Mineta Laboratory, Sato Laboratory
Laboratory of Materials Strength and Structure Control
Laboratory of Materials Strength and Structure Control
当研究室では、様々な環境中において活用される高性能金属材料の創造を目的として研究を行っています。主な研究ターゲットとして、
〇発電所のガスタービンやジェットエンジンのタービンブレード等の過酷な高温高圧環境に曝される耐熱材料
〇自動車や航空宇宙産業において使用される軽量性と強度の両立が求められる軽量材料
〇生体内における体液等の腐食環境下で力学機能を発揮する生体材料
などの組織制御による強靭化を目指しています。
Mgはその優れた軽量性から次世代を担う軽金属材料として注目を集めています。本研究では、Mgに対して合金化・加工・熱処理といったミクロ~メゾレベルの組織制御を施すことによる高性能化を行っています。本合金はその優れた軽量性を生かして自動車や航空機用材料としての応用が考えらています。また、Mgは優れた生体親和性を持つことから軽量且つ無害な生体材料としての発展が期待されています。
Keywords
マグネシウム;Mg-Li基合金;軽量材料;生体材料(バイオマテリアル);加工熱処理;巨大ひずみ加工;高強度;高加工性
Representative Publication
高温環境下では、材料が降伏しない程度の応力(荷重)でもゆっくりと変形が進行します。この時間依存型の変形をクリープと呼びます。クリープ強度は、火力発電所のガスタービンやジェット機のエンジンブレード等の高温・高負荷環境下で使用される材料において重要な課題となります。本研究室では、様々な材料学的因子を制御することによりクリープ特性の改善を行っています。また初期の変形挙動から後期の変形を予測する因子を提案し、クリープ変形挙動の予測を行っています。
Keywords
クリープ;高温変形;耐熱材料;マグネシウム合金;ハイエントロピー合金;変調組織;超塑性
Representative Publication
粉末を高温・高圧環境で押し固めて塊を得るプロセスを焼結と呼びます。本研究室では、ナノレベルの金属粉末から焼結体の作製までを一貫して行い、様々な高性能金属材料の開発を行っています。粉末作製/焼結の条件を適切に選択することで、強度・密度等の諸特性を改善することに成功しています。開発した焼結体は構造材料や医用材料といった様々な分野への応用が期待されています。
Keywords
ナノ粒子;焼結;超微細粒;医用材料;高強度化;銀粒子;亜鉛粒子;バルクナノメタル
Representative Publication
インデンテーション法とは、小指の先ほどの微小試験片に対して硬質圧子を押し込むことで強度・靭性といった様々な材料特性を簡便に評価する手法です。しかしその特性評価は試験後の試料表面観察から行われるため、実際には可視化されていない変形中の仮定を多く含み、正確な特性評価は困難であるという問題があります。本研究室ではインデンテーション中の試料表面における変形様態をin situ観察(その場観察)することにより一切の仮定を排し、変形挙動の精緻化を行っています。本手法を用いることにより、微小領域における応力-ひずみの関係や圧縮・引張試験が困難である材料の力学特性を定量化することが可能になります。
Keywords
インデンテーション;その場観察;超弾性;微小変形;MEMS
Representative Publication