事例紹介

夜間光衛星画像からのコンテナターミナル稼働状況の把握

東京港のコンテナターミナル 稼働状況を把握(夜間光画像)

 超小型衛星CE-SAT-IIB(キヤノン電子、日本)は空間分解能5.1mで夜間光画像を観測することができます。この夜間光衛星画像からコンテナターミナルの稼働状況を把握できるか調査しました。調査は東京港の8つのコンテナターミナルを対象としました。2021年4月6日に観測された夜間光衛星画像の赤、緑、青の各バンド画像の各ピクセルに含まれるデジタルナンバーを統計解析した結果、8つのコンテナターミナルのうち1つのコンテナターミナルでデジタルナンバーが明らかに低い結果が得られました。これは撮影時にコンテナターミナルが稼働しておらず、照明が消灯していたためでした。このことから、夜間光衛星画像からコンテナターミナル稼働状況が把握できることが分かりました。

 将来、夜間光観測衛星コンステレーション構築されれば、世界中のコンテナターミナル稼働状況をリアルタイムで把握できるようになり、グローバルサプライチェーンネットワークの全体最適化に貢献することが期待できます。

 図は(A)Google Earth画像、(B)夜間光RGB画像、(C)青色、(D)緑色、(E)赤色バンド画像を示します。

さらに詳しい内容は以下の論文をご参照ください。

(図の出典)Murata H, Shibasaki R, Imura N, Nishinari K. 2023. Identifying the operational status of container terminals from high-resolution nighttime-light satellite image for global supply chain network optimization. Frontiers in Remote Sensing, 4(1229745). 

https://doi.org/10.3389/frsen.2023.1229745