巣箱によるヤマガラの繁殖時期のモニタリング
ここより標高の低い秩父演習林のブナ林の大面積プロット(1200m付近)でも実施してきたヤマガラの巣箱による繁殖時期のモニタリングを亜高山帯でも開始します。これまでの調査では温度ロガーを使って,繁殖時期をモニタリングしてきましたが,ロガーの価格が上がり,トレイルカメラの方が安くなっていて,カメラでは繁殖時期以外にも卵数など他の情報も得られるので,関さんの沖縄での調査を真似て,巣箱カメラでの調査をすることにしました。
カメラはSecuSTATIONというものを使っています。初期状態だとカメラと産座の距離が近すぎて,ピントが合わないので,少し改造して使っています。改造方法はこちらで解説していますので,参考にしてください。
巣箱を作成:カメラ設置のため穴から上に距離をとっている
テンによる捕食を受けないよう,内側にはガードも設置
巣箱カメラでは,こんな感じに写ります
2024年11月に巣箱を設置してきました
2025年は突出峠の巣箱は残念ながら利用されませんでしたが,それより低い巣箱は利用されました。
ICレコーダを使った鳥類相のモニタリング
ICレコーダで早春に記録したさえずり状況から,鳥類相の経年変化を明らかにします。すでに石田さんが以前から録音をしているので,その記録を聞き取って,まずは現在までの変化を明らかにします。
また,新たに冬期にもレコーダを設置して,越冬期の鳥類相の変化についての情報蓄積も始めました。
調査地に設置されたレコーダ
冬の鳥類相を明らかにするために録音機とトレイルカメラを設置しました
積雪深がわかるようにこのポールを毎日トレイルカメラで撮影します。結果
繁殖期の聞き取りの1例:アカハラは2017年から聞かれるようになり,今は普通に