2025年4月より大阪大学に着任しました.現在,HP情報を更新中です.
学域はII類計測・制御プログラム,大学院は機械知能システム学専攻となります.研究室の場所は電気通信大学の西5号館(地図の54番建物)となります。
当研究室の主要なテーマは制御工学です.制御工学は,ある対象を所望の状態に自在に調整するための技術やアルゴリズムを研究する学問です.しかし,私たちの研究は制御工学にとどまりません.最適化理論,信号処理理論などと組み合わせ,新しい制御理論を開発し,セキュリティ,エネルギー,自動車,航空機,自律分散ロボットなど,多くの異なる産業への応用を探求しています.
産業応用の観点からみると、私たちの研究は広範囲にわたります.例えば,制御システムのセキュリティ機器の開発や,ソフトウェアのバグ検出技術の向上,生産計画の最適化,自動車のさまざまな制御システム,情報家電の制御などに取り組んでいます.さらに,重要なインフラの制御システムに関するモデルベースのセキュリティ技術を開発する有力な研究室としても,私たちは注目されています.最近の主なテーマは下記ですが,これ以外にも様々なテーマを行っています.
自動運転車両のための乗り心地,燃費,追従性能評価
自動運転車両のためのセキュリテイ技術開発
鉄道制御システム向けのモデルベースセキュリティ技術
新型太陽光電池の最適運用のための制御・最適化技術
当研究室の研究範囲は,最新技術の進展に沿って広がっていきます.私たちの主な研究テーマは「スマートシステムとそのセキュリティの強化」や「IoT(モノのインターネット)における計測・制御技術の革新」に重点を置いています.計測・制御システムは,私たちの生活に欠かせない存在であり,その影響範囲はスマートフォン,家庭用スマートデバイス,自動運転車,産業用ロボット,再生可能エネルギー発電所など,日常生活から重要なインフラまで多岐にわたります.さらに,最新のAI(人工知能)技術やデータ駆動技術も活用して,これらシステムの機能性と安全性を向上させることを目指しています.
その一方で,我々の研究室のモットーは「温故知新」です.学生の皆さんがこれまで学んできた基礎学問に,別の分野の基礎学問や技術を結びつけ,学生1人1人にイノベーションを産み出して貰う事を目標としています.研究テーマは「II類計測・制御プログラム」もしくは「機械知能システム学専攻計測・制御システム」の範疇を逸脱するように見えるかもしれません.しかし,その元になった基礎学問は学部・学域時代に皆さんが学んだものです.
学生の皆さんには世界の計測・制御システムの安全性と信頼性を担う人材になってもらいたいと考えています.
下記は参考です.テーマは教員と相談の上で学生毎に決めていきます.これまでの研究テーマに関しては,西5号館の研究室まで来て頂ければ閲覧可能です.
制御工学:各種制御理論(線形制御,ロバスト制御,適応制御,学習制御,ハイブリッド制御),各種制御応用(半導体搬送装置,自動車,ロボット,PLC,情報家電)
制御系セキュリティ:IoT,スマートグリッド,モデル検証,ホワイトリスト,縮退運転
自律分散システム:分散協調理論の研究(耐故障性,最適性),分散協調システムの開発(家電ネットワーク,分散コンピューティングシステム),自己組織化ロボット
信号処理:音解析(機械や人の異常診断),モデル同定(自動搬送機の数学モデル作成)
いままで習ったことを基礎に,新しい技術を研究・開発する意欲を期待します.新しい事に挑戦して失敗しても,必ず教員がサポートします.だから,新しい事に挑戦することに戸惑わず,楽しんでください.
研究は皆さんにとって面白くなくてはいけません.主役は学生の皆さんです.研究指導では,学生1人1人の興味や能力に応じたテーマの選択と研究のサポートを実施しています.
当研究室では学生が自分のペースで研究を進めることができます.研究のサポートをスムーズにするために,4年生の間は毎週のゼミでの進捗報告してもらいます.
学生の皆さんには大学で修学したことは社会で役に立つことを研究をしつつ体感してもらいたいと考えています.
当研究室では外に目を向けて貰うために積極的に学会発表してもらいます.本人が望むなら4年生からも発表できます.様々な土地で,現地ならではの体験や交流を楽しめます.
面談希望者は澤田(knj.sawada[at]uec.ac.jp,atは@に変換)までメールで問い合わせください.また,当研究室では,ゼミ見学も歓迎致します.澤田は西5-203室,卒研生が西5-202室,205室にいます.適宜,遊びに来てください.
Q. 卒研テーマは企業との共同研究ですか?
A. ケースバイケースです.本人の素養に併せて調整していきたいと考えています.
Q. 好きな事(趣味)をテーマにできますか?
A. 歓迎します.ただし,自己満足はいけません.自主性をもって新しい学問・技術として確立してください.
Q. バイトできる時間はありますか?
A. 本人次第です.時間の自己管理は必須です.
Q. コアタイムはありますか?
A. 特に設定していません.ただし,教員から連絡があった場合,1日以内にメールなどによる対応が出来ることが必要です.研究を進める上で「教員とどれだけ研究について議論できたか」が重要です.その頻度や密度と進捗度の関係は学生毎に異なるでしょう.
Q. ゼミはどれくらいありますか?
A. 研究進捗報告のゼミが週一であります.ゼミは研究室内で進捗情報を共有する場であり,学生同士での助け合いや教員との研究相談(学生毎に別途実施)を促進するためのものです.これに加えて,卒研生は前期に輪講が週一であります.