合気道との出会いは十五年前である。子どもの誕生や仕事のストレス発散などの要因で入門し、現在に至っている。今では将来の考え方や生活の大部分が合気道にシフトしており、入門していなかったことを考えると、その空白感に圧倒される程、日々の中でありがたさを感じている。
日常においは職場や地域また自動車運転時などで心にゆとりができ、以前に比し相手に対して感情のコントロールができるようになった。また合気道上達のための鍛錬(体幹トレーニングやランニングなど)も前向きに継続でき忍耐力も増している。健康面においても禁煙や生活習慣の改善ができ、以前よりある頚痛・腰痛の頻度も減り心身ともに向上している。
現時点で合気道においてぼんやりと見えてきたものは、相手を受け入れ敵対しないこと・心技一体になること・自己に負けないことである。これらは自分自身まだまだ初心者と大差ないレベルではあるが、十数年稽古したことで方向性が定まっただけでも大きな収穫であり、今後はそれを意識して稽古をしていくことができる。また昇段に伴い初心者の指導も増え、基本の難しさに直面し指導力においても努力を要することを改めて感じ、的確に指導ができかつ技が効く合気道ができるよう今後の柱として追及していきたい。
体術・武器技においては姿勢・体さばき・技の流れなどを意識し安定した体をつくる。また取らせるときの感覚・相手の重心・崩れる方向など常に意識し、対峙するときから気持ちの集中および敵対しない気持ちで臨み、体の居着きや力みを少しでも無くすことができるよう注意し稽古する。精神面においても開祖や先生への礼・お互いへの礼などそれぞれの気持ちを重んじ敬意を払い、言葉使いや挨拶においても敬語で接し、人間関係の構築として道場はもちろんのこと、職場・地域においても相手に対する気持ちを重んじ受け入れるように努め、合気道の上達に繋げていきたい。
最後に、将来のビジョンとして私自身も道場を持ち指導に当たりたいと考えている。合気道の稽古で得たことを生かし、ご指導頂いている先生方の姿勢を手本に、思いやりをもって的確に教えられる指導者を目指し、また道場生の育成・合気道の普及に貢献し、生涯を通し目標に向かって精進していきたい。