図1
人間の身体は、あらゆる器官の相互関係で成り立っています。
図に表したように、脳、自律神経、内分泌、免疫系と大きく分けて4つのメカニズムが互いに影響し合い、バランスをとっています。
このどれか1ヶ所に不調が生じた場合、他の3ヶ所にも必ず影響していきます。また何処か1ヶ所にアプローチすることで、全体のバランスを図ることができるのです。
① よく笑う
② バランスの良い食事
③ 腸内環境を良くする
④ 適度な運動をする
⑤ 十分な睡眠をとる
⑥ 身体を温める(冷やさない)
これらが何故免疫力を高めるのか、ひとつひとつ紐解いてゆきましょう。
笑うとNK細胞が活性化され、免疫力がアップするという話は、聞いたことがあると思いますが、何故NK細胞が活性化するのかというと、笑うと間脳に気持ちの昂ぶりが伝わり情報伝達物資の「神経ペプチド」の生成が活発になり、血液やリンパ液を介して体内を巡りNK細胞の表面に付着する事によって活性します。
「人体のメカニズム」図1にある、「脳」と「免疫」の関係のひとつの働きです。
また、笑っている時は自然と腹式呼吸になり、血行も良くなります。血液循環が良いと様々な免疫細胞がスムーズに全身のパトロールが出来、速やかに病原体や異物を排除することが出来るので、NK細胞の活性だけでなく、免疫力全体が上がります。
笑うとリラックスしている時に働く副交感神経が優位になり、「自律神経」のバランスが整います。副交感神経には、身体の機能の向上や回復、免疫機能を正常にする作用があります。反対に交感神経が優位になり過ぎた状態に(ストレスを強く感じたり、長時間ストレスに晒されている)なると、免疫の力が弱くなったり免疫機能のバランスが低下します。「人体のメカニズム」図1の「自律神経」と「免疫」の関係です。
よく笑い、朗らかにストレスを溜めない事も大切です。
まず免疫細胞はタンパク質で出来ています。
新しい元気な免疫細胞のために、良質のタンパク質(肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など)を組み合わせてたっぷり摂りましょう。
他の栄養素としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛などです。
これらは、野菜や果物、肉や魚介類に含まれているので、色々な食材を工夫して美味しく食べましょう。
食物繊維や、発酵食品については、腸内環境を良くする で詳しく説明したいと思います。
身体全体の免疫細胞の70%は腸内に存在しています。腸は、口から入って来た食物や、ウィルス細菌などの病原体が必ず通る器官なので、病気に罹らないよう免疫細胞が常に働いています。それを「腸管免疫」と言い、免疫能の重要な役割を担っています。
ゆえに腸内環境を整える事は、免疫機能にとって非常に大切なことなのです。
腸内の善玉菌を増やすために積極的に摂取して欲しい物を上げてみましょう。
*善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖
・水溶性食物繊維(果物、海藻、野菜、豆類、芋類など)
・不溶性食物繊維(野菜。きのこ類、豆類、穀類、果物など)
・オリゴ糖を含む食品(大豆、ごぼう、玉ねぎ、バナナなど)
*善玉菌そのものを含む発酵食品
・乳酸菌を含む物 動物性(ヨーグルト、チーズ)植物性(キムチ、ぬか漬、他の漬物)
・納豆菌 (納豆)
・麹菌 (味噌、醤油、塩麹、甘酒)
以上の食品を参考にして、よく噛んで、偏らず色々な物を美味しくいただきましょう。
ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの身体に強いストレスがかからない運動をしましょう。
過度に負担がかかる運動は、かえって免疫力を下げてしまうので、自分の体力に合わせて適度に身体を動かしましょう。
筋肉を動かすことで、全身の血流やリンパの流れが良くなり、免疫細胞が全身を巡りやすくなります。また軽い運動による体温の上昇も免疫細胞が元気になる要因のひとつです。
そして適度な運動は、内臓の働きも良くなり、特に腸の蠕動運動が良くなる事で腸内環境も整いやすくなります。
言い換えると、「質の高い睡眠」です。
ぐっすり眠るための準備や環境を整えましょう。深い睡眠がとても重要です。
深い睡眠(ノンレム睡眠)の最中に成長ホルモンが分泌され、(その名の通り骨格筋系などを成長させるホルモンですが)傷ついた細胞の修復や疲労回復などに関与しています。そして免疫機能の強化などの働きかけをします。
「人体のメカニズム」図1の「内分泌」と「免疫」の関係です。
「質の高い睡眠」がとれず十分な疲労回復が出来ない状態が続くと、免疫力は低下してしまいます。睡眠はとても大切なのです。
体温が36.5℃から1℃上がると最大5倍〜6倍も免疫力が上がり、逆に1℃下がると免疫力は30%下がるといわれています。つまり低体温だと免疫細胞の活動性が低下するという事なので、身体を冷やさないように心がけることが大切です。
冷えた、寒いなどと感じたら即温めましょう。
*腹部を腹巻きやホッカイロで温める お腹を温め腸管免疫を守りましょう
*湯たんぽで胴体や四肢を温める 冷えを感じる箇所を温めましょう
*お風呂(湯船にゆっくり浸かる)全身の血行を良くしましょう
*温かい飲み物を飲む 温度の温か物や生姜湯など温める薬効作用のある物なども良い
*軽い運動をする ④ 適度な運動でふれたように筋肉を動かすと血行が良くなります
身体を温めると、免疫細胞の増加が見込め、免疫細胞自体も活性します。そして、血行やリンパの流れが良くなるので免疫細胞が速やかに全身を巡流ので、免疫力が上がるのです。