第二十四回 ファン・チア・ウェイ
2002.01.22
2002.01.22
その時のツアーをオーガナイズしてくれたのがファン・チア・ウェイ君で、
彼は台北在住のギター・インストラクターであり、
また台湾でのアコースティック・ギター・シーンのオピニオン・リーダーでもある。
彼がギターを始めたのは台南の大学に通っていた頃で、
それもフィンガー・スタイル・ギターからスタートしたそうだ。
当初はアメリカン・スタイルのギターを勉強し、
後に自国の伝統音楽をブレンドした独自のギター・ミュージックというものに取り組む。
また彼の門下生のうちの何人かは既にプロとして活動していて、
この先、台湾のギター・シーンがとても楽しみである。
かく言う僕にとっても同じアジアに住んでいると言うことで、
大いに刺激になっているのは間違いない。
以前はアメリカという国は自分にとって一つの目標でもあったが、
この数年そんな事はもうどうでもよくなった。
つまり魅力がなくなったのだ。
その点アジアやヨーロッパのギター・シーンは魅力的である。
チア・ウェイ君もその辺の事を感じているようなので、出来れば日本と台湾が手を結び、
素敵なプレイヤーとギター・ミュージックを少しでも広めたいと思っている。
何れ日本でも彼らのライブ・コンサートを企画しようと思っていて、
早ければ今年の秋頃に行う予定だ。
彼らも日本でプレイ出来る事にとても興味を持っている。
そして日本からも僕だけじゃあなくて、
他のギタリスト達にも台湾でコンサートをやって欲しい。
又その為のバック・アップというものも今後やりたいと思っている。
この " 醍醐 " というアルバムは2000年にリリースされたオムニバス・アルバムで、
チア・ウェイ君を含め7人のギタリスト達が参加している。
全曲が彼らのオリジナル曲で、録音状態は決して良くないけど
彼らの熱いハートが伝わってくる好アルバムだ。
またレーベルもチア・ウェイ君達が立ち上げたAGTMという自主レーベルで、
正に手作りのギター・ミュージックをCDを通じて聴き手に届けてくれる。
そう言った意味でこのアルバムは、インディーズ・レーベルのお手本のような
良質のアルバムである。
個人的には " 名月寒江 ", " 江波舞影", " 暮鼓晨鐘 " のような
中国情緒溢れる楽曲に心奪われる。
1. 名月寒江
2. 風起雲湧
3. 離思
4. 江波舞影
5. 暮鼓晨鐘
6. 山林歸逸
7. 風華絶代
8. 行雲送懐
9. 燈影夜話
10. 念奴嬌
このアルバムは台湾でしか発売されていません。
もし入手希望もしくは興味のある方はAGTMの
下記ホームページをチェックしてみて下さい。