木酢液・竹酢液を安全に活用するための

認証を行っています


新着情報

最終更新日:2024年2月28日

2024.2.28  片岡理事の「下野菊花炭」が栃木県の公式YouTubeで紹介


木竹酢液認証協議会の理事である片岡信夫氏の生産するクヌギの黒炭「下野菊花炭」が、YouTubeの栃木県公式チャンネルで紹介されました。クヌギの黒炭は茶道に用いられることで知られており、その生産方法や利用などについてわかりやすく解説されています。ぜひご一覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=5J-XRvABEJs



2024.1.8 令和6年能登半島地震に係る林野庁相談窓口について


令和6年能登半島地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈り致しますとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。


林野庁では地震災害の影響を受けた事業者等を支援するための相談窓口を設置しています。

林業・木材産業・特用林産事業者等の皆様については以下の通りです。

【令和6年能登半島地震に係る相談窓口】

 場   所:林野庁 林政部 林政課 総務班

 連絡先:03-6744-1777

      ※対応時間(9:00~17:00)


災害等に対する金融上の支援措置について

 令和6年能登半島地震により被害を受けた林業者の皆様にご利用いただける融資等の情報については以下をご参照下さい。

 https://www.rinya.maff.go.jp/j/saigai/joho/06saigainoto.html



2023.06.19 第20回通常総会を開催

 木竹酢液認証協議会(谷田貝光克会長)は6月14日(水)、東京中央区銀座の全国燃料会館において第20回通常総会を開催した。

 議案はすべて承認され、また理事・監事の任期満了に伴う改選の結果、「◆木竹酢液認証協議会役員」のとおりとなった(上記目次のリンクをクリック下さい)。


2023.05.21 関連図書の紹介」のページを追加しました。


2023.05.18 令和4年度の品質監視を実施致します

       5月11日に令和4年度の品質監視に関する文書を、認証を受けた事業者等の方々に向けて郵送致しました。

       新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、品質監視審査委員会の開催が遅れてきたため、

       令和4年度分の品質監視を行うものです。

       必要書類のご記入や、サンプルの送付等、よろしくご協力のほどお願い申し上げます。


2023.05.09 新しいサイトをオープンしました。

認証制度の目的

木竹酢液は、国内で約2,000トン生産されており、その用途は広く、主に農産物を生産するため土壌改良資材や植物活性剤等として使用されており、有機農産物の日本農林規格における「肥料及び土壌改良資材」として認められています。また、堆肥の発酵促進剤、ゴミ処理用消臭剤、野良猫等の忌避剤、食品保存のための燻製用、家畜・養殖魚の飼料への添加、その他化粧品等、いろいろな分野で利用されています。

 このように有効利用されてきた木酢液、竹酢液は、多くの生産業者が小規模で、原材料や製造方法等が少しずつ異なるため、品質等にバラツキがありました。このため、業界6団体は品質の安定した木酢液、竹酢液を提供すべく、長年にわたり規格、認証制度等について検討を行ってきました。その結果、2003(平成15)年12月に「木竹酢液認証協議会」を設け、2005(平成17)年2月に「木竹酢液認証制度」の運用を開始しました。

 本制度の適用範囲は農業用資材(消臭剤、小動物用忌避剤を含む)としての用途に限られており、その目的は、「木酢液、竹酢液の規格」の認知・利用等を促進することにより、品質を向上させ、生産・流通の安定化を図り、消費者の信頼を得るとともに木酢液、竹酢液の需要拡大を図ることにあります。

認証手続きの流れ

 木竹酢液認証協議会の認証手続きの流れは、以下の通りです。

 作成書類(様式)は、申請書類等のダウンロードリンクからダウンロードできます。

認証業者一覧


これまでに認証審査委員会で認証された認証業者及び製品区分

    認証業者:総計88名  製品区分:総計113件(2023年3月31日までの累計)


認証審査委員会で認証された認証業者及び製品区分の履歴

第1回(H17年6月20日)、第2回(9月21日)、第3回(12月21日)認証審査委員会で認証された

認証業者及び製品区分     認証業者:51名  製品区分:63件

「※」は生産又は販売を中止した認証業者


No 認証業者名 所在地 認証番号 ( )内は認証された製品区分

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

1 (有)谷地林業 岩手県 05001(木酢液)

2 尾鷹林業(株) 熊本県 05002(木酢液)

    05003(蒸留木酢液)

3 (有)福富産業※ 福岡県 05004(竹酢液)

05005(蒸留竹酢液)

4 身延竹炭企業組合 山梨県 05006(竹酢液)

05026(蒸留竹酢液)

5 北部産業(株) 岩手県 05007(木酢液)

05008(蒸留木酢液)

6 (株)グローバル伸和製薬※ 岩手県 05009(木酢液)

7 (株)チャコ 岩手県 05010(木酢液)

05011(蒸留木酢液)

8 協同組合チャコール・コア軽※ 岩手県 05012(木酢液)

05013(蒸留木酢液)

9 農研テクノ(株) 東京都 05014(木酢液)

05015(蒸留木酢液)

10(有)東海マシン工業※ 岐阜県 05016(蒸留竹酢液)

11(株)西塚商店※ 岩手県 05017(木酢液)

05018(蒸留木酢液)

12  岩手炭商※ 岩手県 05019(木酢液)

13  森林テクノセンター 香川県 05020(木酢液)

14  橘 建美※ 秋田県 05021(蒸留木酢液)

15  日の丸竹工(有) 鹿児島県 05022(竹酢液)

16  北秋田市木酢生産組合※ 秋田県 05023(木酢液)

17  ホートク物産(株) 福島県 05024(木酢液)

05025(蒸留木酢液)

18  大子町森林組合 茨城県 05027(木酢液)

19  山本惣五郎※ 千葉県 05028(竹酢液)

20  笹倉竹炭竹馬の友※ 兵庫県 05029(竹酢液)

21  自然素材工房 備木樹 滋賀県 05030(木酢液)

22  早瀬野木炭生産組合 青森県 05031(木酢液)

23  笹川流れ すみれ工房※ 新潟県 05032(竹酢液)

24  山井薪炭※ 岩手県 05033(木酢液)

25  鈴木農林※ 岩手県 05034(木酢液)

26  長内産業※ 岩手県 05035(木酢液)

27  小浜竹炭生産組合※ 福井県 05036(竹酢液)

05037(蒸留竹酢液)

28  藤田吉男 福井県 05038(竹酢液)

29  山田光雄※ 福井県 05039(竹酢液)

30  莇生野竹炭生産組合※ 福井県 05040(竹酢液)

31  越前竹炭生産組合※ 福井県 05041(竹酢液)

32  宇野 明※ 福井県 05042(木酢液)

33  青木哲介※ 福井県 05043(木酢液)

34  内藤 緑 福井県 05044(木酢液)

35  清水町製炭組合※ 福井県 05045(木酢液)

36  上東新宮薪炭生産組合※ 山口県 05046(蒸留竹酢液)

37  ガイアシステム(株)※ 静岡県 05047(竹酢液)

38  伊藤清志 山口県 05048(蒸留竹酢液)

39  下川ふるさと興業協同組合 北海道 05049(木酢液)

40  みなべ川森林組合 和歌山県 05050(木酢液)

41  (株)㈱南栄炭化事業所※ 熊本県 05051(木酢液)

42  三協竹炭※ 山口県 05052(蒸留竹酢液)

43  市貝町木炭組合 栃木県 05053(木酢液)

44  日高勝三郎商店 宮崎県 05054(木酢液)

45  小坂町森林組合※ 岐阜県 05055(木酢液)

46  炭工房かざま 長野県 05056(木酢液)

47  田邉ファーム竹炭・竹酢液研究所※ 千葉県 05057(竹酢液)

05058(蒸留竹酢液)

48  (有)志田工房※ 岡山県 05059(木酢液)

05060(竹酢液)

49  スリーエス福井※ 福井県 05061(竹酢液)

50  (株)鈴木工業所※ 千葉県 05062(蒸留竹酢液)

51  竹炭衛門の会※ 山口県 05063(蒸留竹酢液)


第4回(H18年4月28日)認証審査委員会で認証された認証業者及び製品区分

認証業者:8名(この内1名は再度の申請者)  製品区分:11件    

「※」は生産又は販売を中止した認証業者


No 認証業者名 所在地 認証番号 ( )内は認証された製品区分

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

52  中島商事(株)※ 愛知県 06001(蒸留木酢液)

53  紫波町※ 岩手県 06002(蒸留木酢液)

      伊藤清志  №38と同一申請者 山口県 06003(竹酢液)

06004(木酢液)

06005(蒸留木酢液)

54  とよの郷 うみともりの研究所※ 大分県 06006(蒸留竹酢液)

55  上野村役場※ 群馬県 06007(木酢液)

56  (有)今関商店※ 千葉県 06008(蒸留竹酢液)

57  尾瀬須藤林産※ 群馬県 06009(木酢液)

06010(蒸留木酢液)

58  杉本英夫 福井県 06011(木酢液)


第5回(H18年10月6日)及び第6回(H19年2月9日)認証審査委員会で認証された

認証業者及び製品区分

認証業者:9名  製品区分:11件    

「※」は生産又は販売を中止した認証業者


No 認証業者名 所在地 認証番号 ( )内は認証された製品区分

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

59  柿原炭生産組合※ 鳥取県 06012(竹酢液)

60(有)明るい農村 熊本県 06013(竹酢液)

06014(蒸留竹酢液)

61  新日本炭化工業(有) 熊本県 06015(木酢液)

62  田中重博※ 熊本県 06016(竹酢液) 

63  ゆたか竹炭※ 熊本県 06017(竹酢液)

64  佐方木竹炭※ 熊本県 06018(竹酢液)

06019(木酢液)

65  (有)高富物産 鹿児島県 06020(木酢液) 

66  遠目木酢液生産組合※ 長崎県 06021(木酢液)

67  特定非営利活動法人リアライズ※ 福岡県 06022(蒸留木酢液)


第7回(H19年9月7日)、第8回(H20年2月28日)、第9回(H20年9月25日)、第10回(H21年3月9日)、第11回(H21年6月25日)、第12回(H21年9月30日)、第13回(H22年3月5日)及び第14回(H22年9月9日)認証審査委員会で認証された認証業者及び製品区分

認証業者:13名  製品区分:16件    

「※」は生産又は販売を中止した認証業者


No 認証業者名 所在地 認証番号 ( )内は認証された製品区分

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

68  はじめ農場※ 群馬県 07001(竹酢液)

07002(蒸留竹酢液)

69  (財)名古屋市民休暇村管理公社   長野県 07003(木酢液) 

70  大野製炭工場

 (2021年(株)ノトハハソに改称) 石川県 07004(木酢液)

71  田沢木炭※ 岩手県 07005(木酢液)

72  名田庄総合木炭 福井県 08001(木酢液)

73   角崎 守※ 福井県 08002(竹酢液)

74(株)会友 千葉県 09001(木酢液)

75  (株)佐藤興業 竹炭工房なごみ※ 宮崎県 09002(竹酢液)

09003(蒸留竹酢液)

76  やまぐち竹炭の里環境事業協同組合 山口県 09004(竹酢液)

77  竹炭工房 ひなた 岩手県 10001(竹酢液)

78  (株)ラウムランドスケープ※ 北海道 10002(木酢液)

79  竹炭工房ひっぽ※ 宮城県 10003(木酢液)

10004(竹酢液)

80  炭窯げんさ※ 岐阜県 10005(竹酢液)


第15回(H25年11月18日)認証審査委員会で認証された認証業者及び製品区分

認証業者:3名  製品区分:4件    

「※」は生産又は販売を中止した認証業者


No 認証業者名 所在地 認証番号 ( )内は認証された製品区分

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

81  社会福祉法人 翌檜サンライズヒル 愛知県 13001(竹酢液)

13002(蒸留竹酢液)

82 (株)炭宝社※ 愛知県 13003(竹酢液)

83  竹酢工房ウド※ 愛知県 13004(竹酢液)


第16回(H28年12月28日)認証審査委員会で認証された認証業者及び製品区分

認証業者:2名  製品区分:2件    

「※」は生産又は販売を中止した認証業者


No 認証業者名 所在地 認証番号 ( )内は認証された製品区分

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

84(有)寺嶋林産 大分県 16001(木酢液)

85(株)大木 東京都 16002(木酢液)

上記2社は、手続き上2017年 1月6日を認証日とした。


第17回(H30年2月16日)認証審査委員会で認証された認証業者及び製品区分

認証業者:1名  製品区分:1件    


No 認証業者名 所在地 認証番号 ( )内は認証された製品区分

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

86(株)三前商店 和歌山県 18001(木酢液)


第18回(H31年4月25日)認証審査委員会で認証された認証業者及び製品区分

認証業者:1名  製品区分:1件    


No 認証業者名 所在地 認証番号 ( )内は認証された製品区分

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

87  有限会社本郷林業 北海道 19001(木酢液)


第19回(令和2年10月6日)認証審査委員会で認証された認証業者及び製品区分

認証業者:1名  製品区分:4件    

「※」は生産又は販売を中止した認証業者


No 認証業者名 所在地 認証番号 ( )内は認証された製品区分

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

88  やまぐち木竹酢液協会 山口県 20001(木酢液)

20002(蒸留木酢液)

20003(竹酢液)

20004(蒸留竹酢液)


累計認証者数:88社、113件(木酢液:49件、蒸留木酢液:14件、竹酢液:33件、蒸留竹酢液:17件)

2023(令和5)年3月31日現在



認証制度の申請の手順

 認証制度の審査を希望する方は、次の手順に従って申請の手続きをして下さい。


1 申請する前に「認証マニュアル」、「認証基準」及びその他の規程類を熟読し、本認証制度システムをよく理解する。


2 「認証基準」の様式2の「認証申請書」に必要事項を記載し、下記の事務局宛に郵送する。その際、必ず認証を希望する製品の分析表及び簡単な製造工程図、又は製造マニュアルを同封する。分析表の分析項目は「木酢液・竹酢液の規格」の 「5.品質」のpH・比重・酸度とする。色調・透明度は、現地調査の際に採取するサンプルを認定審査委員会で検証する。製造工程図、又は製造マニュアルの作成については、添付の「生産工程の概要」(図又は写真)を参考にし必ず簡単な説明文を付け加えること。


【生産工程の概要(図又は写真)サンプル】

 郵送先 〒104-0061

   東京都中央区銀座八丁目12番15号 (一社)全国燃料会館内

  木竹酢液認証協議会 事務局

  電話(03)3541-5714 FAX(03)3541-5715


3 申請料1万円、審査料1万円、計2万円を下記の銀行口座に入金する。

    みずほ銀行普通預金

    五反田支店  店番号 120  口座番号 2520223

         木竹酢液認証協議会 会長理事 谷田貝光克(ヤタガイミツヨシ)


4 申請受付開始日

  申請受付の開始日は、平成17年3月7日とする。


  事務局で申請書類の記載漏れ等をチェックし、記載不備があれば訂正します。その

 後、「認証基準」 4.認証審査 の認証審査の手順に従って認証審査委員会による審査

 が開始されます。尚、申請時の分析値は公的機関によるものとします。通常の品質管

 理における分析値は自社データで差し支えありません。公的機関としては、例えば下

 記の機関があげられますが、都道府県の工業技術センターもしくは林業研究指導所等

 でも差し支えありません。


    (財)日本食品油脂検査協会 電話03-3669-6723

    (財)日本食品分析センター 電話03-3469-7131

    (財)林業科学技術振興所  電話03-3264-3005


 ■認証制度と特定防除資材(特定農薬)との位置付け

 本認証制度は、「認証マニュアル」の序文にありますように、木酢液・竹酢液規格の認知・利用等を促進することにより、品質の向上、生産・流通の安定化、 消費者の信頼を得ることを目的としており、業界が自主的に行動し、木酢液・竹酢液を世に広く普及することを意図するものであります。一方、特定防除資材に 指定されると、木酢液・竹酢液の病害虫防除等の効能を謳って販売・使用ができるようになると考えていますが、現在、農林水産省を中心に薬効と安全性のデー タの集積を行なっている段階であります。

 従いまして、本認証制度の審査を受け認証マークが使用できるようになっても、現時点(2023年3月)ではその製品が特定防除資材として認められているわけではありません。申請者各位におきましては、この点をよくご理解のうえ、申請の手続きを取っていただきますようお願い申し上げます。

木酢液・竹酢液のQ&A

Q1:木酢液・竹酢液とは何ですか?

木材や竹等の植物原料を炭化して木炭や竹炭を製造する際に発生する煙の成分を冷却して得られた燻臭のする水溶液です。植物原料が木材の場合、木酢液と言 い、竹の場合、竹酢液といいます。成分は、水分が約90%で、残りの約10%が有機化合物です。有機化合物の中、5%が酢酸(食酢の成分)で、残りの5% にフェノール類、アルコール類等の約200種類の成分が含まれます。


Q2:木酢液・竹酢液にはどんな効果があり、どのようにして使用するのですか?

木酢液・竹酢液の用途は広く、主に農産物を生産するため土壌改良資材や植物活性剤等として利用されており、有機農産物の日本農林規格における「肥料及び土 壌改良資材」として認められています。また、堆肥の発酵促進剤、ゴミ処理用消臭剤、野良猫等の忌避剤、食品保存のための燻製用、家畜・養殖魚の飼料への添 加、その他化粧品等、いろいろな分野で利用されています。

  主な用途をまとめると下記の通りとなります。

1 農業への利用

 農業への利用方法については、公的試験機関、または農家等で具体的に実施された事例として、以下の方法があります。                                                             

1)イネ苗のいもち病発生を防止する1)

 イネ種子を木酢液または竹酢液の50倍希釈液に24時間浸漬し、さらに200倍希釈液を育苗箱(60×30cm)1箱当り500mlを潅水代わりに育苗期間中イネに十分にかかるようにジョウロで散布する。

2)土壌の消毒に用いる 2,3,4)。

  作物を植える前に20~30倍ぐらいの高濃度希釈液を1㎡当り5~6リットルを土壌表面に散布、または潅注する。散布・潅注後7~10日ごろに植え付け する。木酢液、竹酢液が高濃度のため殺菌作用を有し、7日ぐらいで木酢液、竹酢液は土の中で分解されるので、定植が可能となる。

3)土壌中の有用微生物の増殖を促す 5,6)。

 200~400倍希釈液を土壌表面に散布する。有用微生物が増殖することにより、結果的に病原菌が減少し、作物が丈夫に生育する。米ぬか、腐葉土等の有機質肥料を施肥した後に木酢液、竹酢液を散布すると、有用微生物の増殖がさらに促される。

4)植物の芽及び根の成長を促進する 7,8,9)。

 木酢液、竹酢液は、低濃度で作物やシバに施用すると芽や根の成長が促される。例えば、芝の場合、1a当り0.5~1リットルを50リットルに水で希釈し、毎月1回処理すると、地上部及び根部の成長が促進する。

5)土壌中のミネラルの作物への吸収を助長する 10)。

 木酢液、竹酢液に含有する酢酸やプロピオン酸類の有機酸が土壌中のミネラルをキレート化し、作物へ吸収しやすくする。

6)他の天然有効成分の抽出に用いる 11)。

 ニンニク(発芽促進等)、トウガラシ(ダニ被害等の防止)、魚腸(チッソ肥効の向上)等の有効成分を抽出し、相乗効果を発揮する。抽出液を通常300~500倍に希釈して散布する。

7)木炭、竹炭といっしょに使用する 12)。

 木炭または竹炭に木酢液、竹酢液を5~10%混合し、土壌に散布し混合する。木酢液、竹酢液の有機酸により木炭・竹炭のアルカリ性が中和され、有用微生物のすみかとなる炭の働きが向上する。

8)農薬に混ぜて使用する 13)。

  木酢液、竹酢液を400~1000倍希釈になるよう農薬に混ぜて葉面散布すると、葉への農薬の吸収がよくなる。これは、木酢液、竹酢液の油成分による 展着剤的効果が考えられる。また、農薬の多くは酸性溶液に溶けやすいので、木酢液、竹酢液を混合すると葉への吸収が高まると思われる。

9) 堆肥つくりへ活用する 14)。

  木酢液、竹酢液には堆肥の腐熟促進効果があり、特に豚糞や牛糞などを堆肥化するには最高だ。発酵が早く、夏は4日程度で80℃の温度になる。高温になるのが早いので、切り返しも早め早めに行い、また、堆肥が乾きやすいので切り返し時などに水分の補給につとめる。木酢液、竹酢液は、堆肥つくりに使う水に混ぜて使い、濃度は100倍ぐらいが好ましい。濃度が濃すぎると殺菌力が強くよくない。


引用文献、参考文献

1)木竹酢液認証協議会の試験データ

2)林業試験場研究報告、96号、105(1957)

3)日本植物病理学会報、26(3)、90(1961)

4)農業及園芸、36(10)、65(1961)

5)現代農業 4月号(2003) P92

6)日林誌、42(2)、52(1960)

7)農業および園芸、70(7)、66(1995)

8)農業および園芸、70(8)、57(1995)

9)芝草研究、26(2)、21(1998)

10) 現代農業 4月号(2003) P71

11) 現代農業 4月号(2003) P77

12) 現代農業 4月号(2003) P75

13) 現代農業 4月号(2003) P74

14)木酢・炭で減農薬 岸本定吉監修 農文協編 P62


2 その他の利用について

1)消臭剤として活用する。

 木酢液、竹酢液は、含有する有機酸類や消臭成分による中和作用と液独特の燻香によるマスキング作用の相乗効果によって消臭剤として優れた消臭効果をあらわす。特にゴミ集積場、下水、トイレ、家庭の残飯ゴミ箱、畜舎等の悪臭駆除に適する。使用方法は、希釈した30~100倍液を1㎡当り 100~300ミリリットルをジョウロや噴霧器を使って散布する。また、屋内の厨房、床面、排水口、生ゴミやペットおよびペット用具等に50~200倍液を 噴霧器にて噴霧するか、雑巾に浸して拭く方法が効果的である。

引用文献: 環境を守る 炭と木酢液  炭焼きの会編 家の光協会発行 P182


2)畜産へ活用する。

 木酢液の家畜への利用目的は以下の通り。

a. 環境改善

 木酢液は消臭剤として一般に認知されているが、畜産においても家畜糞尿の臭いを緩和する。その使用方法は悪臭発生源に直接噴霧する方法と飼料や飲水に希釈して食べさせる方法がある。

b. 体質改善

 人間においてもお酢の効用は知られているが、家畜にとっても同じ効果が期待できる。木酢液は字のごとく木から作ったお酢なので、主成分の有機酸がTCAサイクルを活用させ、不必要な脂肪や老廃物である乳酸が発生しにくい弱アルカリ性の体質にする。このことにより、家畜は健康に過ごすことが出来る。また、木酢液が腸内細菌のバランスを整えることにより呼吸を良くし、生産性の向上が期待される。


Q3:木酢液・竹酢液はどのようにしてつくるのですか?

コナラ、クヌギ、カシ等の広葉樹や孟宗竹のような竹を土窯等で炭化し、排煙口から出てくる煙を長い煙突に通して冷却すると木酢液や竹酢液が得られます。広葉樹を原料にした場合の生産工程の概要例を示します。広葉樹の原料1000Kgから約200~250Kgの木酢液が得られます。


<生産工程の概要例>

●●http://www.mokutikusaku.net/image/ns_00_52.pdf

”seisankoutei”


Q4:木酢液・竹酢液の安全性は大丈夫でしょうか?

木酢液・竹酢液を製造する際に重要なことは次の4点で、これらを遵守すれば安全な製品を製造することができます。

a.  原材料として、塗料や接着剤、または殺虫・殺菌剤等が入っている可能性がある建築廃材、及び燻蒸された木材等を使用しないこと。 

b.  窯の中の排煙口の温度が80~150℃であること。

c.  製造設備、容器等は耐酸性であること。

d.  採取後、冷暗所で貯蔵容器に90日以上静置し、下層のタール分、上層の油分を除去し、中層のみを製品とすること。


Q5:木酢液・竹酢液にベンツピレン類が含まれる可能性はないでしょうか?

木 酢液・竹酢液を製造する際に排煙口の温度が200℃付近の高温になりますと、ベンツピレン類が発生する可能性が高くなります。しかしながら、排煙口の温度 を150℃以下に設定することにより、発生を抑えることが出来ます。また、温度設定の手違い等でベンツピレン類が発生しても、90日以上静置し、下層のター ル分、上層の油分を除去することにより、簡単に除去することができます。


Q6:木酢液・竹酢液にホルムアルデヒドが含まれているそうですが、どのぐらいの量でしょうか? また、安全性は大丈夫でしょうか?

木酢液・竹酢液にはホルムアルデヒドが含まれています。木竹酢液認証協議会で認証された市販品の木酢液・竹酢液30品を分析した結果、平均が 275ppm(0.0275%)で、最高値が602ppm(0.0602%)でした。また、農業での使用に際しては、300~800倍に希釈して散布します が、実際に、110ppmのホルムアルデヒドを含む市販の木酢液の200倍水溶液を、200cc/1㎡ビニールハウスで散布し、気中でのホルムアルデヒドの濃度を測定した結果、検出されませんでした。なお、食品のきのこや魚の中には、ホルムアルデヒドが100~200ppm含まれるものがありますが、厚生労働大臣の諮問機関である食品衛生調査会で審議された結果、「その程度では人の健康を害う恐れはない。」としております。原材料、製造方法、貯蔵方法等、木竹酢液認証協議会の認証制度 の規格に沿って製造された製品あれば安心して使用できます。


Q7:木竹酢液認証協議会の認証制度について教えてください。

さまざまな用途で有効利用されてきた木酢液、竹酢液は、多くの生産業者が小規模で、原材料や製造方法等が少しずつ異なるため、品質等にバラツキがありました。このため、業界6団体は品質の安定した木酢液、竹酢液を提供すべく、長年にわたり規格、認証制度等について検討してきました。その結果、平成15年12月に 「木竹酢液認証協議会」を設け、平成17年2月に「木竹酢液認証制度」の運用を開始しました。本制度の適用範囲は農業用資材(消臭剤、小動物用忌避剤を含 む)としての用途に限られており、その目的は、「木酢液、竹酢液の規格」の認知・利用等を促進することにより、品質を向上させ、生産・流通の安定化を図り、消費者の信頼を得るとともに木酢液、竹酢液の需要拡大を図ることにあります。

本認証制度は、現地調査員により、公的機関による製品の分析値、 原材料、製造方法、装置・容器の材質等について調査が実施され、その報告とサンプルの提供を受け、認証審査委員会が開催され、その適合性が判断されます。 運用を開始して以降、2023(令和5)年3月末現在認証審査委員会が計19回開催され、審査の結果、88名の申請者が認証業者として認められ、認証された製品区分(木酢液、蒸留木酢液、竹酢液、蒸留竹酢液)は113件となりました。本認証制度は、毎年1回品質監視を実施し、認証業者の認証後の製造体制、品質管理等について審査します。

また、木竹酢液認証協議会は、日本木酢液協会を含め、関連の業界6団体で構成されておりますが、日本木酢液協会は中核となって認証制度の実務に関わり、制度の充実を図っております。


Q8:木酢液・竹酢液は土壌改良資材として販売してもいいのですか?

木酢液、竹酢液の有機農業への利用については、有機農産物の日本農林規格(平成12年1月20日農林水産省告示第59号)における「肥料及び土壌改良資材」として認められております。

木酢液・竹酢液は、

「その他の肥料及び土壌改良資材」 の中に含まれており、具体的には、

---天然物質または化学的処理を行っていない天然物質に由来するもの

(燃焼、焼成、溶融、乾留またはけんかすることにより製造されたもの

並びに化学的な方法によらずに製造されたものであって、---)---


として記載されております。有機農家が自分の商品にJASマークを使用したい場合、自分の商品について、国に登録された認定機関の審査を受け、有機認定事業者として指定してもらう必要があり、その時の使用する農業資材の1つに木酢液、竹酢液が認められるということです。


Q9:農薬取締法と特定防除資材の位置づけについて教えてください。また、木酢液・竹酢液の特定防除資材への指定はどうなっていますか。

2002(平成14)年12月11日に農薬取締法が改正され公布されました。「特定防除資材の指定」というのは、改正農薬取締法で無登録農薬の製造や使用を禁止したた め、安全性が明らかなものまで農薬登録を義務付ける過剰規制を回避するためにつくった制度であり、特定防除資材とは、「その原材料に照らし農作物等、人畜 及び水産動植物に害を及ぼすおそれがないことが明らかなものとして農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬」(農薬取締法第2条第1項)と規定されております。

 2023年3月現在、指定されているものは、1)重曹、2)食酢、3)天敵(使用場所と同一の都道府県内で採取されたもの)、4)エチレン、5)次亜塩素酸水(塩酸又は塩化カリウム水溶液を電気分解して得られるものに限る)の5品目で、木酢液、竹酢液については、継続審議中となっております。

 現時点では、木酢液、竹酢液は特定防除資材としてまだ指定されていないため、効能を謳って販売することはできません。但し、使用者が自己の責任において使用することは可能となっています。


Q10:公園砂場のネコ避けに木酢液が使用できますか?

効果はあると思いますが、子供への安全性を勘案し、蒸留品を使用し、50倍希釈で試験的に散布し、使用濃度を変えて効果を検討してみてください。


Q11:かやぶき小屋の煙によるかやぶきの燻しの代替に木酢液の利用は可能でしょうか?

煙と木酢液の成分は、基本的に同じなのでかやぶきに噴霧する方法で効能があると思われますが、事例がありませんのでごく一部を試験的に実施してみてはいかがでしょうか。


Q12:池の藻の防除に木酢液を使用できますか?

藻の防除に木酢液は有効でありますが、濃度が濃すぎると魚に影響するので、試験的に濃度を変えてやってみてください。


Q13:数年経過した古い木酢液は園芸用に利用できますか?

土壌改良資材として使う分には問題ありません。木酢液の原液を土壌中潅注しても10日程度で分解しますので、その後に作物の植え付けが可能です。


Q14:木酢液のタールをアスファルト用に使いたいが、入手先を教えてください。

本ホームページに認証業者の一覧がありますので、ご参照ください。


Q15:園芸用の木酢液が欲しいので、入手先を教えてください。

1~2リットルであれば、ホームセンターで入手可能です。希釈品を安価で売っているホームセンターもありますので、原液か希釈品か確認して購入してください。


Q16:認証マークが貼られた木酢液(赤褐色、透明)をお風呂用に使用したいのですが、製造年月日は問題ありませんか?

沈殿さえなければ、特に問題ありませんが、お風呂用は蒸留品が好ましいと思います。また、認証マークを貼るのは、農業用のみにしか許可されていませんのでご注意下さい。


Q17:木酢液のマーケット規模はどのぐらいでしょうか? 風呂、水虫用等への展開を考えております。

木酢液・竹酢液の国内の生産規模は、2021(令和3)年で年約2,000トンぐらいで、7~8割が農業用、畜産用です。風呂、水虫用等、効能を謳って販売する場合は、医薬部外品等の登録が必要になりますので、関係機関にお問い合わせください。


Q18:木酢液の糖尿病への効能について教えてください。

当協議会には、木酢液の糖尿病への効能に関する知見がありませんのでお答えできません。


Q19:北海道十勝管内の木酢液の製造に関し、冬季の凍結の問題がありますが、認証基準で規格がありますか?

当協議会には、凍結に関する情報はなく、基準もありません。


Q20:木酢液と竹酢液の成分に違いがありますか。また、竹酢液の蒸留品をお風呂用に販売していますが、問題ありませんか?

木酢液と竹酢液の成分に特に差はありません。お風呂用には安全性の見地から蒸留品を使用するのが好ましいです。


Q21:木材の防腐に木酢液が使えますでしょうか?

木酢液に漬けて浸透させる方法で可能性ありますが、圧力をかけてやるとより効果が期待できます。


Q22:水田のカメムシ防除に木酢液の使用方法を教えてください。

木酢液はカメムシに忌避効果がありますが、蒸発するため、野外での使用は一時的な効果しかありません。使用するのであれば、畦に50~100倍で散布し、イネには薬害を考慮に入れ、300~400倍で散布してください。


Q23:バラの栽培で木酢液を使用したいのですが購入先を教えてください。

本ホームページに認証業者の一覧表がありますのでご参照ください。数量が少ないようでしたら、ホームセンターでも販売していますので購入可能です。


Q24:木酢液、竹酢液の効能表示について教えてください。

木酢液、竹酢液は2023(令和5)年3月時点では、まだ特定防除資材に指定されていませんので、抗菌、殺菌、殺虫等の効能を表示して販売することはできません。但し、使用する人が自己責任で使用する分については使用は許可されています。


Q25:中国で木酢液を生産しており、木竹酢液認証協議会の認証制度に申請が可能でしょうか?

国外の製品につきましては、現時点では申請を受け付けておりません。


Q26:日本で人工木酢液が販売されていると聞きましたが、実際はどうでしょうか?

人工の木酢液が販売されているとは聞いたことがありません。また、木酢液は、約200種類の多成分から構成されており、これを人工的に製造することは不可能と思われます。


Q27:鉄製品の洗浄に木酢液を検討しております。木酢液の入手先を教えてください。

木竹酢液認証協議会のホームページに認証業者の一覧表がありますのでご参照ください。1~2リットル程度の料であれば、ホームセンターでも購入できます。


Q28:木酢液の廃棄方法を教えてください。

木酢液は土壌中で10日ぐらいで分解するので、10kg程度までであれば植物の根に触れない場所の土壌に埋めることをお勧めします。


Q29:木酢液の鳥に対する忌避効果はありますか?

過去にムクドリの忌避に木酢液を検討した例があるようですが、他の成分も添加していたようです。


Q30:木酢液の蒸留で黄色品が得られますか。

常圧蒸留で可能でありますが、減圧の方が分解が少なく好ましいと思います。


Q31:木酢液の複数のメーカーの各々の製品を1つの認証番号で認証が可能でしょうか?

1製品1認証ですので、認証は出来ません。各メーカーの製品を混合して1つの製品として扱えば、認証が可能となります。


全 31件

木竹酢液認証協議会役員

協議会役職  氏  名 法人・団体名

会  長 谷 田 貝  光 克 東京大学 名誉教授

副 会 長 末 廣  勝 也 竹未来協会  会長

副 会 長 野 村  友 彦 日本木酢液協会

専務理事(事務局長) 岩 村  真 平 一般社団法人 全国燃料協会 専務理事

理  事(事務局次長) 大 原  誠 資 日本木酢液協会

理  事 目 黒  忠 七 竹未来協会

理  事 浦 田  秀 夫 全国木炭協会

理  事 片 岡  信 夫 全国木炭協会

監  事 飯 島  隆 介 日本木炭新用途協議会

監  事 石 原  達 也 日本木炭新用途協議会

顧   問 古 久 根   進 一般社団法人 全国燃料協会 会長


(令和5年6月現在)


問い合わせ先

木竹酢液認証協議会

〒104-0061

東京都中央区銀座8丁目12番15号

全国燃料会館8階

一般社団法人  全国燃料協会内

 事務局長 岩村真平

 事務局 山根早登

 電話 03-3541-5714 FAX 03-3541-5715

リンク


一般社団法人 全国燃料協会

http://www.zen-nen.or.jp

一般社団法人 岩手県木炭協会

 http://www.mokutan.jp/

日本特用林産振興会

http://nittokusin.jp/

日本木酢液協会

http://www.nihonmokusaku.jp/