1939年ニューヨーク生まれ。
10代の頃にギターやバンジョーを弾き始め、1950~60年代に全米、
特にニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジで拡がった
フォーク・リヴァイバルには自然に参加していた。
当時のグリニッジ・ヴィレッジには沢山のライブ・スポットがあり、
中でも " フォーク・シティ "、 " ガスライト "、" ビター・エンド " には
ベテランのフォーク・シンガー達に混ざって、若い無名のフォーク・シンガー達が
挙ってオーディションを受ける為にやって来たという。
この頃にハッピーが出逢ったフォーク・シンガーの中には、
後になって有名になったボブ・ディラン、フィル・オクス、エリック・アンダースン、
ジョン・セバスチャン、マリア・マルダー、ジョン・ヘラルド達がいる。
又、ハッピーが師匠と仰ぎ、直接ギターを習ったのが
ブラウニー・マギーというブルースマンで、
その力強いフィンガー・ピッキングは正にブラウニー直伝だと言える。
その後1968年にはニューヨーク郊外のウッドストックに移住し、
現在もこのウッドストックを拠点にして活動を続けている。
' 70年代には弟のアーティと " ハッピー&アーティ・トラウム " というデュオ・グループを組み、
同じウッドストック在住の " ザ・バンド " とは好対照のグループとして注目された。
ザ・バンドはロック・ルーツだったのが、ハッピー&アーティはフォーク・ルーツのグループであった。
有名なニューポート・フォーク・フェスティバルでのディランのエレクトリック志向に反発した出来事は、
当時のフォーク・ファンを二分したと言ってもいいだろう。
以後もアコースティック・ミュージックに拘っている人達が居るのは確かである。
今年の9月に彼のコンサート・ツアーに同行、そして共演させていただいたが、
その年齢を感じさせないパワフルなオン・ステージを観て感動した。
彼の唄やギター・プレイを聴いていて思ったのは、
もはや、彼らの取り組んでいるフォーク・ミュージックはニュー・ルーツ・ミュージックと呼んでもいいだろう。
この所、あまり音楽活動をやっていないのが残念だが、
今回の来日を期に、又、時々でいいから唄い始めて欲しい。
この " Bright Morning Stars " というアルバムは1980年にリリースされた
ハッピーにとっての通算3作目のソロ・アルバムである。
レコーディングのサポート・ミュージシャンとして、ハッピーと同じ
ウッドストック在住のアーティ・トラウム、ジョン・セバスチャン、パット・アルジャー、
ジョン・ヘラルド、ロリー・セイリー、マリア・マルダー、ラリー・キャンベル、
そしてスペシャル・ゲストとしてザ・バンドのリチャード・マニュエルと
ドック・ワトスンの息子、マール・ワトスンらが参加している。
自身のオリジナル曲はないが、ブルース、トラッドそしてディランの" I Shall Be Released " が収録されている。
1. Monday Morning Blues
2. The Bounty Hunter
3. Twelve Gates To The City
4. One Row At A Time
5. Silver City Bound
6. Hills Of Isle Au Haut
7. I Shall Be Released
8. Bad Luck Blues
9. Daddy's Violin
10. My Home's Across The Smoky Mountains
11. Passenger Pigeon
12. Bright Morning Stars
長い間CD化される事がなかったこのアルバムがようやくCD化されました。
それも日本のSlice of Life というインディーズから。
入手希望される方はお問い合わせ下さい。