(ワークショップとポスターセッションの参加は無料です)
10:00 ~ 10:10
開会の言葉
10:10 ~ 10:40
高根沢 悟 (ダイキン工業(株))
空調機に現れる数学について
キーワード: 熱流体, 界面, 相転移
デジタル技術の革新により、日本の擦り合わせ技術の強みが徐々に失われ、数学が重要になってきた。本講演では、このような危機感を背景に、筆者がダイキン工業株式会社にて行っている数学の産学連携取り組みについて紹介する。数学産業応用推進の一助になればと思う。
10:40 ~ 11:10
上坂 正晃 (DataLabs(株))
3次元点群の実応用への取り組みとその数理的課題
キーワード: 3次元点群,離散幾何,コンピューターグラフィックス
近年,iPadなどのデバイスにLiDARカメラが搭載され,誰でも高精度の3次元点群を取得することができるようになっており,それらをいかに活用していくかが様々な業界で課題となっている.特に土木・建築業界では,人手不足の問題もあり,こうしたデータを活用して業務の効率化を図る取り組みが進んでいる.本講演では,こういった取り組みの一部を紹介しつつ,そこにある数理科学的な課題を紹介する.この講演によって,3次元点群の数理に興味を持ってもらえる方が増えると幸いである.
11:10 ~ 11:40
今倉 暁 (筑波大学)
多機関分散データに対するデータコラボレーション解析
キーワード: 多機関分散データ, プライバシー保護統合解析技術, データコラボレーション解析
近年,複数機関が分散保持するデータを統合的に解析する需要が高まっている.しかしながら,企業秘密や個人情報保護の観点から,複数機関のデータを共有することが困難となる場合がある.このような背景から,複数機関が保有するデータについて,生データを共有することなく何らかの非機密情報のみを共有することで安全に統合解析を実現する「プライバシー保護統合解析技術」に注目が集まっている.我々は,独自のプライバシー保護統合解析技術として,「データコラボレーション解析技術」の開発を進めている.本講演では,データコラボレーション解析の概要および異分野連携の取り組みについて紹介する.
13:00 ~ 13:30
長山 雅晴 (北海道大)
数学・数理科学を通じた医学や企業との連携研究
キーワード: 数理モデリング,数理皮膚科学,社会実装
数理モデリングを通じた諸分野・企業との連携研究やその社会実装を目指した研究の取り組みを紹介する.
13:30 ~ 14:00
奥野 彰文 (統計数理研究所)
楽観的なクラスタリングと天文学への応用
キーワード: クラスタリング,天文
各個体の共変量について,観測値は得られているが不確実であり,その不確実性があらかじめ評価できている状況を考えます.具体例として,例えば天文学分野においてはある星の位置や測度が観測されているものの,その観測には特殊な不確実性が残っている場合などがあります.本研究ではこのような不確実性を考慮して個体をクラスタリングする方法としてGreedy and Optimistic Clustering (GOC) アルゴリズムを提案し,実データに応用した結果についても部分的に紹介します.本研究は国立天文台/統計数理研究所の服部公平博士とミシガン大学のIan Roederer博士との共同研究です.
14:00 ~ 14:30
森岡 博史 (理化学研究所)
非線形独立成分分析のアイデアと実問題への応用
キーワード: 非線形独立成分分析, データ駆動解析, 生体医工学
近年の様々な分野におけるデータの大規模化にともない,その背後に隠れたデータの本質的な表現の抽出がますます重要となりつつある.そのようなデータ表現は,解釈性や汎化性などの観点から,そのデータを表す唯一のものであることが望まれ,観測されるデータ分布からそれが実際に同定可能であることが求められる.特に非線形モデルではその理論的保証が困難であることが知られるが,我々の研究をはじめ,データの生成過程に対してある程度の仮定をもつことで実現できることが近年示されつつある.このトークではその基本的なアイデアといくつかの拡張、共同研究としての神経科学データや遺伝子発現量データなどへの応用と,実問題における難しさや課題などについて紹介したい.
14:45 ~ 15:15
ポスターセッション講演者 ショートトーク
15:15 ~ 16:45
ポスターセッション
17:00 ~ 19:00
交流会
(5,000円を当日お支払いいただきます)