセミナーは、その意義に沿ったテーマを毎年定め、企画・運営・開催されています。今後もその魅力を広く伝え、より多くの学生や若手に参加してもらえるよう活動を引き継いでいきたいと考えています。そこで、サマーセミナーの活動をより多くの人に知ってもらうため、サマーセミナーのロゴのデザインを皆さんに考えていただきます。ロゴの作成を通じて、サマーセミナーの意義を共有したり、参加者同士で交流を深められる企画を目指しましょう!作成したロゴの中から最優秀賞を決めますので、ぜひ最優秀賞を目指してください。 

2021年 「サマーセミナーからNN的防災・減災を考える―若手がつながる交流の場を目指して―」

開催場所:オンライン

メインテーマ:「サマーセミナーからNN的防災・減災を考える―若手がつながる交流の場を目指して―

 22回目の開催である今回は,前年度に引き続きオンライン開催となりました。全国で頻発する自然災害,新型コロナウイルス感染拡大による交流の減少といった状況から今回のメインテーマを設定しました。同じフィールドを学びながらも,様々なバックグラウンドを持つ者同士で,自然災害について,農業農村工学分野の発信について,活発に意見を交わしていきましょう!


ディスカッションテーマ1:「災害・防災に対して農業農村工学ができること」

 日本では他国と比べ多くの自然災害が発生していますが,その要因を制御することは困難です。そのため,減災・防災といった事前・事後,両面からの対策が行われてきました。新型コロナウイルス感染拡大のニュースが大々的に報じられる中でも自然災害は確実に発生しており,災害と感染症の二重苦の危機に瀕しています。本テーマでは,農業農村工学の観点から減災・防災について活発に議論し,防災の意識や知識を高め合いましょう!

 地震,水害,火山噴火,減災,防災

➢自然災害に対する現行の備えや今後の取り組みについて,情報を共有することで防災の意識や知識を高め合う

➢人と自然の調和を管理する農業農村工学の観点から,自然災害における減災・防災について自由な議論を行う


ディスカッションテーマ2:「サマーセミナーで動画を創るとしたら?」

  近年、動画サービスは若年世代を中心に流行し、動画を投稿・視聴できる環境も整ってきているため、その手軽さから、娯楽のみならず情報の発信手段としても確立しつつあります。しかし、農業農村工学にフィーチャーした動画は多くはありません。分野の発展を目指すうえで、「面白く」「分かりやすい」動画を発信し、若手の興味を惹くことは有効であると考えられます。本テーマにおいては、お気に入りの教育系配信者や動画について紹介し合いつつ、農業農村工学分野について発信する動画を作成するためのテーマ設定、構成、デザインなどを考えてみましょう!

 情報発信,動画,教育系Youtuber,分かりやすい農業農村工学

若手の立場から、農業農村工学分野の面白い発信について考える

➢学生・社会人問わず自由な議論を行い、交流を深める


2020年 「農業農村工学のすゝめ~オンラインでつながる 2020~」

開催場所:オンライン

メインテーマ:「農業農村工学のすゝめ~オンラインでつながる 2020~」

 新型コロナウイルスの影響下で迎えた21回目は,初のオンライン開催となりました。社会の変化に直面する中,農業の現状に対する「ICT技術の活用」と「持続的農業の実現」という,2つのテーマに取り組みます。現地開催は叶いませんが,真剣にディスカッションを行いながらも和気あいあいと語りあい,農業農村工学分野を学ぶ学生や若手社会人の皆さんで交流しましょう!


ディスカッションテーマ1:「地域社会に根差したICTの活用方法とは?」

 近年の農業従事者の減少,食料自給率の低下による背景から,農業分野におけるICT技術の活用について関心が高まっています。様々なICT技術に対し,地域社会の中で発展してきた日本型農業においては,どのようなICT技術を利用すべきかについて議論しましょう。

 ICT,中山間地域,地域農業,スマート農業,スマートファーマー

➢ICTやAI等、スマート農業について理解を深める。

➢スマート農業の事例を調べ,日本の地域農業への適用の可不可を考える。その理由を踏まえて、日本の地域農業におけるICTの適用や地域社会に必要なスマート農業について考える。


ディスカッションテーマ2:「激動型社会における持続的農業を実現するために」

 2020年度は,新型コロナウイルスの猛威をはじめ,九州地方での集中豪雨など,社会が激動した年でした。このような現状を踏まえて,昨今の社会情勢のなかで持続的に農業を営むためにはどのような農業農村工学的施策が必要になるか議論しましょう。

 新型コロナウイルス,集中豪雨,気候変動,レジリエンス(弾力性),農業の役割

コロナウイルス等の社会問題や地震,豪雨等の自然災害が日本の農業分野にもたらした影響について情報を共有する。

➢外的要因に対する施策と効果についてまとめ,それらを踏まえた農業農村工学分野的施策について議論する。


2019年 「農業農村工学が令和で切り開く未来~話と輪をつなぐ若手交流~」

開催場所:東京大学

メインテーマ:「農業農村工学が令和で切り開く未来~話と輪をつなぐ若手交流~」

 新元号「令和」を迎え,サマーセミナー20 回目を迎える今回は,「NN 分野の魅力再発見!~私たちにできること~」をディスカッションテーマとして,新時代の NN 分野の方向性,さらなる発展への可能性について考えてみたいと思います。他大学の学生と議論をしてみたい方,将来のキャリアを見据え人脈を広げたい方,あるいは進路について相談したい方など,どんな方でも大歓迎です。同じ農業農村工学を学ぶものとして,私たちが実現したい未来について一緒に考えましょう!


ディスカッションテーマ:「NN 分野の魅力再発見!~私たちにできること~」

1.概要

 農業農村工学分野(以下,NN 分野)の今後のためには多様な研究,人材の育成や獲得が必要です。しかしながら,全体ではまだまだ NN 分野を選択する学生が少ないのが現状です。その一つの要因として NN 分野の魅力をまだまだ伝えてきれていないことが挙げられるのではないでしょうか?そこで,今回は私たちが行っている研究や取り組みについて魅力的に語ることで,新しくて具体性のある NN 分野の魅力,価値観について考えてみましょう!


2.目的

NN 分野の発展のために,NN 分野の魅力について全員が積極的に語れるようになる。


3.目標(≒目的を達成するための具体的な行動)

➢ お互いの研究テーマや取り組みを知り,理解する。

➢ 発表されたテーマをもとにグループに分かれ,NN 分野の魅力を語り,まとめ,グループごとに発表を行う。(セミナー期間中はここまで)。

➢ ディスカッションで出された意見をまとめ,各方面にポスターなどで発表,NN 分野の魅力を伝えていく(最終的な目標)。


4.参加することで得られる経験・メリット

➢ 各自の研究や取り組みについて,詳しく知ることができる。

➢ 普段できないディスカッションやプレゼンテーションのトレーニング

➢ NN 分野の魅力についてまとめることで,今後各方面への積極的なアピールが容易となる(オープンキャンパス,全国大会,農業農村工学会が参加するワークショップなどでのポスター発表)

2018年 「平成ラストの若手交流,話したいことを話そう~日本の農業とセミナーの今後~」

開催場所:京都大学

メインテーマ:「平成ラストの若手交流,話したいことを話そう~日本の農業とセミナーの今後~」

 1997 年から重ねて 19 回目となる今年は,平成も今年で最後ということで,「平成ラストの若手交流,話したいことを話そう~日本の農業とセミナーの今後~」を全体のテーマとして掲げています。そのため,今年は講演会や現地見学会は設けず,皆さんと議論,交流する時間を増やしました。2 日間という短い時間ですが,同じ農業農村工学分野を学ぶものとして,問題意識を共有し,当分野が活気あふれるものとなるための取り組みを皆さんで考えていきましょう!


サブテーマ1:「農業農村工学会とサマーセミナーを使おう!」

1.概要

 農業農村工学分野(以下,NN 分野)の今後のためには多様な研究,人材の育成や獲得が必要である。学会活動やサマーセミナーはそれに大きく寄与する可能性を持つ一方,何かしらの結果を残せているとは言い難い。当議題では NN 分野を良くしていくうえで NN 学会やサマーセミナーを如何に活用するべきかを議論し,改善案を作成する。


2.目的

NN 分野の発展のために,学会活動やセミナーの企画を有効に活用する術を考える。


3.目標(≒目的を達成するための具体的な行動)

➢ NN 分野を今後 10~20 年のどのような方向で発展させていく必要があるかを列挙し,いくつかの大枠の意見をまとめる。

➢ まとめた意見をもとに学会やセミナーを学生がどのように活用するかを考え,具体的な活動案を「提案書」としてまとめる(セミナー期間中はここまで)。

➢ 作成した提案書を次年度のセミナー実行委員や学会側等に提出する(最終的な目標)。


4.参加することで得られる経験・メリット

➢ 普段議論しないテーマやテーマの方向性自体について議論する経験

➢ 提案書作成,プレゼンテーションのトレーニング

➢ 提案書作成を通じ,より学生の意見を取り入れた業界作りの足掛かり



サブテーマ2「環境にやさしい農業を農業農村工学分野の視点から一つ考えよう」

1.概要

 環境にやさしい農業とは有機農業をはじめとした,生産性の向上を図るとともに環境負荷が最小限となるように配慮された農業のことである。京都府では,近年の「食の安心・安全」へのニーズの高まりから,このような持続的な農業の発展のための取組みが積極的に推進されている。本テーマでは特に「有機農業」に着目して議論する。具体的には,京都市で実際に行われている有機農業の現状を把握し,更なる発展のために必要なことを農業農村工学分野の視点から考える。


2.事前知識

・有機農業の定義,京都市やその他の自治体での事例

・京都市および京都市以外のいくつかの市町村における農業および有機農業に関する諸元

(農地面積,生産作物,従事人口,経済に占める割合,行政施策など)

・京都市以外で農産物をブランド化している地域

・京都市における有機農業を行う農家を対象とした制度(エコファーマー制度など)

・有機農業を行うことで生じる課題(ソフト面,ハード面など)

・有機農業が経済的に割に合うか(赤字になりやすくないか)


3.事前課題

 サブテーマ 2 を選択した参加者は事前知識をもとに,以下のような情報を事前課題として集めて,調べてきたことをもとに当日議論を行う。

・有機農業の利点や欠点

・農業従事人口,行政施策,経済などの情報


4.議論の流れ,方法

1.ブレーンストーミング法によって事前課題の共有と有機農業の更なる発展のためのアイデアを出す。

2.現状の問題点を抽出し,解決法を考え,最後に実行可能か判断する。

3.グループ間で中間報告。

4.調べていくうちに見つかる内容や他にも議論できそうな内容も含めてまとめて発表する。

2017年 「関東で農業農村工学を考える!」

開催場所:日本大学

メインテーマ:「関東で農業農村工学を考える!」

 昨今,農業農村工学を専攻する学生が他分野へ就職する傾向がみられ,当分野における人材の獲得は大きな課題になっている。そこで今回は, 関東という一見農業とは縁遠そうな地を背景に農業農村工学の将来や人材獲得のために必要なことを考える。


サブテーマ

A)農業農村工学分野への人材獲得について考える

選択テーマ1「より良い農業農村工学のために学生ができることを考える」

 昨年度サマーセミナーにて,「大学生や大学院生の役割」では当分野を専攻する先輩から後輩に農業農村工学分野の宣伝を行うことの重要性やネットワークを築くことの重要性を指摘した。

本年度サマーセミナーでは,私たちが普段の学生生活・研究生活の中で,本分野の宣伝,人材の獲得を行っていくためにできることを議論し,具体案を提示することを目的とする。


選択テーマ2「学生にとって実りのある学会とは」

 農業農村工学を学ぶ私たち学生の役割の1つは真摯に勉強や研究に打ち込み,それを現場に還元していくことである。また,当分野をより良いものにしていくためには一定数以上の人材の確保も必要であると考えられる。そこで.今回のセミナーではより良い農業農村工学を作るための人材確保に焦点を当て,学生に何ができるのか,また学会のような大学外の組織がどのような働きかけができるのかを考える。選択テーマ2では対象を「学会」,目的を「農業農村工学における人材確保」として,学会が学生に対してできること,やるべきことを議論していく。


B)「近郊農業」や「関東の農業」の中で農業農村工学がすべきことを考える

・背景

 神奈川県は大都市に近いことを活かした畑作を中心とした都市近郊農業が盛んであり,10a 当たりの土地生産性は全国平均を大きく上回っている。一方で,市街地への近さ故の都市化の圧力や都市住民との関わりが問題になっている。また,県内人口が2040 年には 2010 年から 70 万人も減少すると試算されるなどの大きな変化も予想されている。以上の背景を踏まえたうえで,将来の都市近郊農業の目指すべき方向について,また,農業農村工学としてはどのような貢献ができるのかについて議論する。


・ディスカッションのテーマ

 ディスカッションのテーマは「2050 年の都市近郊農業を考える」とします。今年の大会が行われる神奈川県では,大都市に近いことを生かして畑作を中心とした都市近郊農業が盛んに行われており,10 a 当たりの土地生産性は全国平均を大きく上回っています[1]。一方で,市街地への近さから都市化の圧力や都市住民との関わりが問題になっています.また,将来的には人口が減少し,神奈川県でも 2040 年には 2010 年から 70 万人減少すると試算されるなど[2],大きな変化も予想されます。そうした中で将来の都市近郊農業はどのような方向を目指すべきなのか,農業農村工学としてはどのような貢献ができるのか,議論を行いましょう。


引用文献

[1] 吉田寿・加古師幸(2017):神奈川県における農業農村整備,農業農村工学会誌,85(7),

pp.635–638

[2] 国立社会保障・人口問題研究所(2013):日本の地域別将来推計人口-平成 22(2010)~52(2040) 年 - ( 平 成 25 年 3 月 推 計 ) , オ ン ラ イ ン



現地見学・基調講演について

A-1 神奈川県三浦市周辺の農業農村基盤整備についての見学会

見学地

・すかなごっそ(大型農産物直売所)

・三浦市農協本所

・三浦市三戸小網代地区


A-2 神奈川県の都市農業についての基調講演

題目 :「2050 年の都市農業を考える」

講演者:神奈川県環境農政局農政部農地課農地活用グループ 富所氏

内容 :神奈川県の都市農業の現状と将来展望,都市農業を推進するために現在行われている農業生産基盤整備の概要についてお話しいただき,現在の農業農村工学と都市農業との関わり,さらに農業農村工学分野でご活躍されることの魅力についてお話しいただく。


B都市農業(近郊農業)の現場の見学

見学先:アロマフルベジファーム(神奈川県横浜市港北区内の農場)

内容 :普段私たちがあまり触れることのない都市農業(近郊農業)の場を見学する。また,農業工学を専攻した園主に実際の農業の現場の難しさや近郊農業将来について,大学で農学を専攻したことで意義等についてのお話をしていただく。

HP :http://aromafulvege.com/

2016年 「農業,農業工学の現状・課題・将来についての意識の共有」

開催場所:宮城大学

メインテーマ:「農業,農業工学の現状・課題・将来についての意識の共有」

 農家の後継者不足といった内的な問題やTPP合意の影響のような外的な問題などで日本の農業は一つの転換期に来ていると言える。また,東日本大震災が塩害や汚染等で農業に大きな影響を与えたことで,天災のような突発的な事態に対し農業といった産業は未だに脆弱であることを露呈した。しかし,これらの課題が散見するということは現状から変えられる,よりよいものにできる余地が日本の農業にはまだまだ多く残されているということを示している。参加者たちが日本の農業に対しどのような印象を持ち,また何をしていくべきと考えているのかについて各人の意見を交換,共有することでよりよい日本の農業をつくる一助としていくことを当セミナーの目標とする。


サブテーマ

A)農業農村工学

 学会の専門である農業農村工学について参加者はどのような印象を持っているだろうか。「農業は縮小傾向だ」,はたまた「工夫次第で十分社会貢献しうる学問だ」等,様々な考えがある。過去や現在の農業農村工学について振り返りつつこの先の農業農村工学のあり方,そのために今私たちが何を念頭に勉強や研究,仕事をすべきかを考える。

B)復興農学

 東北大震災から5年経過した現在,被災地の復興に関わる多くの研究や復興活動が行われている。しかし,本当の意味で復興とは何なのか。また,この5年間でいったいどれほど復興が進んだといえるのか.震災から5年が経過した被災地・仙台で今後の復興農学に必要な視点を考える。

C)大学生・大学院生の役割

 大学生や大学院生というのは「社会人への準備期間」という非常に中途半端な立ち位置といえる。短い大学生生活の中で自分たちできること,周りにできること,色々悩んでいること等を様々な学生が集まるセミナーの中で話し合う。