はじめての

神格試験駅

では、サッソク始めるぞ。


準備はできておるな?

試験はツクモの5つの“要素”それぞれについて行われる。

ツクモが危ういときは…

ヌシ殿も“応援”、してやってくれ。

…オウ、エン。

…お願い、します!

…それでは、いよいよ!

…《神格試験》の、始まりじゃ!

・・・神格試験中・・・

アッパレじゃ!

…〜〜〜!

まあ、最初の試験じゃから…

かっな〜〜〜〜……っり!甘めに見たがの!

ともあれ、おヌシらの相性はバッチリのようじゃなあ。

…〜〜〜

…さて。晴れて《神格》も1段を迎えたことじゃし。“祝いの品”じゃ!

お前は《神格》も弱いしニンゲンのコトバを操るのも一苦労…

しかし何度も言うように、ヌシ殿との“会話”が成長が不可欠じゃ。

…そこで!ワシの“太陽の光”が詰まった“勾玉”… コレを貸してやろう!

まあ、“通訳装置”みたいなもんじゃ。コレで少しは、話しやすくなるじゃろ。試しに、身に付けてみい。

勾玉装着中

なかなかサマになっとるではないか!

コレでお前のか弱い《神格》も、少しはましになったはずじゃ。

どれ、試しに何か、話してみい。

…………

あ〜… ああ〜〜…

…………

…ヌシさんの好物は、カツカレーです。

…寝ても覚めても、カツカレー

…一家に一台、カツカレー

…一日三食、カツカレー

…年がら年中、カツカレー

…喋れてます?ヌシさんみたいに。

…まぁ、コトバのチョイスはともかくとして。コレでなんとか旅を始められそうじゃな!

…………

…どうした?

…ワタシ、ずっと、考えていたんです。

ヌシさんとお話していると… 体の中がポカポカして…温かくなって… まるで“お日様”みたいなキモチになるのは、どうしてなんですか?

…それが、“感謝”のキモチというものじゃ。

…カン、シャ?

そういえば、まだ礼を済ませておらんのじゃないか?

ちっぽけなお前が“お日様”を目指せるのも、ヌシ殿のおかげ。それが少しは、理解でいたじゃろ?

…とてもよく。

…え〜っと、それでは。せっかくなので…

…質問!大切なヒトへの、“感謝”のコトバ、教えてください。


『ありがとう』


それでは、改めまして!

ありがとう、ヌシさん!ワタシに、名前をくれて。

ヌシさんは、ワタシにとって…

お日様”みたいなヒトだったんですね!

…え?

ワタシ、頑張ります!絶対、“お日様”みたいな“めがみ様”になるので!

…末永く、よろしくお願いしますね!

…ビミョーに勘違いしとるような気もするが… まあ、よいか。

…はあ。ここまでくるのに、随分とかかってしまったな。

ともあれ、ここが終着駅。ココから先は“地上”で本格的な旅の始まりじゃ。

旅の出発点は、ヌシ殿に馴染みのある地方が良かろう。

…というワケで、ヌシ殿。“馴染みの地方”を教えてもらえるか?

まずはその近くに、降りるとしよう。




では、目的地も決まったトコロで!…“準備”は良いかな?

いつでもダイジョーブです!“アマテラス”様!

よーし、それでは。ツクモ、ヌシ殿!地上に降りると…

………ん?

…どうしました?

…お前、もっぺんワシの名前、呼んでみろ。

…………

アマテラス様!

…………

”マテラス。

…………

…アマ“テラス”様!

…“”マテラスッ!

アマ“テラス”!

お前、ワシの呼び方、間違えて覚えておるじゃろ…!

この、不届き者が!

え、え〜…?アマテラス様?

…………

…まあ、ワシの広いココロで特別に見逃してやろう。

そんなコトよりも地上に降りねばな。

…と、いうワケで。

“頭”を出してみい。

…頭?

“天界”っちゅうのはほとんど、夢みたいなもんじゃから。

目覚めるには、“ポカリ”とやるのが一番じゃ!

…“ポカリ”?

…歯、食いしばれよ?

パシンっ!

…やれやれ。

…巻き込む形になってしまってスマンな、ヌシ殿。

まさか、ここまで抜けたヤツが出て来るとは…

ワシの勘も鈍ってしまったかの…

まあ、あの底抜けな明るさは、“お日様”の器かもしれんけども。

…さて。長かった“前置き”も、ここまでじゃ。

出来の悪い“弟子”じゃが、どうか、よろしく頼むぞ。

…それでは。今度こそ、改めて。ヌシらの旅の、“幕上げ”じゃ!