医学,薬学,生物学に機械工学の見地からアプローチする
研究について
「百聞は一見に如かず.」 物理現象の理解には,その現象の可視化が大きな役割を果たす.実験力学は,その可視化を実現する先端的な計測技術を開発し,その現象の解明に挑む学問である.本研究室では,マイクロ・ナノメートル領域の応力・ひずみを可視化し,細部に宿る力学現象の解明に取り組んでいる.
【研究テーマの例】
デジタル画像相関法(DIC)の開発・応用
デジタルボリューム相関法(DVC)の開発・応用
マイクロレオロジー測定技術の開発・応用
光干渉計測技術の開発・応用
私達の身体は細胞により構成されており,その細胞は周囲の細胞や細胞外マトリックスから力学的情報を受け取り,その機能発現を変化させる.本研究室では,実験力学的手法を駆使し,そのマイクロ・ナノレベルの力学的相互作用を可視化し,細胞と力学の因果関係に迫る研究に取り組んでいる.
【研究テーマの例】
がん転移の力学的機構の解明
再生医療における幹細胞の分化誘導技術
再生医療における幹細胞ステムネスの保持技術
細胞-細胞間,細胞-細胞外マトリックス間の力学的相互作用の解明
細胞や臓器など人体のほとんどは“やわらい”材料「ソフトマター」で構成されている.本研究室では,“やわらい”の物理的・機械的な特徴を応用して,新機能をもつ機械材料・構造部材の設計・開発を行っている.そしてこの研究を通して,再生医療や医学教育,ロボット工学など様々な分野にチャレンジしている.
【研究テーマの例】
眼科手術シミュレータの眼球モデルの開発
ソフトアクチュエータの開発
ソフトマテリアルを用いたセンサの開発
ナノスケール(10^-9 m)の材料は,私達が従来の材料にもつ常識を超えた機能を発現する.光学的・電気的・磁気的性質に対する量子効果は,その特異性の一例である.本研究室では,未知の機能を発見し,そのメカニズムを理解し,その材料を制御する技術の開発に取り組んでいる.その一つとして,スマートDDS (Smart Drug Delivery System)の創製に取組み,医療に応用できる次世代ナノキャリアの開発を目指している.
【研究テーマの例】
マグネタイトナノ粒子の開発・応用
メソポーラスシリカナノ粒子の開発・応用
刺激応答性高分子の開発・応用
ターゲティング機能を駆使した新しいナノキャリアの開発・応用