松林研究室は2026年4月に発足した研究室です。
セラミックスは、耐熱性・耐食性・絶縁性に優れた材料として、電子デバイスから航空宇宙産業まで幅広い分野で活用されています。一方で、「硬くて脆い」という固定観念が長らくその応用を制約してきました。松林研究室では、セラミックスが示す塑性変形現象の解明と、その工学的応用を探求しています。
中心的な研究課題の一つが、エアロゾルデポジション法(AD法)です。AD法は、セラミックス微粒子をガス流に乗せて高速で基板に衝突させることにより、室温でも緻密な厚膜を形成できるコーティング手法です。この成膜プロセスには粒子の衝突に伴う塑性変形が深く関わっており、そのメカニズムを原子・結晶スケールで理解することが、高品質なコーティングの実現につながります。
また、変形メカニズムの精緻な解析には、欠陥や粒界の影響を排除した単結晶試料が不可欠です。独自の単結晶育成技術を駆使することで、セラミックスの塑性挙動を純粋な形で捉え、加工プロセスが誘起する新奇な物性変化の発現を系統的に調べています。
こうした基礎研究の成果は、耐環境コーティング・固体電解質膜・電子セラミックスデバイスといった分野における次世代材料の設計指針を与えるものであり、エネルギー・環境・情報技術における社会課題の解決にも貢献しうると考えています。
「セラミックスで何ができるか」の地平を広げることを目指し、実験と理論の両輪から研究を進めています。
2026/05/21 「進路選択中の皆さんへ」のページを作成しました
2026/04/17 松林研究室HP公開