第六回 トーマス・ガウォレック・ショドロック
2001.04.21
2001.04.21
近年になって、ヨーロッパでのギター・ミュージック・シーンが注目されている。
ギターという楽器は元々がヨーロッパで生まれたものなので、
そんなことは今更言わなくても当たり前のことだと思う。
でも悲しいかな日本という国はアメリカ経由の音楽だけが一般の人達に受け入れられて、
このヨーロッパの音楽については、ごく一部のリスナーにしか支持されていないようだ。
彼らヨーロッパのギタリスト達の楽曲やギター・プレイを聴くかぎり、
確かにポピュラリティというものは存在しない。
でも芸術性にかけてはアメリカのギタ
リスト達とは比較にならないくらい素晴らしい。
彼らこそアーティストと呼ぶに相応しいギタリスト達である。
ここで紹介するトーマス・ガウォレック・ショドロックはポーランドのギタリストで、
クラコウという町でストリート・ミュージシャンをやっていたという。
そしてある時、たまたまコンサートでクラコウに行ったピーター・フィンガーが、
ストリートでプレイしている彼のギター・ミュージックを聴き、
そのあまりの素晴らしさに惚れ込んだという。
その後1995年にピーターのレーベルからファースト・アルバム
" Found in the Flurry of the World " をリリースしたのである。
僕は1999年の11月に行われたドイツ・ツアーで彼と一緒になり、
それこそ毎日、彼のギター・プレイを見聞きする事が出来、
とても繊細でロマンティックな音楽に聞き惚れてしまった。
又、人間的にも心優しいハートを持っている素敵な若者であった。
この " On the Road " は彼のセカンド・アルバムで
1999年にリリースされている。
ファースト・アルバムから4年後に作られたということで、
楽曲の完成度やよりレベル・アップしたギター・プレイなど、
随所に光るものがある。
個人的には " Born In The Morning Dew ", " Day After Day ",
" The LastSummer Day ", When Autumn Comes To You "
といったバラード・タイプの楽曲に心奪われる。
又、彼が好きだというピエール・ベンスーザンの影響が感じられる
" Looking Down " も素晴らしい楽曲だ。
1. Born In The Morning Dew
2. On The Road
3. Day After Day
4. Blues On 4 Wheels
5. The Last Summer Day
6. Breakfast In 3/4
7. When Autumn Comes To You
8. On Wings
9. Looking Down
10. Forrest Dance
11. Dream
12. Not To Be Forgotten
13. Without Words
14. Now And Forever
彼のCDに関するお問い合わせはアコースティック・ミュージック・レコード
の日本での代理店である中林貿易にお問い合わせ下さい。